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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 for Enterprise Applications


1.4.2 プロセスチェーン制御機能

JP1/AJS3 for EAPのプロセスチェーン制御機能を使用すると,SAP BWシステム上に定義されたプロセスチェーンをSAP BWシステム以外のシステムから実行できるようになります。プロセスチェーンとは,SAP BWシステム上のジョブを自動実行するための手段であり,バックグラウンドで実行される一連のプロセス(ジョブ)から構成されています。プロセスチェーンを実行することによって,一連のプロセスを実行順序に従って自動実行できます。

JP1/AJS3 for EAPは,SAP BWシステムの外部管理インターフェースであるBW - SCHインターフェースを介してSAP BWシステムのプロセスチェーンを制御します。BW - SCHインターフェースは,SAP BWシステム以外のシステムからSAP BWシステムのプロセスチェーンを制御するためのSAP社のオープンインターフェースです。

プロセスチェーンを開始するには,jbwipstaコマンドを使用します。jbwipstaコマンドで,SAP BWシステム上にあらかじめ定義されたプロセスチェーンを開始し,プロセスチェーンが終了するまで監視できます。JP1/AJS3 for EAPのコマンドの詳細については,「4. コマンド」を参照してください。

重要
  • プロセスチェーン制御機能でプロセスチェーンを開始すると,プロセスチェーンはバックグラウンドで処理されます。プロセスチェーンは,開始プロセスのジョブが実行されてはじめて開始されます。そのため,プロセスチェーンは,開始プロセスを実行するためのバックグラウンドワークプロセスに空きがある状態で実行してください。

    バックグラウンドワークプロセスに空きがない状態でプロセスチェーンを開始すると,バックグラウンドワークプロセスに空きができるまでプロセスチェーンの開始が待たされ,10分間経過してもバックグラウンドワークプロセス空きができない場合には,コマンドが異常終了します(この場合,KAJM2803-E,およびKAJM2802-Eメッセージが出力されます)。

  • プロセスチェーンが実行中の場合は,同一のプロセスチェーンを開始しないようにしてください。既に実行中のプロセスチェーンを開始した場合には,SAPノート833168に記載のとおり,プロセスチェーンの開始が失敗したり,プロセスチェーンの開始要求の応答がなくなり,既に実行中のプロセスチェーンが実行中のまま終了しない状態となることがあります。