jaombkdef(UNIX限定)
形式
jaombkdef [-s] [-u] 退避ファイル名
機能
jaombkdefコマンドは,自ホストの定義ファイルをtar形式のファイルに退避するコマンドです。
デフォルトでは,次のファイルを退避します。
-
自動起動用シェルスクリプトファイル
-
自動起動用シェルスクリプトファイルで設定した構成定義ファイル
-
JP1/AJS3情報定義ファイル
-
ローカルUPS情報定義ファイル
実行権限
スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
/usr/bin/jp1_aom/
引数
-s
構成定義ファイルのパラメーターに設定しているファイルも退避します。退避できるファイルと構成定義ファイルのパラメーターを次の表に示します。
退避できるファイル |
構成定義ファイルのパラメーター |
|
---|---|---|
運転スケジュール定義ファイル |
schedule_file |
|
自動運転ユーザーコマンド |
自動運転開始時コマンド |
aom_start_rc |
自動システム終了前コマンド |
system_terminate_rc |
|
終了条件監視コマンド |
monitor_rc |
|
機能制限コマンド |
restrict_rc |
|
電源投入時刻到達時コマンド |
power_on_time_rc |
-u
退避先に同じ名前のファイルがあった場合,上書きします。退避先に同じ名前のファイルがある場合,このオプションを省略してコマンドを実行すると,エラーになります。
退避ファイル名
定義ファイルを退避する退避先のファイル名を指定します。
注意事項
-
定義ファイルを退避する前に,jaomstopコマンドでJP1/Power Monitorデーモンを停止して,定義情報の運用を停止してください。
-
運転スケジュール定義ファイルは,構成定義ファイルにファイル名が定義され,そのファイルが作成されている場合に退避されます。
-
運転スケジュール定義ファイルで日次構成定義ファイル名を設定している場合,それらの構成定義ファイルと,その中に定義された定義ファイルも退避されます。
-
定義ファイルを退避する場合,自動起動用シェルスクリプトファイルで,JP1/Power Monitorデーモンが自動起動されるように設定してください。JP1/Power Monitorデーモンを自動起動に設定する方法については,「6.1.9 デーモンを自動起動・自動停止に設定する」を参照してください。
-
自動起動用シェルスクリプトファイルをエディターで編集する場合,jaomstartコマンドの記述を削除したり,jaomstartコマンドを複数行にわたって記述したりしないでください。jaomstartコマンドを複数行にわたって記述すると,構成定義ファイル名の指定がないものとみなされ,標準構成定義ファイル「/usr/lib/jp1_aom/conf」が退避されます。
-
jaombkdefコマンドの実行中に「/tmp/jaombkdef.work」というワークファイルが作成されます。このファイルは,コマンド終了時に削除されます。このファイルを操作しないでください。
戻り値
0(正常終了) |
定義ファイルを退避しました。 |
0以外 |
エラーが発生しました。 |
補足事項
退避ファイルの内容を確認するには,tarコマンドを実行します。tarコマンドの使用例を次に示します。
# tar tvf 退避ファイル名
使用例
次のファイルを,退避ファイル「/bkup/jp1aom/bkupfile」に上書きして退避します。
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自動起動用シェルスクリプトファイル
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自動起動用シェルスクリプトファイルで設定した構成定義ファイル
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構成定義ファイルで設定した運転スケジュール定義ファイル
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自動運転ユーザーコマンド
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JP1/AJS3情報定義ファイル
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ローカルUPS情報定義ファイル
jaombkdef -s -u /bkup/jp1aom/bkupfile