1.9.2 試行オープン機能
試行オープン機能を有効にすると,ファイルのディスクへの書き込みが完了したことを確認するため,TextCloseコマンドの実行直後に,設定された試行回数および試行間隔に従って,クローズしたファイルを試行オープンします。ただし,次の場合は試行オープンしません。
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TextCloseコマンドのModeパラメタにReadOnlyを指定してオープンしたファイルをTextCloseコマンドでクローズした場合
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ファイルのクローズが失敗してTextOpenコマンドがエラー終了した場合
試行オープン中に排他エラーが発生した場合は,排他が解除されるか,または排他エラー以外のエラーが発生するまで試行オープンをリトライします。
試行オープン機能の動作は次のとおりです。
- 試行オープン中に排他が解除された場合
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試行オープンを終了してTextCloseコマンドは正常終了します。
- 試行オープン中に排他エラー以外のエラーが発生した場合
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試行オープンを終了してTextCloseコマンドは正常終了します。
- 試行オープンしても排他が解除されなかった場合
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TextCloseコマンドは正常終了します。
特定のTextCloseコマンドを実行した直後だけ試行オープンをしたい場合は,「9.9.4 SetTrialOpenMode (試行オープン機能を設定する)」を参照して,SetTrialOpenModeコマンドを使用してください。SetTrialOpenModeコマンドを使用すると,試行オープン機能が無効でも,特定のTextCloseコマンドを実行した直後だけ試行オープン機能を有効にできます。また,TextCloseコマンドの実行直後単位に,試行オープンの試行回数および試行間隔を設定することもできます。
- 〈この項の構成〉
(1) 試行回数および試行間隔
試行回数および試行間隔は,レジストリの値に設定します。
(a) 試行回数(単位:回)
- 〔レジストリキー〕
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HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\JP1/Script\SPTX
- 〔値名〕
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TrialOpenRetryCount
- 〔値のデータタイプ〕
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REG_DWORD
- 〔値〕
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0〜100の範囲で設定します。デフォルトは0です。
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0を設定した場合は,試行オープンしません。
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値が設定されていない場合,および0〜100の範囲外の値が設定された場合はデフォルトの0を仮定します。
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- 〔設定が有効になるタイミング〕
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スクリプトファイルの次回実行時
(b) 試行間隔(単位:ミリ秒)
- 〔レジストリキー〕
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HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\JP1/Script\SPTX
- 〔値名〕
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TrialOpenRetryWaitTime
- 〔値のデータタイプ〕
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REG_DWORD
- 〔値〕
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100〜60,000の範囲で設定します。デフォルトは100です。
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値が設定されていない場合,および100〜100,000の範囲外の値が設定された場合は,デフォルトの100を仮定します。
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- 〔設定が有効になるタイミング〕
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スクリプトファイルの次回実行時
(c) 設定が有効となるタイミングおよび有効となる範囲
レジストリに値を設定したあと実行するすべてのスクリプトで有効です。
レジストリに設定した値は,値を設定したコンピュータでだけ有効です。
(d) 試行回数および試行間隔の変更
レジストリで設定した試行回数および試行間隔は,SetTrialOpenModeコマンドで変更できます。変更は,ResetTrialOpenModeコマンドが実行されるまで有効です。