Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Client Process Automation 構築・運用ガイド


5.3.1 アクションアイテムの基本設定項目

〈この項の構成〉

(1) コマンド

実行するコマンドのファイル名を指定します。ジョブ実行サービス起動ユーザーのPATH環境変数上にファイルがある場合は相対パスでの指定が可能ですが,PATH環境変数で解決できない場合は,絶対パスで指定する必要があります。

拡張子が「.exe」,「.bat」以外のファイルを指定する場合は,該当する拡張子に,適切なアプリケーションを関連付けておく必要があります。※1

コマンドプロンプト(cmd.exe)のコマンドを実行する場合は,実行コマンドに「cmd.exe」を指定し,パラメーターに「"/c" コマンド パラメーター」のように指定します。詳細はcmd.exeの仕様を確認してください。※2

注※1

該当する拡張子とアプリケーションを関連付ける手順は次のとおりです。

  1. ftypeコマンドを使用し,関連付けるアプリケーションを登録する。

  2. assocコマンドを使用し,手順1で登録したアプリケーションと拡張子を関連付ける。

  3. OSを再起動する。

ftypeコマンドとassocコマンドの指定内容については,Windowsのヘルプを参照してください。

注※2

実行コマンドに指定できるファイル名は,ローカルファイルだけです。

(2) パラメーター

実行するコマンドに指定するパラメーターを指定します。引き継ぎ情報変数やプロフィール変数,および入力項目変数も指定できます。入力項目変数については,「5.7 アイテムの入力項目を作成する」を参照してください。

(3) 実行種別

アクションに指定したコマンドの実行環境を[画面を表示しない]または[画面を表示する]から選択します。

アクション内のコマンドは,次の表に示す実行環境で実行されます。

表5‒1 コマンド実行環境

項番

項目

内容

1

ユーザーアカウント

  • 実行種別に[画面を表示しない]を選択した場合

    ジョブ実行サービス起動のアカウント

    (デフォルトは,ローカルシステムアカウント)

  • 実行種別に[画面を表示する]を選択した場合

    セッションにログオンしているWindowsユーザー

  • 仮想ユーザー名を指定した場合

    仮想ユーザー名にひも付いたWindowsユーザー

2

環境変数

  • CPADATAPATH=データフォルダ

  • CPAINSTALLPATH=インストールフォルダ

  • CPAJDS=ジョブ名

  • CPAJCS=ジョブ実行ID

  • ジョブ実行サービス起動ユーザーの環境変数

  • 仮想ユーザー名を指定した場合

    仮想ユーザー名にひも付いたWindowsユーザーの環境変数

なお,「CPA」で始まる環境変数(例:CPAxxxxxxxxは任意の文字列))は,システムで予約しているため,大文字・小文字に関係なく,使用しないでください。

3

カレントパス

ワークフォルダ(データフォルダ\work

4

プロセスの実行優先順位

NORMAL_PRIORITY_CLASS

5

ユーザープロファイル

仮想ユーザー名を指定した場合

仮想ユーザー名にひも付いたWindowsユーザーのユーザープロファイル

また,コマンドをアクションに定義しCPAから実行した場合とコマンドプロンプト上で実行した場合とで,コマンド動作に差異があります。コマンド動作の差異については,「付録A.3 コマンド実行環境の違い」を参照してください。

(4) 終了待ち

実行したコマンドの終了を待つかどうかを[画面表示プログラムの終了を待つ]または[画面表示プログラムの終了を待たない]から選択します。

(5) 排他オプション

指定したコマンドを同時に実行しない(常に1つしか実行しない)ようにする場合に,[指定したアクション間で同時に実行しない]をチェックします。

同時に実行すると問題となる画面表示コマンドがある場合は,このオプションを指定してください。

(6) 終了時の動作

コマンド実行後のアクションの状態の判定方法を,[戻り値が0以外の場合に異常終了],[戻り値が0以外の場合に警告終了]または[常に正常終了]から選択します。

実行したコマンドの戻り値に応じたアクションの状態を定義し,アクションフローの後続ユニットの実行を制御します。アクションフローについては,「5.4 アクションフローアイテムを作成する」を参照してください。

終了時の動作について次の表に示します。

表5‒2 終了時の動作

項番

指定値

内容

1

戻り値が0以外の場合に異常終了

戻り値が0の場合は正常終了,0以外の場合は異常終了

2

戻り値が0以外の場合に警告終了

戻り値が0の場合は正常終了,0以外の場合は警告終了

3

常に正常終了

戻り値に関わらず正常終了