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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


2.3.4 ジョブネット「受注処理」の実行状態を監視する

ジョブネット「受注処理」の実行状態を監視する操作について説明します。

この例題で実行状態を監視するウィンドウには次の4種類があります。

[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)

機能メニューの[ステータス監視]を選択した場合に,詳細情報エリアでジョブネットの実行予実績を一覧で確認できます。実行状態,開始予定日時,開始日時などが表示されます。

[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)

ジョブネットの進捗状況,配下のジョブの状態分布,およびジョブネットの終了予定日時のシミュレーション結果を一覧で確認できます。さらに,ジョブネットおよび配下のジョブの状態や開始日時も確認できます。

[ジョブネットモニタ]ウィンドウ

ジョブを定義したときに使用した[ジョブネットエディタ]ウィンドウと同じように,ジョブネットのジョブの実行状態をマップ上で確認できます。現在どのジョブが実行中か,どのジョブまで実行が終了したかなどを,アイコンの色で確認できます。

[デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウ

ジョブネットやジョブネット中の各ジョブの実行状態を一覧で確認できます。さらに,実行開始日時や実行終了日時も確認できます。

各ウィンドウでジョブネットの実行状態を確認する操作を次に示します。なお,ここで説明する操作は「2.3.3 ジョブネット「受注処理」を実行登録する」のすべての操作が完了していることを前提としています。

〈この項の構成〉

(1) [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)を使って実行状態を確認する

[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)でジョブネットの実行状態を確認する手順を次に示します。

  1. [JP1/AJS3 - View]ウィンドウの機能メニューで[ステータス監視]をクリックする。

    [ステータス監視]が選択状態になります。

  2. ツリーエリアにジョブグループ「AJSROOT1」が表示されていることを確認し,リストエリアのジョブネット「受注処理」をクリックする。

    ジョブネット「受注処理」が選択状態になります。

  3. [表示]ボタンをクリックする。

    詳細情報エリアにジョブネット「受注処理」の実行情報が一覧で表示されます。

  4. 詳細情報エリアでジョブネット「受注処理」の実行情報を確認する。

    この例題では,ジョブを定義したときに「受注データ集計ジョブ」に保留を設定したため,ジョブネット「受注処理」の実行は終了しません。そのため,[状態]には「実行中」と表示されます。

    手順4まで操作した場合の,[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)を次に示します。

    図2‒11 ジョブネットを監視中の[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)

    [図データ]

補足事項

実行情報が表示されない場合は,[表示]−[最新情報に更新]を選択して,ウィンドウの表示内容を更新してください。

(2) [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)を使って実行状態を確認する

[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)でジョブネットやジョブの実行状態を確認する手順を次に示します。

  1. [JP1/AJS3 - View]ウィンドウの機能メニューで[サマリー監視]をクリックする。

    [サマリー監視]が選択状態になります。

    次に示す[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)が表示されます。

    図2‒12 起動時の[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)

    [図データ]

  2. [設定]ボタンをクリックする。

    次に示す[監視対象選択]ダイアログボックスが表示されます。

    図2‒13 [監視対象選択]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. [監視対象選択]ダイアログボックスの[監視可能ユニット]で,ジョブグループ「AJSROOT1」の左横の[+]をクリックする。

    ジョブグループ「AJSROOT1」の下にジョブネット「受注処理」が表示されます。

  4. ジョブネット「受注処理」を選択し,[追加]ボタンをクリックする。

    [選択ユニット一覧]にジョブネット「受注処理」が表示されます。

  5. [OK]ボタンをクリックする。

    [監視対象選択]ダイアログボックスが閉じます。

    [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)の監視対象一覧に,ジョブネット「受注処理」の情報が表示されます。

  6. 監視対象一覧でジョブネットの進行状況を確認する。

    この例題では,ジョブを定義したときに先頭のジョブである「受注データ集計ジョブ」に保留を設定したため,[進捗度]に「0%」と表示されます。

  7. 監視対象一覧でジョブネット「受注処理」をクリックして,[表示]−[ユニット詳細情報一覧]−[すべて]を選択する。

    ユニット詳細情報一覧にジョブネット「受注処理」と,その配下にある四つのジョブの実行状態が一覧で表示されます。

  8. ユニット詳細情報一覧でジョブネットやジョブの実行状態を確認する。

    この例題では,ジョブを定義したときに「受注データ集計ジョブ」に保留を設定したため,ジョブネット「受注処理」の実行は終了しません。そのため,「受注データ集計ジョブ」の[状態]には[保留中],ジョブネット「受注処理」の[状態]には「実行中」と表示されます。それ以外のジョブの[状態]には「先行終了待ち」と表示されます。

    手順8まで操作した場合の[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)を次に示します。

    図2‒14 ジョブネットおよびジョブを監視中の[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)

    [図データ]

補足事項

実行情報が表示されない場合は,[表示]−[最新情報に更新]を選択して,ウィンドウの表示内容を更新してください。

(3) [ジョブネットモニタ]ウィンドウを使って実行状態を確認する

ジョブネットやジョブの実行状態を[ジョブネットモニタ]ウィンドウで確認する操作を次に示します。

(a) マップエリアおよびリストエリアで実行状態を確認する

[ジョブネットモニタ]ウィンドウでジョブネット「受注処理」の実行状態を確認する手順を次に示します。

  1. [JP1/AJS3 - View]ウィンドウの機能メニューで[ステータス監視]をクリックする。

    [ステータス監視]が選択状態になります。

  2. ツリーエリアにジョブグループ「AJSROOT1」が表示されていることを確認し,リストエリアのジョブネット「受注処理」をクリックする。

    ジョブネット「受注処理」が選択状態になります。

  3. [表示]−[ジョブネットモニタ]−[状態]を選択する。

    次に示す[ジョブネットモニタ]ウィンドウが表示されます。

    図2‒15 [ジョブネットモニタ]ウィンドウ(ジョブの実行状態1)

    [図データ]

    なお,ajsコマンドで,[ジョブネットモニタ]ウィンドウを直接起動することもできます。コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajs」を参照してください。

  4. マップエリアやリストエリアでジョブの実行状態を確認する。

    マップエリアおよびリストエリアの見方を次に示します。

    マップエリアの見方

    マップエリアには,ジョブネット配下のジョブのアイコンが表示されます。アイコンの色は,ジョブの状態を表します。

    この例題では,ジョブを定義したときに「受注データ集計ジョブ」に保留を設定したため,「受注データ集計ジョブ」は保留状態になっています。保留中のジョブのアイコンは黄色,先行するジョブの実行が終了するのを待っているジョブのアイコンは水色で表示されます。

    リストエリアの見方

    マップエリアに表示されているすべてのユニットの情報(ユニット名,コメント,種別,状態,遅延状態)が一覧で表示されます。

    この例題では,ジョブを定義したときに「受注データ集計ジョブ」に保留を設定したため,「受注データ集計ジョブ」の[状態]には「保留中」,それ以外のジョブの[状態]には「先行終了待ち」と表示されます。

  5. 「受注データ集計ジョブ」のアイコンをクリックし,[操作]−[保留属性変更]−[保留解除]を選択する。

    保留解除を確認するメッセージダイアログボックスが表示されます。

  6. [はい]ボタンをクリックする。

    「受注データ集計ジョブ」の保留が解除されます。マップエリアでは,「受注データ集計ジョブ」の保留が解除され,実行が開始したことを確認できます。「受注データ集計ジョブ」の実行が終了すると,続いて「在庫チェックジョブ」の実行が開始されます。

    この例題では,リカバリージョブの実行を紹介するために,「在庫チェックジョブ」を異常終了させています。「在庫チェックジョブ」が異常終了すると,「在庫チェックジョブ」のアイコンは赤色で表示され,リカバリージョブとして定義しておいた「発注伝票作成リカバリージョブ」が実行されます。なお,「在庫チェックジョブ」が異常終了したため,「受注伝票作成ジョブ」は実行されません。

    ここまで操作した場合の[ジョブネットモニタ]ウィンドウを次に示します。

    図2‒16 [ジョブネットモニタ]ウィンドウ(ジョブの実行状態2)

    [図データ]

補足事項

アイコンの色が変化しない場合は,[表示]−[最新情報に更新]を選択してウィンドウの表示内容を更新してください。

(b) 詳細情報を確認する

異常終了した「在庫チェックジョブ」の詳細情報を確認する手順を次に示します。

  1. マップエリアに赤色で表示されている「在庫チェックジョブ」のアイコンをクリックする。

    「在庫チェックジョブ」のアイコンが選択状態になります。

  2. [表示]−[詳細情報]を選択する。

    次に示す[モニタ詳細−[PCジョブ]]ダイアログボックスが表示されます。

    図2‒17 [モニタ詳細−[PCジョブ]]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. [実行結果詳細]の[詳細]ボタンをクリックする。

    次に示す[実行結果詳細]ダイアログボックスが表示されます。

    図2‒18 [実行結果詳細]ダイアログボックス

    [図データ]

  4. 実行結果の詳細を確認する。

    「在庫が不足しています」というメッセージが表示されています。

    このように,ジョブの実行結果の詳細も確認できます。

  5. [閉じる]ボタンをクリックする。

    [実行結果詳細]ダイアログボックスが閉じます。

  6. [閉じる]ボタンをクリックする。

    [モニタ詳細−[PCジョブ]]ダイアログボックスが閉じます。

(4) [デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウを使って実行状態を確認する

ジョブネットやジョブの実行状態を[デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウで確認する手順を次に示します。

  1. [JP1/AJS3 - View]ウィンドウの機能メニューで[ステータス監視]が選択状態になっていることを確認する。

  2. ツリーエリアにジョブグループ「AJSROOT1」が表示されていることを確認し,リストエリアのジョブネット「受注処理」をクリックする。

    ジョブネット「受注処理」が選択状態になります。

  3. [表示]−[デイリースケジュール]−[階層表示]を選択する。

    次に示す[デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウが表示されます。

    図2‒19 [デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウ

    [図データ]

  4. ツリーエリアで,ジョブネット「受注処理」の左横の[+]をクリックする。

    ジョブネット「受注処理」の下に四つのジョブが表示されます。

  5. スケジュールエリアや実行結果リストでジョブネットの実行状態を確認する。

    スケジュールエリアおよび実行結果リストの見方を次に示します。

    スケジュールエリアの見方

    スケジュールエリアには,ジョブネットやジョブの実行を表す四角が表示されます。四角の両端は実行開始時刻と実行終了時刻を,四角の幅は実行時間を,四角の色は実行状態を表します。四角の色と実行状態との関係を次に示します。

    ・実行中:緑色

    ・保留中:黄色

    ・先行するジョブの実行終了待ち:水色

    ・異常終了:赤色

    ・正常終了:薄い緑

    実行結果リストの見方

    実行結果リストには,ツリーエリアで選択状態のジョブネットまたはジョブの情報(ユニット名,開始日時,終了日時,状態)が一覧で表示されます。

    日時エリアで実行状態を表示させたい時間帯をクリックすると,選択枠が移動し,選択枠内にあるすべての四角の情報が実行結果リストに表示されます。図2-19は,日時エリアをクリックした状態の図です。

補足事項

実行予定および実行状態が表示されない場合は,[表示]−[最新情報に更新]を選択して,ウィンドウの表示内容を更新してください。