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JP1 Version 12 統合管理 基本ガイド


付録B.1 ビジュアル監視を設定する流れ

システムをビジュアルに監視するためには,セントラルスコープを使用します。セントラルスコープでは,システムで発行されるイベントを論理視点で捉え,システムをビジュアルに監視できます。

セントラルスコープは,次の流れで設定します。

  1. セントラルスコープをセットアップする

  2. ツリー形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する

  3. 監視ノードの属性を設定する

  4. マップ形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する

このマニュアルでは,「2.1 基本的な構成のシステムとは」で示した基本のシステム構成をセントラルスコープで監視できるように設定し,重大度が「警告」のイベントをホストAから受信したら監視ノードの状態が変わるように設定する手順を説明します。また,ツリー形式とマップ形式の設定方法をそれぞれ説明します。

〈この項の構成〉

(1) セントラルスコープをセットアップする

JP1/IM - Managerを新規インストールした場合,セントラルスコープの機能は無効になっています。このため,jcoimdefコマンドでセントラルスコープのサービスを有効にします。この操作は,マネージャーに対して実行します。

前提条件

jcsdbsetupコマンド,jcoimdefコマンド,およびjco_spmd_statusコマンドを実行するOSユーザーがAdministrators権限またはroot権限を所有している必要があります。

操作手順

  1. JP1/IM2 - Managerサービスを停止します。

  2. 次のjcsdbsetupコマンドを実行してセントラルスコープのデータベースを作成します。

    • Windowsの場合

      "Scopeパス\bin\jcsdbsetup"

    • Linuxの場合

      /opt/jp1scope/bin/jcsdbsetup

  3. 次のjcoimdefコマンドを実行してセントラルスコープサービス(jcsmain)を有効にします。

    • Windowsの場合

      "Consoleパス\bin\jcoimdef" -s ON

    • Linuxの場合

      /opt/jp1cons/bin/jcoimdef -s ON

  4. JP1/IM2 - Managerサービスを起動します。

  5. 次のjco_spmd_statusコマンドを実行してセントラルスコープサービスが稼働しているか確認します。

    • Windowsの場合

      "Consoleパス\bin\jco_spmd_status"

    • Linuxの場合

      /opt/jp1cons/bin/jco_spmd_status

    稼働中のプロセスにjcsmainが表示されていることを確認してください。

関連項目

(2) ツリー形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する

システムの階層構成をビジュアル監視するためには,セントラルスコープの[監視ツリー]画面に監視ノードを追加します。

前提条件

操作を実施するJP1ユーザーが次の条件を満たす必要があります。

操作手順

  1. Windowsスタートメニューの[すべてのプログラム]−[JP1_Integrated Management - View]−[監視ツリー編集]を選択して,[監視ツリー(編集中)]画面を表示します。

    なお,[監視ツリー(編集中)]画面はセントラルスコープにログインしたあと,[監視ツリー]画面からも表示できます。

  2. [監視ツリー(編集中)]画面の[編集]−[新規監視ノード作成]を選択して,[新規監視ノード作成]画面を表示します。

  3. 次の図に従って,監視ノードを追加します。

    [図データ]

  4. [監視ツリー(編集中)]画面の[ファイル]−[サーバのツリーを更新]を選択して,編集したツリーを[監視ツリー]画面に反映します。

    ログイン画面が表示された場合は,認証サーバに登録したJP1ユーザー名,およびパスワードを入力してください。

関連項目

(3) 監視ノードの属性を設定する

監視ノードの属性を設定すると,監視ノードで使用するマークを変更したりイベントを受信したとき監視ノードの状態を変更したりできます。ここでは「2.1 基本的な構成のシステムとは」で示したホストAに対して監視ノードの属性を設定する手順を説明します。

前提条件

[監視ツリー]画面に監視ノードが表示されている必要があります。

操作手順

  1. [監視ツリー]画面でホストAを選択します。

  2. 右クリックして表示されるポップアップメニューから[プロパティ]を選択して,[プロパティ]画面を表示します。

  3. [状態変更条件]−[追加]ボタンをクリックして,[状態変更条件設定]画面を表示します。

  4. 次の図に従って,[状態変更条件設定]画面,および[共通条件詳細設定]画面に必要事項を入力します。

    [図データ]

  5. [共通条件詳細設定]画面で[OK]ボタンをクリックします。

  6. [共通条件設定]画面で[閉じる]ボタンをクリックします。

  7. [状態変更条件設定]画面で[共通条件]−[条件]のリストボックスから手順4で追加した共通条件名を選択します。

  8. [状態変更条件設定]画面で[OK]ボタンをクリックします。

  9. [プロパティ]画面で[適用]ボタンをクリックします。

関連項目

(4) マップ形式でビジュアル監視するためにセントラルスコープを設定する

マップ形式で表示するためには,[ビジュアル監視]画面を作成します。[ビジュアル監視(編集中)]画面から[ビジュアル監視]画面を作成する手順を説明します。

前提条件

[監視ツリー]画面に監視ノードが表示されている必要があります。

操作手順

  1. Windowsスタートメニューの[すべてのプログラム]−[JP1_Integrated Management - View]−[監視ツリー編集]を選択して,[監視ツリー(編集中)]画面を表示します。

  2. [監視ツリー(編集中)]画面のメニューバーから[ファイル]−[サーバからツリーを取得]を選択して,[監視ツリー]画面の内容を[監視ツリー(編集中)]画面に反映します。

  3. [監視ツリー(編集中)]画面のメニューバーから[編集]−[新規ビジュアル監視画面作成]を選択して,[ビジュアル監視(編集中)]画面を表示します。

  4. 次の図に従って,[ビジュアル監視]画面を作成します。

    [図データ]

  5. [図データ][サーバのビジュアル監視データを更新]ボタンをクリックして,[ビジュアル監視]画面の作成内容をマネージャーに反映します。

    ログイン画面が表示された場合は,認証サーバに登録したJP1ユーザー名,およびパスワードを入力してください。

関連項目