Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Power Monitor


14.4.1 リモート電源連携構成定義ファイル

他ホストを起動・終了する場合に,マネージャーホストとエージェントホストで設定するリモート電源連携構成定義ファイルについて説明します。リモート電源連携構成定義ファイルの変更内容を有効にするには,JP1/Power Monitorデーモンを再起動してください。

〈この項の構成〉

(1) パラメーターの指定形式

リモート電源連携構成定義ファイルのパラメーターの指定形式を次に示します。

パラメーター名1パラメーターの値
(凡例)
1

1バイト以上の空白文字を指定することを示します。空白文字は,省略できません。

(2) パラメーターの内容

リモート電源連携構成定義ファイルで指定する各パラメーターの内容について説明します。

agtdef リモート電源連携エージェント定義ファイル名

リモート電源連携エージェント定義ファイル名を指定します。デフォルトは,「/usr/lib/jp1_aom/rpw/agt_def」です。

クラスタシステムで運用する場合は,必ず共有ディスク上の「/共有ディスク/jp1_aom/rpw/agt_def」を指定してください。

agtdb リモート電源連携エージェントデータベースファイルのディレクトリ名

リモート電源連携エージェントデータベースファイルのディレクトリ名を指定します。リモート電源連携エージェントデータベースファイルには,リモート電源連携エージェント定義ファイルに記述されたエージェントホスト名が記憶されます。デフォルトは,「/usr/lib/jp1_aom/rpw/db」です。

クラスタシステムで運用する場合は,必ず共有ディスク上の「/共有ディスク/jp1_aom/rpw/db」を指定してください。

active {y|n}

jaomstartコマンドの実行時にJP1/Power Monitorデーモンを自動的に起動するかどうかを「y」または「n」で指定します。デフォルトは,「n」です。マネージャーホストでエージェントホストを制御するためには,マネージャーホストとエージェントホストの両方で,このパラメーターの値を「y」に設定する必要があります。

y

自動的にJP1/Power Monitorデーモンを起動します。

n

自動的にJP1/Power Monitorデーモンを起動しません。

manager マネージャーホスト名

エージェントホストで,マネージャーホストの名称を255バイト以内で指定します。エージェントホストは,ここで指定されたマネージャーホストからの要求だけを処理します。このパラメーターは,大文字小文字を区別します。

ホスト名には,そのホストで動作しているJP1/Baseのイベントサーバ名を設定してください。マネージャーホストが論理ホストの場合は,その論理ホスト上で動作しているJP1/Baseのイベントサーバ名を設定してください。マネージャーホストが物理ホストの場合は,イベントサーバ名がFQDN形式で設定されている場合はFQDN名を設定します。デフォルトのイベントサーバ名が設定されている場合はデフォルトのイベントサーバ名(hostnameコマンドで返されるホスト名)を設定します。JP1/Baseのイベントサーバ名の設定は,大文字と小文字が区別されます。例えば,「ABC」と「Abc」は,別のホストとみなされます。JP1/Baseのイベントサーバ名については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

このパラメーターは,エージェントホストで必ず指定してください。このパラメーターを指定しなかった場合,エージェントホストとしての処理を実行しません。

マネージャーホストで,このパラメーターを指定しないでください。また,自ホストが論理ホストの場合も,このパラメーターを指定しないでください。論理ホスト上のJP1/Power Monitorをエージェントとして運用することはできません。論理ホスト上で運用する場合にこのパラメーターを指定すると,JP1/Power Monitorデーモンの起動時に異常終了します。

timeout 通信打ち切り時間

マネージャーホストとエージェントホスト間の通信の打ち切り時間を指定します。1〜3,600(単位:秒)までの数値で指定します。デフォルトは,60です。

マネージャーホストとエージェントホストの両方でこのパラメーターに異なる値を指定した場合,マネージャーホストで設定した時間が有効になります。

(3) パラメーターの指定例

リモート電源連携構成定義ファイルの指定例を次に示します。

(a) マネージャーホストでの指定例

# JP1/PW Remote Power Configuration Definition File
 
agtdef    /usr/lib/jp1_aom/rpw/agt_def
agtdb     /usr/lib/jp1_aom/rpw/db
active    y
 
timeout   60
 
manager   

(b) エージェントホストでの指定例

# JP1/PW Remote Power Configuration Definition File
 
agtdef    /usr/lib/jp1_aom/rpw/agt_def
agtdb     /usr/lib/jp1_aom/rpw/db
active    y
 
timeout   60
 
manager   host1