Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Power Monitor


6.1.5 JP1/Power Monitorをインストールする

JP1/Power Monitorのインストール手順をOSごとに説明します。JP1/Power Monitorをインストールする前に,JP1/BaseおよびJP1/Power Monitorと連携するプログラムを停止してください。

次の場合はJP1/Power Monitorのインストールに失敗します。前提バージョンのJP1/Baseを先にインストールしてからJP1/Power Monitorをインストールしてください。

〈この項の構成〉

(1) AIXの場合

ホストのOSがAIXの場合のインストール手順を次に示します。

  1. スーパーユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをスーパーユーザーに変更する。

  2. JP1/Power MonitorデーモンおよびJP1のプロセスがすべて停止していることを確認する。

    JP1/Power Monitorがすでにインストールされている環境で,JP1/Power Monitorデーモンが起動中の場合は,次のコマンドを実行して停止させます。

    /usr/bin/jp1_aom/jaomstop

    JP1/Power Monitor以外のプロセスの停止方法については,各プログラムのマニュアルを参照してください。

  3. ドライブにJP1/Power Monitorの提供媒体をセットする。

    インストールを行うホストに提供媒体がマウントされていない場合には,提供媒体をマウントしてください。

  4. Hitachi PP Installerを使ってインストールする。

    Hitachi PP Installerについては,「6.5 Hitachi PP Installerの使い方」を参照してください。

  5. JP1/AJS3と連携する場合,jaomajs2confsetコマンドを実行する。

    jaomajs2confsetコマンドについては,「15. コマンド」の「jaomajs2confset(UNIX限定)」を参照してください。

  6. mkitabコマンドを使用して,自動起動を設定する。

    自動起動の順序が正しく設定されるように,JP1/BaseがJP1/Power Monitorのサービスより前の行に登録されるように設定してください。なお,ほかのJP1シリーズをご使用の場合は,JP1/Power Monitorのサービスより後ろの行に登録されるように設定してください。

    コマンドの実行例を次に示します。

    # mkitab -i hntr2mon "jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start"
    # mkitab -i jp1base  "jp1pw:2:wait:/usr/lib/jp1_aom/startup"
    # mkitab -i jp1pw "jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start"
  7. lsitabコマンドを使用して,設定内容を確認する。

    コマンドの実行例を次に示します。

    # lsitab -a

    JP1/Base,JP1/Power Monitor,その他のJP1サービスの順序で登録されていることが必要です。

    <出力例>
    init:2:initdefault:
    brc::sysinit:/sbin/rc.boot 3 >/dev/console 2>&1 # Phase 3 of system boot
         :
    hntr2mon:2:once:/opt/hitachi/HNTRLib2/etc/D002start
    jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start
    jp1pw:2:wait:/usr/lib/jp1_aom/startup
    jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start
  8. /etc/rc.shutdownファイルをエディターで開き,次の行を追加する。

    すでにこの行が記述されている場合,追加は不要です。JP1/BaseはJP1/Power Monitorの後ろに,ほかのJP1シリーズを使用している場合はJP1/Power Monitorの前に記述を追加してください。

        :
    test -x /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop && /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    test -x /usr/lib/jp1_aom/stop      && /usr/lib/jp1_aom/stop
    test -x /etc/opt/jp1base/jbs_stop  && /etc/opt/jp1base/jbs_stop
    exit 0

    このスクリプトが異常終了すると,OSのシャットダウン処理が中断されます。スクリプトが正常終了するように,最終行に「exit 0」と記述してください。

    重要

    AIXホストでjaomchangコマンドを使用してシングルユーザーモードに移行する場合,次のことに注意してください。

    • シングルユーザー環境に移行しますが,ログイン後のランレベルは「2」になります。

    • システムから自動起動する,またはシステム権限で動作するユーザープログラムおよびその他の常駐アプリケーションは,OSの停止スクリプト(/etc/rc.shutdown)などで自動停止するように設定していなければ,シングルユーザー環境に移行したあとも継続して動作します。

    これは,シングルユーザー環境に移行する際のシャットダウン処理で,システムから起動されるJP1/Power Monitorのプロセスと同じプロセスグループであるプロセスを停止しないという,AIXの動作によるものです。そのため,システムから自動起動する,またはシステム権限で動作するユーザープログラムおよびその他の常駐アプリケーションの中で,シングルユーザー環境に移行したときに停止する必要があるユーザープログラムおよびアプリケーションがある場合は,シングルユーザー環境への移行前に手動停止するか,OSの停止スクリプト(/etc/rc.shutdown)などで自動停止するように設定してください。

(2) Linuxの場合

ホストのOSがLinuxの場合のインストール手順を次に示します。

  1. スーパーユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをスーパーユーザーに変更する。

  2. JP1/Power MonitorデーモンおよびJP1のプロセスがすべて停止していることを確認する。

    JP1/Power Monitorがすでにインストールされている環境で,JP1/Power Monitorデーモンが起動中の場合は,次のコマンドを実行して停止させます。

    /usr/bin/jp1_aom/jaomstop

    JP1/Power Monitor以外のプロセスの停止方法については,各プログラムのマニュアルを参照してください。

    注意事項

    システム管理にSystemdが採用されているLinuxディストリビューション(Linux 7,SUSE Linux 12など)の場合は,jaomstopコマンドではなく「systemctl stop jp1_pw.service」を実行してください。

  3. ドライブにJP1/Power Monitorの提供媒体をセットする。

  4. Hitachi PP Installerを使ってインストールする。

    Hitachi PP Installerについては,「6.5 Hitachi PP Installerの使い方」を参照してください。

  5. JP1/AJS3と連携する場合,jaomajs2confsetコマンドを実行する。

    jaomajs2confsetコマンドについては,「15. コマンド」の「jaomajs2confset(UNIX限定)」を参照してください。