5.8.1 ガイド情報の設定内容
ガイド情報として表示する内容は,JP1/IM - Managerが管理するガイド情報ファイルに設定します。
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ガイド情報ファイル
Windowsの場合:Scopeパス\conf\jcs_guide_xxx.txt
UNIXの場合:/etc/opt/jp1scope/conf/jcs_guide_xxx.txt
ガイド情報ファイルの書式については,次を参照してください。
ガイド情報ファイルについて
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ガイド情報ファイルの書式
参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ガイド情報ファイル(jcs_guide_xxx.txt)」(2. 定義ファイル)
このガイド情報ファイルには,ガイド情報として表示する内容や,どういった場合にどのガイド情報を表示するかの条件を指定します。
なお,ガイド情報として表示する内容は,別ファイルに切り出して管理することもできます。JP1/IMではこの別ファイルのことをガイドメッセージファイルと呼びます。
ガイドメッセージファイルを利用する場合,ガイド情報ファイルのバージョンを2(DESC_VERSION=2)にする必要があります。また,表示する内容をガイド情報ファイルに記述する代わりにガイドメッセージファイルへのリンク指定をします。
- 〈この項の構成〉
(1) ガイド情報を表示する条件
どのような場合に表示するガイド情報かを,条件(EV_COMP_数字)に指定できます。条件は複数設定でき,EV_COMP_1,EV_COMP_2というように列挙します。複数設定した場合の条件同士の関係はAND条件となります。
条件には,監視ノードが受信したJP1イベントや,監視ノード自身の情報を指定できます。
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JP1イベントの基本属性,拡張属性
例えば,イベントID(B.ID),緊急度(E.SEVERITY)などを指定できます。
また,各JP1製品の固有情報であるJP1イベント拡張属性の固有情報も指定できます。例えば,JP1/AJSのジョブ実行ホスト(E.C0)などです。
JP1イベントの基本属性,拡張属性については,各製品のマニュアルで発行するJP1イベントの情報を確認してください。
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監視ノードの属性
監視ノードを識別する番号である監視ノードID(T.MONNODEID)を指定できます。なお,監視ノードIDは,監視ノードの[プロパティ]や,監視ノードの[検索]画面で確認できます。
JP1/IM - Viewでガイド情報を表示する際に,ガイド情報ファイルの内容は先頭から順に参照されていきます。条件に一致するガイドがあると,そこでガイド情報ファイルの参照をやめ,条件に一致したガイドを[ガイド]画面に表示します。
- 重要
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条件に一致するガイドがガイド情報ファイル内に複数あった場合でも常にその中で先頭にあるものがガイドとして[ガイド]画面に表示されてしまうため,次のことを目安にガイド情報の表示条件を設定してください。
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一つのガイド情報に対し,表示条件を複数設定し,ほかのガイドの表示条件と一致しないようにする。
例えば,表示条件にイベントID,重大度,メッセージなどのJP1イベントの属性を複数設定することで,ほかのガイドの表示条件と差別化を図ります。
また,属性の内容は正規表現で記述できますが,完全一致で記述するようにしてください。
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緊急度の高い順にガイド情報ファイルに記述する。
例えば,監視ノードの状態変更条件で「警告」「エラー」の状態に変わる状態変更条件を定義していた場合,「エラー」の状態に変化したときに表示するガイド情報を「警告」の状態に変化したときに表示するガイド情報よりも先に記述します。
なお,監視ノード自身の説明をガイド情報として表示したい場合,表示条件には監視ノードIDだけを指定することになります。このような優先度の低いものは,ガイド情報ファイルの最後尾にまとめて記述してください。
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(2) ガイド情報での表示内容
ガイド情報として表示するメッセージを,ガイド情報ファイルにEV_GUIDEで指定します。ガイドメッセージファイルを利用する場合は,EV_GUIDEの変わりにEV_FILEを指定します。
メッセージは,TXT形式またはHTML形式で記述できます。また,メッセージにはJP1イベントの属性値を変数(属性値の頭に$を付ける)として使うことができます。例えば,JP1イベントのメッセージ(B.MESSAGE)は$B.MESSAGEと変数として使うことができ,JP1イベントの属性値をガイド情報のメッセージ中に表示できます。
参考
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ガイド情報ファイルの場合,改行を挿入してガイド情報の体裁を整えることができませんが,ガイドメッセージファイルの場合,改行を挿入してガイド情報の体裁を整えることができます。
図5‒24 ガイド情報の記述例 体裁を整えることができるため,HTML形式でガイド情報を作成するなど,情報量が多いときや定期的に内容を見直したいときに便利です。
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一つのガイドメッセージファイルには一つのガイド情報しか記述できません。このため,ガイドメッセージファイルにガイド情報を書き出した場合,ファイル数が膨大になることが予想されます。ガイドメッセージファイルを利用する場合には,次のことを考慮に入れてください。
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管理しやすい名称でガイドメッセージファイルを作成する。
ガイドの表示条件や表示内容に含まれるキーワード(イベントIDやメッセージID,製品名(AJS),監視ノードIDなど)を利用して,規則性のある名称で管理するようにしてください。
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ガイド情報ファイルに記述するガイドタイトル(EV_TITLE)にガイドメッセージファイル名を含める。
例えば,guide001というガイドメッセージファイルを作成する際に
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EV_TITLE=guide001:ジョブが異常終了
EV_FILE=guide001
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としておけば,[ガイド]画面でガイド情報を確認したときに,どのガイドメッセージファイルを参照しているかわかるため,再編集が容易になります。
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