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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


6.1 自動アクションの概要

JP1/IMでは,マネージャーが特定のJP1イベントを受信したときに,自動的にコマンドを実行させることができます。この機能を自動アクションと呼びます。

自動アクション機能を使うことで,例えば,障害発生のJP1イベントの受信を契機として,メール送信や電話連絡のコマンドを実行してシステム管理者に通報するなどができます。

図6‒1 自動アクション概要

[図データ]

自動アクションでは,次の項目を定義することによって,任意の条件で自動的にコマンドを実行できます。

注※ 同一アクションの抑止には,次に示す方法があります。

なお,同一アクションの抑止のほかに,自動アクションが実行されないようにする方法には次に示す方法があります。

また,自動アクションの実行処理でのトラブルを早期に検知できるよう,次の機能を提供しています。

ここでは,まずJP1/IMが行っている自動アクションの状態管理について説明したあと,自動アクションの定義や自動アクションの実行監視,自動アクションを実行するときの処理について説明します。

重要
  • 自動アクション機能で,大量のエージェントに一斉にコマンドの実行を要求すると,マネージャーホストの負荷が高くなるおそれがあります。負荷を抑えたい場合は,ホストグループごとにエージェントを分散して実行することを推奨します。

  • 11-10以前のJP1/Baseおよび,JP1/IM - Managerをバージョンアップインストールし,管理対象エージェント数を1,024以上とする場合において,JP1/IM - Managerのリモートコマンド,自動アクションを使用する運用を行う場合,従来のコマンド実行履歴ファイルのレコード数(初期設定で20,000レコード)では不足が生じる可能性があるため,拡張することを推奨します。

  • 1台のJP1/IM-Managerで1,024台以上のエージェントを管理する場合,コマンド実行履歴ファイルのサイズによっては,JP1/Baseの起動時間が増加する可能性があります。運用上起動所要時間が増加する場合は,コマンド実行履歴ファイルのレコード数を小さくするか,JP1/Baseの自動再編成機能を無効にすることを検討してください。JP1/IM - Managerをクラスタ構成とした場合,クラスタ切替時間に影響する可能性があります。自動再編成機能を無効化するか,クラスタソフトにて設定するタイムアウト値の見直しを実施して頂く必要があります。