6.9.4 汎用監視オブジェクトの作成例(JP1/Cm2/SSOによるCosminexus業務のリソース監視)
Cosminexusで定義したJ2EEアプリケーションおよび一部の論理サーバは,バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOを使って稼働性能を監視することができます。
セントラルスコープでは,Cosminexusおよびバージョン8以前のJP1/Cm2/SSOともにセットアップコマンドによる連携(監視ツリーの自動生成)ができるため,次の条件を満たす場合は,JP1/Cm2/SSOで監視しているJ2EEアプリケーションおよび論理サーバのリソース状態変化により発行されるJP1イベントを監視する監視オブジェクト(汎用オブジェクト)を自動生成できます(Cosminexus+JP1/Cm2/SSO連携)。
自動生成の条件
-
Cosminexusのバージョンが06-00以降,JP1/Cm2/SSOのバージョンがバージョン7またはバージョン8(バージョン7のJP1/Cm2/SSOの製品名称はJP1/PFM/SSO)
-
連携製品がセットアップ済みである(Cosminexus,JP1/Cm2/SSO)
-
JP1/IM連携用セットアップコマンドが実行済みである(Cosminexus,JP1/Cm2/SSO)
-
バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOで,Cosminexusで定義したJ2EEアプリケーションまたは論理サーバを監視している
-
監視ツリーの自動生成で「業務指向ツリー」を生成(サーバ指向ツリーでは生成されない)
Cosminexus+JP1/Cm2/SSO連携で自動生成できる監視オブジェクトを次の表に示します。
監視オブジェクト名 |
説明 |
監視単位 |
---|---|---|
J2EEサーバリソース監視(SSO) |
CosminexusのJ2EEサーバのリソース状況を監視する監視オブジェクト※。J2EEサーバリソースに関するイベント発行を契機に状態が変化する。 |
J2EEサーバ |
CTMリソース監視(SSO) |
CosminexusのCTMのリソース状況を監視する監視オブジェクト※。CTMに関するイベント発行を契機に状態が変化する。 |
CTM |
SFOリソース監視(SSO) |
CosminexusのSFOのリソース状況を監視する監視オブジェクト※。SFOに関するイベント発行を契機に状態が変化する。 |
SFO |
J2EEアプリケーションリソース監視(SSO) |
CosminexusのJ2EEアプリケーションのリソース状況を監視する監視オブジェクト※。J2EEアプリケーションに関するイベント発行を契機に状態が変化する。 |
J2EEアプリケーションサーバ |
自動生成の条件に一致しないCosminexus環境のリソース状況を監視したい場合には,ユーザーは手動で監視オブジェクトを作成する必要があります。
以降,手動で監視オブジェクトを作成する方法について説明します。なお,以降の説明では,次表に示すCosminexusのJ2EEサーバ,CTM,SFO,およびJ2EEアプリケーションのリソース状況を監視すると仮定して説明します。
監視対象種別 |
監視オブジェクト名 |
設定項目 |
設定値 |
---|---|---|---|
J2EEサーバ |
J2EEサーバリソース監視(SSO) |
ドメイン名 |
DefaultDomain |
論理サーバ名 |
J2EE_SV1 |
||
バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名) |
HostA |
||
論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名) |
HostB |
||
CTM |
CTMリソース監視(SSO) |
ドメイン名 |
DefaultDomain |
論理サーバ名 |
CTM_SV1 |
||
バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名) |
HostA |
||
論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名) |
HostB |
||
SFO |
SFOリソース監視(SSO) |
ドメイン名 |
DefaultDomain |
論理サーバ名 |
SFO_SV1 |
||
バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名) |
HostA |
||
論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名) |
HostB |
||
J2EEアプリケーション |
J2EEアプリケーションリソース監視(SSO) |
ドメイン名 |
DefaultDomain |
論理サーバ名 |
J2EE_SV1 |
||
バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名) |
HostA |
||
論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名) |
HostB |
上記表に示したサーバ,アプリケーションのリソース状態を監視する監視オブジェクトを作成する場合,幾つかの項目はユーザーが入力する必要があります。ユーザーが監視条件として入力する項目,値を次の表に示します。なお,ユーザーが入力する必要があるのは,次表の下線を引いた個所です。
監視オブジェクト種別 |
入力画面 |
監視ノード属性名 |
属性名 |
監視ノード属性値 |
条件 |
---|---|---|---|---|---|
J2EEサーバリソース監視(SSO) |
[基本情報設定]画面 |
カテゴリー名 |
E.SNMP_VARBIND2 |
COSMINEXUS |
と一致する |
イベント発行元ホスト |
E.SNMP_VARBIND11 |
HostA※1 |
ホスト名比較 |
||
ホスト名 |
E.SNMP_VARBIND12 |
HostB※1 |
ホスト名比較 |
||
[状態変更条件設定]画面 |
リソースグループ名 |
E.SNMP_VARBIND3 |
サーバ |
と一致する |
|
インスタンス名 |
E.SNMP_VARBIND6 |
^DefaultDomain:J2EE_SV1(:.*|$)※2 |
正規表現 |
||
CTMリソース監視(SSO) |
[基本情報設定]画面 |
カテゴリー名 |
E.SNMP_VARBIND2 |
COSMINEXUS |
と一致する |
イベント発行元ホスト |
E.SNMP_VARBIND11 |
HostA※1 |
ホスト名比較 |
||
ホスト名 |
E.SNMP_VARBIND12 |
HostB※1 |
ホスト名比較 |
||
[状態変更条件設定]画面 |
リソースグループ名 |
E.SNMP_VARBIND3 |
スケジューラ(CTM) |
と一致する |
|
インスタンス名 |
E.SNMP_VARBIND6 |
^DefaultDomain:CTM_SV1(:.*|$)※2 |
正規表現 |
||
SFOリソース監視(SSO) |
[基本情報設定]画面 |
カテゴリー名 |
E.SNMP_VARBIND2 |
COSMINEXUS |
と一致する |
イベント発行元ホスト |
E.SNMP_VARBIND11 |
HostA※1 |
ホスト名比較 |
||
ホスト名 |
E.SNMP_VARBIND12 |
HostB※1 |
ホスト名比較 |
||
[状態変更条件設定]画面 |
インスタンス名 |
E.SNMP_VARBIND6 |
^DefaultDomain:SFO_SV1(:.*|$)※2 |
正規表現 |
|
J2EEアプリケーションリソース監視(SSO) |
[基本情報設定]画面 |
カテゴリー名 |
E.SNMP_VARBIND2 |
COSMINEXUS |
と一致する |
イベント発行元ホスト |
E.SNMP_VARBIND11 |
HostA※1 |
ホスト名比較 |
||
ホスト名 |
E.SNMP_VARBIND12 |
HostB※1 |
ホスト名比較 |
||
[状態変更条件設定]画面 |
インスタンス名 |
E.SNMP_VARBIND6 |
^DefaultDomain:J2EE_SV1:AP1(:.*|$)※2 |
正規表現 |
J2EEサーバリソース監視(SSO)の設定手順を次に示します。なお,ほかのCTMリソース監視(SSO),SFOリソース監視(SSO)およびJ2EEアプリケーションリソース監視(SSO)については,手順7で入力する値が異なるだけであるため,省略します(手順7で入力する値を,「表6-16 監視対象となるCosminexusのサーバ,アプリケーション情報」を参考に読み替えてください)。