jajs_start.cluster(UNIX限定)
形式
jajs_start.cluster [論理ホスト名] [jajs_spmdコマンドのオプション]
機能
論理ホスト環境で,JP1/AJS3を起動します。
クラスタでJP1/AJS3の起動を制御するコマンドです。このコマンドを,クラスタに登録して使用します。
このコマンドが行う処理の流れを次に示します。
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キューレスエージェントサービスが起動していない場合,キューレスエージェントサービスを起動します。
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キューレスファイル転送サービスが起動していない場合,キューレスファイル転送サービスを起動します。
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キューレスエージェントサービスに論理ホストがアタッチされていない場合,論理ホストをアタッチします。
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jajs_spmdコマンドを実行し,JP1/AJS3のプロセスを起動します。
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JP1/AJS3 Check Managerサービスが起動していない場合,JP1/AJS3 Check Managerサービスを起動します。
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JP1/AJS3 Check Agentサービスが起動していない場合,JP1/AJS3 Check Agentサービスを起動します。
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JP1/AJS3 Autonomous Agentサービス,およびJP1/AJS3 Autonomous Agent Messengerサービスが起動していない場合,JP1/AJS3 Autonomous Agentサービス,およびJP1/AJS3 Autonomous Agent Messengerサービスを起動します。
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jajs_spmd_statusコマンドを実行し,JP1/AJS3が起動するまで最大で60秒間待ちます。また,JP1/AJS3を起動できない場合,キューレスエージェントサービスの論理ホストをデタッチします。
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jajs_spmd_statusコマンドを実行し,JP1/AJS3のプロセスの状態を表示します。
JP1/AJS3のインストール直後は,JP1/AJS3のプロセスだけ起動し,ほかのサービスの起動処理はコメント化されています。必要に応じて,起動処理が有効になるようにカスタマイズしてください,カスタマイズの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 17.2.11 論理ホスト環境のJP1/AJS3の起動および終了を制御する設定」を参照してください。
実行権限
スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
/etc/opt/jp1ajs2/
引数
論理ホスト名
JP1/AJS3を起動する,論理ホスト環境の論理ホスト名を指定します。
指定できる文字数は,1〜63(単位:バイト)です。
省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定しているホスト名が仮定されます。このオプションを省略し,環境変数JP1_HOSTNAMEに何も指定していない場合,このコマンドは異常終了します。
jajs_spmdコマンドのオプション
jajs_spmdコマンドのオプションを指定します。ただし,jajs_spmdコマンドの論理ホスト名のオプション(-hオプション)は指定できません。
jajs_spmdコマンドに-HAオプションを設定する場合は,ここに-HAを指定してください。
オプションの詳細については,「3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_spmd」を参照してください。
注意事項
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このコマンドはUNIXだけで実行できます。Windowsでは実行できません。
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このコマンドにオプションを指定する場合,引数の第一オプションには,必ず論理ホスト名を指定してください。
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jajs_spmdコマンドのオプションを指定する場合,論理ホスト名の指定は省略できません。
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同一論理ホストに対して,このコマンドを次のコマンドと同時に実行すると,JP1/AJS3が正しく起動しないおそれがあります。
ajsprofalterコマンド
ajsembdbstartコマンド
ajsembdbstopコマンド
ajsstartコマンド
ajsstopコマンド
jajs_hstdコマンド
jajs_hstd_stopコマンド
jajs_spmdコマンド
jajs_spmd_statusコマンド
jajs_spmd_stopコマンド
jajs_start.clusterコマンド(UNIX限定)
jajs_stop.clusterコマンド(UNIX限定)
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このコマンドをリモートシェルコマンドで実行する場合は,標準入力,標準出力,および標準エラー出力を切断(標準入力,標準出力,および標準エラー出力に/dev/nullを割り当てる)しておいてください。切断しないでコマンドを実行した場合,JP1/AJS3サービスの起動が完了しても,リモートシェルコマンドが終了しないおそれがあります。
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Linuxの場合,標準設定で,コアファイル出力時の最大サイズが「0」となっていることがあります。この場合,コアダンプは出力されません。
しかし,jajs_start.clusterコマンドのスクリプトではデフォルトで,JP1/AJS3のプロセス起動時にコアファイル出力時の最大サイズを設定して,コアダンプを出力できるようにしています。
if [ 'uname' = Linux ]; then ulimit -c unlimited fi
この設定は,次のように行の先頭に「#」を付けることで,コメント行に変更できます。
#if [ 'uname' = Linux ]; then # ulimit -c unlimited #fi
コメント行への変更は,次のような場合に実施してください。
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コアファイル出力設定が使用中のホストのセキュリティポリシーに反する場合
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JP1管理者グループのAJS管理者であるOSユーザーでjajs_start.clusterコマンドを実行する場合に,標準設定でコアファイル出力時の最大サイズを変更しているとき
この場合,設定行をコメント行に変更していないと,jajs_start.clusterコマンドの実行時に標準エラー出力へエラーメッセージが出力されます。
コメント行に変更すると,jajs_start.clusterコマンドによって起動されたJP1/AJS3のプロセス内では,コアファイル出力時の最大サイズは変更されません。ただし,JP1/AJS3のプロセスのセグメンテーション障害やバス障害などのコアダンプの出力契機でコアダンプの出力が不完全になります。そのため,障害の調査ができなくなるおそれがあります。
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戻り値
0 |
正常終了。 |
0以外の値 |
異常終了。 |