1.3.3 インストール時の注意事項(Windowsの場合)
- 〈この項の構成〉
(1) 製品間の関連について
JP1/IM - ManagerはJP1/Baseを前提製品としています。製品のインストール時には,次の点に注意してください。
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前提製品がある場合は,前提の製品から順にインストールしてください。
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JP1/Base,JP1/IM - Managerの順序にインストールしてください。
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JP1/Baseを停止してから,JP1/IM - Managerをインストールしてください。JP1/Baseの停止を忘れた場合は,必ずJP1/Baseを再起動してください。再起動しなかった場合は,システム構成情報を正しく管理できません。
(2) 統合トレース機能(HNTRLib2)について
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JP1/IM - ViewまたはJP1/Baseのインストール時に,統合トレース機能(HNTRLib2)がインストールされます。このとき,Windowsのシステム環境変数PathにHNTRLib2のパス(システムドライブ:\Program Files\Common Files\Hitachi※)が追加されます。
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JP1/IM - Viewのインストール時に,Hitachi Network Objectplaza Trace Monitor 2サービス(統合トレース)に「自動」が設定され,システムの起動時に自動起動するように初期設定されます。
注※ Windowsの場合,「システムドライブ:\Program Files」と表記している部分は,インストール時のOS環境変数によって決定されるため,環境によって異なる場合があります。
(3) Windows環境への設定について
インストール時に次の情報をWindowsに設定します。
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システム環境変数に,次のJP1/IMのbinフォルダのパスとHNTRLib2のパスを設定します。
- Consoleパス\bin
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JP1/IM - Managerのインストール時に追加されます。
- Viewパス\bin
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JP1/IM - Viewのインストール時に追加されます。
- システムドライブ:\Program Files\Common Files\Hitachi※
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JP1/IM - ViewまたはJP1/Baseのどちらかのインストール時に追加されます。
servicesファイルに,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「付録C ポート番号」のポート番号を設定します。なお,アンインストール時に,ポート番号は削除されます。
注※ Windowsの場合,「システムドライブ:\Program Files」と表記している部分は,インストール時のOS環境変数によって決定されるため,環境によって異なる場合があります。
(4) インストールパスの変更について
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インストールパスを変更する場合は,一度アンインストールしてから再インストールしてください。
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JP1/Baseのインストールパスを変更(アンインストールし,別フォルダに再インストール)した場合,JP1/IM - Managerをアンインストールしてから,再インストールする必要があります。
なお,JP1/Baseと同じホストにJP1/IM - Viewを再インストールする場合は,アンインストールしたあと,インストール先のconfフォルダおよびbinフォルダの下位のファイルを削除してから再インストールしてください。
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JP1/IM - Manager,JP1/IM - View,またはJP1/Baseのインストールパスを変更する際に,バックアップから定義をリカバリーできません。再インストール後,定義を個別に設定し直してください。
(5) ファイル・レジストリについて
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JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewは,プログラム情報,設定情報,保守情報などをファイル,およびレジストリで管理しているため,次の操作を行わないでください。次の操作を行った場合,JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewの動作を保証できません。
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エクスプローラなどを使用して,JP1/IM - Managerのファイル,およびフォルダの削除や変更を行う。または,アクセス権限を変更する。
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レジストリエディターで,JP1/IM - Managerの情報の削除や変更,およびアクセス権限の変更を行う。
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"システムドライブ:\Program"という名前のファイルまたはフォルダを作成しないでください。上記ファイルまたはフォルダが存在する場合,jcodbsetupコマンド,またはjcfdbsetupコマンドが次のメッセージを出力して異常終了するなどの問題が発生します。
KNAN11053-E ファイルの読み込みに失敗しました。 (ファイル名:instdb.log)
なお,上記ファイルまたはフォルダが存在する場合,JP1/IM-Managerに限らず,各種プログラムが正しく動かない可能性があります。
(6) 再インストールについて
JP1/IM - Manager,JP1/IM - Viewのアンインストールでは,インストール後に作成された定義ファイルやログファイル,ユーザーが修正する可能性のあるファイルは削除されません。これらのファイルが残っている状態で再インストールすると,プログラムの動作が不正になる場合があります。したがって,再インストールする場合は,OSを必ず再起動し,JP1/IM - Manager,JP1/IM - Viewをインストールしていたフォルダをエクスプローラにより削除してから,再インストールしてください。
(7) バージョンダウンインストールについて
JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewは,バージョンダウンインストールに対応していません。インストールされている製品をバージョンダウンしたい場合は,製品をアンインストールしてから再インストールしてください。
(8) ウィルス対策ソフトについて
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JP1/IM - Managerのインストールを実施した際に,ウィルス対策ソフトがJP1/IM - Managerのインストール先のウィルススキャンを行った場合,インストーラーとウィルス対策ソフトとの競合によりアプリケーションエラーが発生し,インストールに失敗する可能性があります。ウィルス対策ソフトを停止してインストールを実施してください。
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JP1/IM - Viewをインストールする前に,ウィルス対策ソフトなどJP1/IM - Viewのファイルをロックするようなアプリケーションを終了してください。終了しなかった場合,インストールに失敗することがあります。
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JP1/IM - Viewをバージョンアップインストールする前に,ウィルス対策ソフトなどJP1/IM - Viewのファイルをロックするようなアプリケーションを終了してください。終了しなかった場合,インストールに失敗し,JP1/IM - Viewが起動しなかったり,JP1/IM - View起動時にエラーが発生したりすることがあります。
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JP1/IM - Viewバージョンアップ後,イベントログ(アプリケーション)に次のようなメッセージが出力されており,かつJP1/IM - Viewが起動しない場合は,OS再起動後,JP1/IM - Viewを再インストールしてください。
再起動が必要です。製品名: JP1/Integrated Management - View, 製品バージョン: <バージョンアップ前のJP1/IM - Viewのバージョン>, 製品の言語: 1041,製造元: Hitachi, Ltd., システム再起動の種類: <XX>,再起動の理由: <XX>
(9) サイレントインストールについて
JP1/IM - Managerでは,サイレントインストール機能によるインストール方法が利用できます。
実行コマンド
提供媒体\_OWNEXE\HPPSINST.BAT△/提供媒体\_PPDIR\PCC2A2C9MCL\DISK1△/"インストール先のフルパス"
△:1個以上の半角スペース
JP1/IM - Viewでは,サイレントインストール機能によるインストール方法が利用できます。
実行コマンド
提供媒体\_OWNEXE\HPPSINST.BAT△/提供媒体\_PPDIR\PCC2A2C6HCL\DISK1△/"インストール先のフルパス"
△:1個以上の半角スペース
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提供媒体をHDD上にコピーして実行する場合は,スペースを含まないディレクトリパス上に媒体の内容をすべてコピーしてください。また,コピーしたファイル群は,コンペアなどによって,バイナリレベルで一致することを確認してください。
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インストールが正常終了したかどうかは,実行結果の戻り値を参照してください。戻り値については,JP1 のWebサイトに公開しているドキュメントの「サイレントインストール機能」を参照してください。
(10) Windows Defenderについて
Windows Defenderが有効になっている場合に,JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - ViewをインストールするとWindows Defenderの履歴およびイベントビューアのWindowsログ(システムログ)にWindows Defenderの警告イベントが出力される場合がありますが問題ありません。
(11) 上書きインストール後の再起動について
JP1/NETM/DMを使用せずにインストールをする場合は,次の手順を適用することで,上書きインストール後にコンピュータの再起動を行わずにJP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewを動作させることができます。
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上書きインストール前に次のプログラムを終了してください。
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JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - View
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JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewのインストール先フォルダ以下のファイルをロックするアプリケーション(ウィルス対策ソフト製品など)
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JP1/Baseの全てのサービス
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JP1/Baseを前提とする製品のすべてのサービス
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統合トレース機能(HNTRLib2)のサービス
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JP1/IM - ManagerおよびJP1/IM - Viewのインストール後に,コンピュータの再起動を要求された場合は「いいえ」を選択してください。
(12) ReFSを使用する場合
Windows Server 2012, Windows Server 2012 R2,Windows Server 2016のReFS上にJP1/IM - Managerをインストールした場合,NTFS上にインストールした場合に比べて,処理性能が低下する可能性があります。そのため,ReFSを使用する場合は運用を想定したテストを十分に実施し,性能に問題がないことを検証してください。性能要件を満たせない場合は,ReFSではなくNTFSを使用することを検討してください。
(13) JP1/IM - Viewについて
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JP1/IM - Viewをインストールしているボリュームには,Windows Server 2012,およびWindows Server 2016のデータ重複除去を適用しないでください。
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JP1/IM - Viewを使用中に上書きインストールした場合,ダイアログが表示されます。この場合は[キャンセル]ボタンをクリックし,いったん上書きインストールを中断したあと,起動中のJP1/IM - Viewをすべて停止してから,再度JP1/IM - Viewを上書きインストールしてください。