5.12 ユーザー独自のイベント属性(拡張属性の固有情報)を表示する手順
ユーザー独自のイベント属性(拡張属性の固有情報)を表示するための作業手順を示します。
なお,JP1/IMで作業に入る前に,JP1/Baseで独自イベントを発行できるようにするための作業が必要です。JP1/Baseでの独自イベントを発行できるようにする方法については,マニュアル「JP1/Base 関数リファレンス」を参照してください。
また,独自イベントは,JP1/Baseでjevsendおよびjevsenddコマンドを使用して発行することもできます。その場合にも,イベント拡張属性定義ファイルの設定などが必要になることがあります。JP1/Baseでjevsendおよびjevsenddコマンドを使用して独自イベントを発行できるようにする方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
JP1/IMでの作業の流れは次のとおりです。
-
定義ファイルを作成する。
JP1/IM - Managerがインストールされたマシン上に,次の定義ファイルを作成します。
-
イベント拡張属性定義ファイル
表示したいユーザー独自のイベント属性を定義します。
-
オブジェクトタイプ定義ファイル
ユーザー独自のイベント属性をJP1/IM - Viewの画面のどの表示項目に表示するかを定義します。
-
-
定義ファイルを有効にする。
それぞれの作業の詳細を次項から説明します。例として次に示すJP1イベントを仮定し,そのイベント属性を表示するための定義ファイルの作成方法を説明します。
例として取り上げるJP1イベント
Windows上で動作する「SAMPLE」という名称のアプリケーションが,起動・停止時に発行する開始イベントと異常終了イベントを例として取り上げます。
それぞれのイベントの詳細を次に示します。
- 表示するJP1イベントの種類
-
-
SAMPLEアプリケーションの開始時に発行されるJP1イベント(開始イベント)
イベントID:0x00000001
メッセージ:「SAMPLEアプリケーションを開始します。」
-
SAMPLEアプリケーションの異常終了時に発行されるJP1イベント(異常終了イベント)
イベントID:0x00000002
メッセージ:「SAMPLEアプリケーションが異常終了しました。」
-
- 開始イベントのイベント属性定義(拡張属性(extattrs))
-
SAMPLEアプリケーションの開始イベントには,次の属性が定義されています。
表5‒10 開始イベントの属性 属性の種別
項目
属性名
内容
基本属性
イベントID
−
0x00000001
メッセージ
−
「SAMPLEアプリケーションを開始します。」
拡張属性
(共通情報)
重大度
SEVERITY
Notice
ユーザー名
USER_NAME
SAMPLE_USER
プロダクト名
PRODUCT_NAME
/COMPANY/APP1/SAMPLE_PRODUCT
(プロダクトの名称)
オブジェクトタイプ
OBJECT_TYPE
SAMPLE
オブジェクト名
OBJECT_NAME
SAMPLE_NAME
登録名タイプ
ROOT_OBJECT_TYPE
ROOT_SAMPLE
登録名
ROOT_OBJECT_NAME
ROOT_SAMPLE_NAME
オブジェクトID
OBJECT_ID
SAMPLE_ID
事象種別
OCCURRENCE
START
開始時刻
START_TIME
SAMPLEアプリケーションの開始時刻。UTC 1970年1月1日 00:00:00からの秒数。
プラットフォーム種別
PLATFORM
NT
バージョン情報
ACTION_VERSION
0600
拡張属性
(固有情報)
SAMPLE共通属性1
COMMON_ATTR1
NATIVE
SAMPLE共通属性2
COMMON_ATTR2
TRUE
SAMPLE開始属性1
START_ATTR1
SAMPLE1
SAMPLE開始属性2
START_ATTR2
SAMPLE2
- 異常終了イベントのイベント属性定義(拡張属性(extattrs))
-
SAMPLEアプリケーションの異常終了イベントには,次の属性が定義されています。
表5‒11 異常終了イベントの属性 属性の種別
項目
属性名
内容
基本属性
イベントID
−
0x00000002
メッセージ
−
「SAMPLEアプリケーションが異常終了しました。」
拡張属性
(共通情報)
重大度
SEVERITY
Error
ユーザー名
USER_NAME
SAMPLE_USER
プロダクト名
PRODUCT_NAME
/COMPANY/APP1/SAMPLE_PRODUCT
(プロダクトの名称)
オブジェクトタイプ
OBJECT_TYPE
SAMPLE
オブジェクト名
OBJECT_NAME
SAMPLE_NAME
登録名タイプ
ROOT_OBJECT_TYPE
ROOT_SAMPLE
登録名
ROOT_OBJECT_NAME
ROOT_SAMPLE_NAME
オブジェクトID
OBJECT_ID
SAMPLE_ID
事象種別
OCCURRENCE
END
終了時刻
END_TIME
SAMPLEアプリケーションの終了時刻。UTC 1970年1月1日 00:00:00からの秒数。
終了コード
RESULT_CODE
SAMPLEアプリケーション終了時の終了コード
プラットフォーム種別
PLATFORM
NT
バージョン情報
ACTION_VERSION
0600
拡張属性
(固有情報)
SAMPLE共通属性1
COMMON_ATTR1
NATIVE
SAMPLE共通属性2
COMMON_ATTR2
TRUE
SAMPLE終了属性1
END_ATTR1
SAMPLE1
SAMPLE終了属性2
END_ATTR2
SAMPLE2
- 〈この節の構成〉