付録A.3 コマンド実行環境の違い
CPAでコマンドを実行した場合と,手動でコマンドプロンプトから実行した場合とではコマンド実行時の動作が異なります。CPAから実行したコマンドが想定した動作と異なる場合は,次の表を確認してください。
項目 |
内容 |
動作環境 |
|||
---|---|---|---|---|---|
手動実行(コマンドプロンプト) |
コマンド実行※1 |
コマンド実行(画面表示)※2 |
コマンド実行 (仮想ユーザー名指定)※3 |
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ユーザープロファイルについて |
ユーザープロファイル(レジストリのHKEY_CURRENT_USER以下の情報)の読み込み有無。 |
読み込む。 |
読み込まない。 |
コンソールセッション,もしくはリモートデスクトップセッションにログオンしているユーザーのプロファイルを使用する。
|
読み込む。(仮想ユーザー名にひも付いているWinowsユーザーのプロファイル) |
WOW64環境について |
WOW64環境で,次のような場合に%systemroot%\system32配下の64ビットアプリケーションを起動できないことがある。
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該当しない。 |
該当する。(WOW64環境で実行する) |
||
Excelオートメーション関係について |
64ビット版のOSで,VBScriptでExcelのオブジェクトを使用してサービスプログラムからExcelのオートメーションを実行すると,ファイルオープン時にエラーとなる場合がある。
|
該当しない。 |
該当する。 |
該当しない。 |
該当する。 |
実行空間について |
CPAのコマンド実行は,サービス空間で実行される。ログオン時に設定される情報(環境変数やネットワーク共有)を使用できない。
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該当しない。(ユーザーセッションで実行する) |
該当する。(サービス空間で実行する) |
該当しない。(ユーザーセッションで実行する) |
該当する。(サービス空間で実行する)ただし,環境変数については設定する。 |
環境変数について |
CPAのコマンド実行の実行環境には,ユーザー環境変数は設定されない。サービス起動時に設定された環境変数(システム環境変数)だけが設定される。
|
該当しない。 |
該当する。(ユーザー環境変数は使用できない) |
該当する。(コンソールセッション,もしくはリモートデスクトップセッションにログオンしているユーザーの環境変数を使用する)
|
該当しない。 |
実行OSユーザーについて |
− |
コマンドプロンプト起動時のユーザー。 |
CPAのジョブ実行サービスのアカウント。 |
セッションにログオンしているユーザーで実行する。 |
仮想ユーザー名にひも付いているWindowsユーザー。 |
ファイルハンドルについて |
標準出力や標準エラー出力,標準入力が異なる。 OSのftpコマンドやtimeoutコマンドで問題が発生することがある。 |
該当しない。 |
該当する。(ftp,timeoutコマンドが実行できない) |
該当しない。 |
該当する。(ftp,timeoutコマンドが実行できない) |
ネットワークの共有について |
「ネットワークドライブの割り当て」によって割り当てられたドライブ名の使用可否。 |
使用できる。 |
CPAのジョブ実行サービス起動ユーザーがローカルシステムアカウント(デフォルト)の場合は,使用できない。※4 |
「コマンド実行(画面表示)」アイテム実行時にログオンしているWindowsユーザーでアクセスできるようにすると,使用できる。 |
UNC指定(「¥¥コンピュータ名」から始まる形式)を行うことで可能。なお,仮想ユーザー名にひも付いているWindowsユーザーでアクセスできる必要がある。 |
カレントディレクトリについて |
− |
コマンド実行時のカレントディレクトリ。 コマンドプロンプト起動時のカレントディレクトリは, [コマンドプロンプト]のプロパティの「作業フォルダー」に指定したフォルダ。 |
システムドライブ\ProgramData\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1CPA\work |
システムドライブ\ProgramData\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1CPA\work |
システムドライブ\ProgramData\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1CPA\work |