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JP1 Version 12 JP1/Script(Windows(R)用)


1.4.1 ファイルの種類

JP1/Scriptで扱うファイルを表1-2に示します。

なお,ファイルの容量の計算方法については,「1.4.2 ファイルの容量」を,トレースビューアが扱うファイルの出力形式については,「付録A Scriptトレースのファイル出力形式」を参照してください。

表1‒2 JP1/Scriptで扱うファイルの種類

ファイルの種別

ファイル名

ファイルの拡張子

ファイルの形式

ファイルの内容

マネージャが扱うファイル

スクリプトファイル

.SPT

テキスト形式

スクリプト文を保存するファイルです。

ファイル名はユーザが任意に指定できます。

指定できる文字数は,半角文字で30文字以内(全角文字で15文字以内)です。

ただし,ファイル名に半角の空白,および次の文字は使用できません。

"=\;:.,{}<>/

使用した場合の動作保証はできません。

実行環境ファイル

.SPV

バイナリ形式

一つのスクリプトファイルを実行するときの環境が設定されたファイルです。

ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。

自動起動情報ファイル

.SPH

バイナリ形式

ScriptランチャまたはJP1/Scriptサービスがスクリプトを自動的に実行できるようにするための,必要な情報が保存されたファイルです。

ファイル名は,SPTLNCHで固定です。

ユーザ簡易切替機能により複数ユーザの同時ログオンができるため,2種類のファイルを用意しています。

  • 起動タイプがログオンのスクリプトが登録されるユーザ単位の自動起動情報ファイル

  • 起動タイプがサービスのスクリプトが登録される全ユーザ共通の自動起動情報ファイル

ファイル名は両ファイルともSPTLNCHで固定です。

サーバ環境ファイル

.SPS

バイナリ形式

サーバ環境が設定されているファイルです。

ファイル名は,SPTSVで固定です。

トレースビューアが扱うファイル

解析トレースファイル

.SPA

テキスト形式

スクリプト文の構文解析の結果が保存されたファイルです。

ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。

実行トレースファイル

.SPX

テキスト形式

スクリプト文のコマンドの実行結果が保存されたファイルです。

ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。

ユーザトレースファイル(トレースファイル)

.TXT

テキスト形式

スクリプトのコマンドによって出力されたトレースが保存されたファイルです。

ファイル名はユーザが任意に指定できます。

サーバトレースファイル

.SPY

テキスト形式

クライアントにあるスクリプト文のコマンドから呼び出されたサーバのコマンド実行結果を出力するファイルです。

ファイル名は,SPTSVTRCで固定です。

エディタが扱うファイル

モニタリング情報ファイル

.SPD

バイナリ形式

モニタリング機能で利用する情報ファイルです。

ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。

メニューエディタが扱うファイル

メニュー情報ファイル

.SPN

バイナリ形式

メニュー,および各コントローラのプロパティ定義が記述されたファイルです。メニューエディタの起動方法によって異なります。

  • メニューエディタをマネージャやエディタのメニューから起動した場合

    ファイル名は,スクリプトファイルと同じになります。

  • メニューエディタをWindowsの[スタート]メニューから起動した場合

    ファイル名はユーザが任意に指定できます。

コンバータが扱うファイル

実行環境構文ファイル

.SPU

テキスト形式

実行環境ファイルコンバータで利用するファイルです。実行環境ファイルに設定されている内容が文字形式で設定されています。ファイル名はユーザが任意に指定できます。

その他のファイル

トレース管理ファイル※1

.SPB

バイナリ形式

トレースファイルを管理するファイルです。

ファイル名は,SPTLOGDBで固定です。

ワークファイル※2

.TMP

バイナリ形式

JP1/Script内部で利用するワークファイルです。

グローバル変数ファイル

.SPG

バイナリ形式

スクリプトの実行時に設定されたグローバル変数が保存されたファイルです。

ファイル名は,SPTGVで固定です。

予約語ルールファイル

.SPR

バイナリ形式

スクリプトファイルを解析・実行するために必要となる予約語に関する規則を格納したファイルです。

ファイル名は,VERvvrrで固定です。vvはJP1/Scriptのバージョンを表し,rrはJP1/Scriptのリビジョンを表しています。

NetExecコマンド制限ポリシーファイル

なし

-

NetExecコマンドを実行することを許可されているユーザが設定されているファイルです。

ファイル名は,SPTHSV_ACPおよびSPTHLSV_ACPで固定です。

保守ログファイル

.LOG

テキスト形式

JP1/Scriptの各種プログラム内でWindowsが提供する機能を呼び出した際に発生したエラーの詳細情報やエラー発生時の状況を記録したファイルです。

プログラム起動情報管理ファイル

.CONF

バイナリ形式

プログラム起動情報ファイルの管理ファイルです。

プログラム起動情報ファイル

.LOG

テキスト形式

JP1/Scriptの各種プログラムの起動状況を記録したファイルです。

注※1 トレース管理ファイルは,以下のトレースファイルのファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置などを管理しているファイルです。

注※2 JP1/Scriptでは,一時的にTEMPフォルダにワークファイルを作成します。TEMPフォルダをウィルス対策ソフトのウィルスチェックの対象にした場合,JP1/Scriptアプリケーションが正常に動作しないことがありますのでご注意ください。

トレース管理ファイルに関する補足事項

次の条件の場合,トレース管理ファイルで管理するトレースファイルが増えるためトレース管理ファイルの容量が増加します。

  • ファイル名の異なるスクリプトを実行する

  • MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して新規のファイルに出力する

ファイル名の異なるスクリプトを実行した場合,そのスクリプトファイルの解析トレースファイル,および実行トレースファイルを管理するため,容量が増加します。同じスクリプトファイルを複数回実行する場合は,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用するため容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して新規のファイルに出力する場合,容量が増加します。

MessageコマンドのOutputName引数に指定したファイルが,すでにMessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して出力済みのファイルの場合,トレース管理ファイルに出力されている情報を使用するため容量が増えることはありません。

MessageコマンドでTarget引数に「Target_File」を指定して,ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合,大量に作成されたファイル名,およびトレースファイルの書き出し位置などを管理するための情報が増えるため,トレース管理ファイルの容量が増大してしまいます。トレース管理ファイルの容量が増大すると,以下の現象が発生します。

  • スクリプトファイルの実行性能が劣化する

  • スクリプトファイルの実行が終了コード「20」で異常終了する

  • コマンドの実行がメモリ不足でエラーになる

ユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成する場合は,TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドを使用して,トレースファイルを作成してください。TextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドで作成するファイルは,トレース管理ファイルの管理対象外のファイルになるため,トレース管理ファイルの容量が増大することはありません。