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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.3.38 [モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス

[モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックスでは,選択したジョブネット(ジョブネット,リモートジョブネット,およびジョブネットコネクタ)の実行状態および実行結果の詳細情報を確認します。選択するアイコンによって表示されるダイアログボックスが異なります。表示されるダイアログボックスを次に示します。

なお,次に示すダイアログボックスの表示項目はそれぞれ同じです。

[モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用),および[モニタ詳細−[ジョブネットコネクタ]]ダイアログボックスをそれぞれ次に示します。

図12‒65 [モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用)

[図データ]

図12‒66 [モニタ詳細−[ジョブネットコネクタ]]ダイアログボックス

[図データ]

表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニットの完全名が表示されます。

[状態]

ユニットの状態が表示されます。

[計画一時変更]

ユニットが計画一時変更されているかどうかが表示されます。

[保留]

ユニットの保留状態が表示されます。

保留状態の表示は,保留の設定によって異なります。表示内容と保留の設定を次の表に示します。

表12‒20 [モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックスおよび[モニタ詳細−[ジョブネットコネクタ]]ダイアログボックスでの保留状態の表示内容と保留の設定

表示内容

保留の設定

定義に従う(保留する)

[詳細定義−[アイコン名]]ダイアログボックスの[保留]で[する]を選択

定義に従う(保留しない)

[詳細定義−[アイコン名]]ダイアログボックスの[保留]で[しない]を選択

定義に従う(前回異常時だけ保留)

[詳細定義−[アイコン名]]ダイアログボックスの[保留]で[前回異常時だけ保留]を選択

定義に従う(前回異常警告時だけ保留)

[詳細定義−[アイコン名]]ダイアログボックスの[保留]で[前回異常警告時だけ保留]を選択

あり

  • [操作]−[保留属性変更]で[保留属性設定]を選択

  • [実行登録]ダイアログボックスの[保留]で[する]をチェック

なし

[操作]−[保留属性変更]で[保留解除]を選択

[開始予定日時]

ユニットの実行開始予定日時が表示されます。

[開始日時]

ユニットの実行開始日時が表示されます。

ここで表示される実行開始日時は,マネージャーホスト上でユニットの状態が「実行中」となった日時です。

実際にエージェント上でジョブが実行開始した日時は,ajsshowコマンドのフォーマット指示子に「他ホストでの,ジョブの実行開始日時(%V)」を指定することで確認できます。

ajsshowコマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。

[再実行開始日時]

ユニットが再実行されたときの開始時刻が表示されます。

再実行開始日時は,ユニットが再実行されたとき,再実行開始点の上位ジョブネットに対して設定されます。ただし,ルートジョブネットが実行中の場合は,ルートジョブネットに再実行開始日時は設定されません。ルートジョブネットが終了状態の場合は,再実行開始点にルートジョブネットを指定していると,ルートジョブネットにだけ再実行開始日時が設定されます。

[終了日時]

ユニットの実行終了日時が表示されます。

ここで表示される実行終了日時は,マネージャーホスト上でユニットが終了状態になった日時です。

実際にエージェント上でジョブが終了した日時は,ajsshowコマンドのフォーマット指示子に「他ホストでの,ジョブの実行終了日時(%Q)」を指定することで確認できます。

ajsshowコマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。

[遅延状態]

ユニットの遅延状態が表示されます。

[開始遅延日時]

開始遅延を監視するときの開始時刻が表示されます。

[終了遅延日時]

終了遅延を監視する日時が表示されます。

スケジュール上の終了予定日時に対する終了遅延監視では,開始予定日時からの相対的な日時および,終了予定の絶対的な日時を終了遅延日時とします。

これに対し,実行所要時間による終了遅延監視では,開始日時からの相対的な日時を終了遅延日時とします。そのため,終了遅延日時が確定するのはジョブネットの実行が開始されたときとなります。

なお,スケジュール上の終了予定日時に対する終了遅延監視と,実行所要時間による終了遅延監視の両方を設定している場合は,二つの時刻のうち,より早い方(過去の方)を表示します。

[開始遅延]

開始遅延の有無が表示されます。

[終了遅延]

終了遅延の有無が表示されます。

[接続元実行ID]

接続しているジョブネットコネクタの実行IDが表示されます。

ジョブネットコネクタでの実行順序制御を行っていないジョブネット,およびリモートジョブネットの場合は「−(ハイフン)」が表示されます。

実行順序制御を行っている場合,ジョブネットコネクタと接続していないときは「なし」と表示されます。また,接続しているジョブネットコネクタに対して参照権限がない場合も「なし」と表示されます。

この項目は,[モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用),および[モニタ詳細−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)でだけ表示されます。

注意事項

別ホストのスケジューラーサービスにあるジョブネットコネクタと接続している場合は,ジョブネットコネクタ側のホスト上でJP1/AJS3サービスを起動しておく必要があります。

補足事項
  • 接続するジョブネットコネクタとの関係と実行IDの表示について次に示します。

    表12‒21 接続するジョブネットコネクタとの関係と実行IDの表示

    結果/予定

    接続先のジョブネットの世代

    ジョブネットコネクタとの関係

    実行ID

    実行順序制御方式

    結果

    結果

    ジョブネットコネクタと未接続

    ×

    ジョブネットコネクタと接続済み

    ジョブネットコネクタがある

    ジョブネットコネクタがない(登録解除によって削除された)

    予定

    確定世代

    同一実行日に,スケジュールが確定しているジョブネットコネクタの実行予定がある

    接続先のユニット種別が正しい

    接続先のユニット種別が不正

    同一実行日に,ジョブネットコネクタの擬似予定がある

    ×

    同一実行日に,ジョブネットコネクタの実行予定がない

    ×

    擬似予定

    ×

    (凡例)

    −:該当しない。

    ○:接続相手の情報が表示される。

    ×:「なし」が表示される。

    注※

    接続先のジョブネットの,接続元のジョブネットコネクタとして,通常のネストジョブネットなどが指定されている場合(定義不正の場合),接続先のジョブネットの,予定世代の接続元実行IDは表示されますが,実行時には定義不正のため異常検出終了になります。定義不正がないかを確認するには,定義内容の事前チェック機能を使用してください。

  • 接続関係が確定していない世代の場合,接続相手のジョブネットコネクタから接続予定の世代を特定し,この世代の実行IDを表示します。

    このとき,接続相手のジョブネットコネクタが別のホストにある場合,そのホストと通信します。そのため,認証圏が異なる場合は,ログインが必要となります。

    [モニタ詳細]ダイアログボックスを表示させたまま,[最新情報に更新]や自動更新を行う場合も[接続先実行ID]または[接続元実行ID]を取得するため,ログインが必要になることがあります。

    ログイン画面で[キャンセル]を選択した場合は,「不明」と表示されます。「不明」と表示されている場合,[モニタ詳細]ダイアログボックスの再表示や自動更新では,ジョブネットコネクタがあるホストと通信しません。そのため,「不明」と表示されたままとなります。

    [接続元実行ID]を表示させたい場合は,[表示]−[最新情報に更新]で表示内容を更新してください。

    なお,接続関係が確定している場合,ジョブネットコネクタがあるホストと通信する必要はなく[接続元実行ID]が表示されます。

[実行順序制御方式]

実行順序制御方式が表示されます。

実行順序制御方式は世代ごとに一時変更でき,次のように表示されます。

  • 変更されていない場合

    「定義に従う(実際の定義内容)」と表示されます。

  • 「非同期」から「同期」に変更されている場合

    「同期」と表示されます。

  • 「同期」から「非同期」に変更されている場合

    「非同期」と表示されます。

なお,実行順序制御を行っていないジョブネット,およびリモートジョブネットの場合は「−(ハイフン)」が表示されます。

この項目は,[モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用),および[モニタ詳細−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)でだけ表示されます。

[接続先実行ID]

ジョブネットコネクタを選択した場合に,接続先のジョブネットの実行IDが表示されます。ジョブネットに接続していない場合は「なし」と表示されます。また,接続先のジョブネットに対して参照権限がない場合も「なし」と表示されます。

この項目は,[モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ネストジョブネット用),[モニタ詳細−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ネストリモートジョブネット用),および[モニタ詳細−[ジョブネットコネクタ]]ダイアログボックスでだけ表示されます。

注意事項

別ホストのスケジューラーサービスにある接続先のジョブネットと接続している場合は,接続先のジョブネット側のホスト上でJP1/AJS3サービスを起動しておく必要があります。

補足事項
  • 接続先のジョブネットとの関係と実行IDの表示について次に示します。

    表12‒22 接続先のジョブネットとの関係と実行IDの表示

    結果/予定

    ジョブネットコネクタの世代

    接続先ジョブネットとの関係

    実行ID

    結果

    結果

    接続先のジョブネットと未接続

    ×

    接続先のジョブネットと接続済み

    接続先のジョブネットがある

    接続先のジョブネットがない(登録解除によって削除された)

    予定

    確定世代

    同一実行日に,スケジュールが確定している接続先のジョブネットの実行予定がある

    接続先のユニット種別が正しい

    接続先のユニット種別が不正

    同一実行日に,接続先のジョブネットの擬似予定がある

    ×

    同一実行日に,接続先のジョブネットの実行予定がない

    ×

    擬似予定

    ×

    (凡例)

    −:該当しない。

    ○:接続相手の情報が表示される。

    ×:「なし」が表示される。

    注※

    ジョブネットコネクタの接続先のジョブネットとして,通常のルートジョブネットやネストジョブネットが指定されている場合(定義不正の場合),ジョブネットコネクタの予定世代の接続先実行IDは表示されますが,実行時には定義不正のため異常検出終了になります。定義不正がないかを確認するには,定義内容の事前チェック機能を使用してください。

  • 接続関係が確定していない世代の場合,接続先のジョブネットから接続予定の世代を特定し,この世代の実行IDを表示します。

    このとき,接続先のジョブネットが別のホストにある場合,そのホストと通信します。そのため,認証圏が異なる場合は,ログインが必要となります。

    [モニタ詳細]ダイアログボックスを表示させたまま,[最新情報に更新]や自動更新を行う場合も[接続先実行ID]または[接続元実行ID]を取得するため,ログインが必要になることがあります。

    ログイン画面で[キャンセル]を選択した場合は,「不明」と表示されます。「不明」と表示されている場合,[モニタ詳細]ダイアログボックスの再表示や自動更新では,接続先のジョブネットがあるホストと通信しません。そのため,「不明」と表示されたままとなります。

    [接続先実行ID]を表示させたい場合は,[表示]−[最新情報に更新]で表示内容を更新してください。

    なお,接続関係が確定している場合,接続先のジョブネットがあるホストと通信は必要なく[接続先実行ID]が表示されます。

[待ち合わせ]

ユニットが待ち合わせ条件付きユニットの場合に,成立していない待ち合わせ条件があるかどうかが次のように表示されます。

  • 待ち合わせ条件が成立していない場合

    「あり」と表示されます。

  • 待ち合わせ条件が成立している場合

    「なし」と表示されます。

なお,次のどれかの場合は「−(ハイフン)」が表示されます。

  • 待ち合わせ条件が設定されていない場合

  • 接続先が,JP1/AJS3 - Manager 09-50より前またはJP1/AJS2 - Managerの場合

  • JP1/AJS3 - Managerのデータベースが互換用ISAM構成の場合

実行結果詳細]

リモートジョブネットを選択した場合,[詳細]ボタンをクリックできます。[詳細]ボタンをクリックすると,[実行結果詳細]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「12.3.39 [実行結果詳細]ダイアログボックス」を参照してください。

[定義編集]ボタン

ユニットの詳細情報を定義する[詳細定義−[ジョブネット]]ダイアログボックス,または[詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「12.3.8 [詳細定義−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用)」,「12.3.9 [詳細定義−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ネストジョブネット用)」,「12.3.10 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ルートリモートジョブネット用)」,または「12.3.11 [詳細定義−[リモートジョブネット]]ダイアログボックス(ネストリモートジョブネット用)」を参照してください。

注意事項
  • 表示される実行状態は,ダイアログボックスが表示されるときに取得されるため,リストエリアで表示されている内容と異なることがあります。

  • 同じユニットを対象に表示しても,複数のダイアログボックスが表示されます。

  • [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)から表示した場合,実行状態は自動更新されません。

  • ユニットの開始日時および終了日時は,JP1/AJS3 - Managerでの時間を表示します。ジョブなどの実際の開始日時および終了日時は,JP1/AJS3 - Agentのログを確認してください。

  • ジョブネットコネクタまたは接続先のジョブネットの接続関係が確定していない世代に対して[モニタ詳細]ダイアログボックスを表示した場合,次のことに注意してください。

    ・異なる認証圏のホストにあるジョブネットコネクタまたは接続先のジョブネットを接続相手に指定している場合,[接続元実行ID]または[接続先実行ID]を取得するために,接続相手のホストに対してログインが必要になることがあります。

    ・接続相手のユニットがあるホストと通信が必要となる場合があるため,接続相手のユニットがあるホストのJP1/AJS3サービスを起動しておく必要があります。起動していない場合,通信エラーとなります。なお,通信エラーが検出されるまでの間は,ほかの操作はできません。