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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド


13.1.10 一つのジョブを,複数のエージェントホストで実行したい

ここでは,フレキシブルジョブの一斉実行を使用して,毎日定刻に1回,クラウド環境下のすべてのエージェントホストでジョブを実行する方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 運用

ある企業のシステム管理部門では,毎日定刻に1回,クラウド環境下のすべてのエージェントホストからログを収集しています。

バージョン11-00以前では,この場合,ログを収集したいエージェントホストの数だけジョブを定義する必要がありました。

図13‒19 エージェントホストの数だけジョブを定義する例

[図データ]

また,オートスケールなどによってエージェントホストが追加・削除された場合,ジョブも追加・削除する必要がありました。

図13‒20 ジョブを追加・削除する例

[図データ]

この図では,スケールアウトによってエージェントホストCが新しく追加されたため,ジョブCも新しく追加する必要があります。

(2) 課題

(3) 解決方法

フレキシブルジョブの一斉実行を使用すれば,一つのジョブを複数のエージェントホストで同時に実行できます。フレキシブルジョブの一斉実行では,一斉配信エージェントを設置します。

図13‒21 一斉配信エージェントが複数のエージェントホストにジョブを配信する例

[図データ]

また,オートスケールなどによってエージェントホストが追加・削除された場合でも,一斉配信エージェントが宛先エージェントの生存通知を受け取り,ジョブを配信する範囲を自動で拡張します。そのため,ジョブを追加・削除する必要がありません。

図13‒22 一斉配信エージェントが自動で範囲を拡張する例

[図データ]

(4) 設定手順

  1. 一斉配信エージェントをセットアップする。

  2. 宛先エージェントをセットアップする。

  3. JP1/AJS3 - Managerでフレキシブルジョブを定義したジョブネットを作成する。

  4. フレキシブルジョブを定義したジョブネットを実行登録する。

(5) マニュアル記載個所

項目

詳細項目

参照個所

概要

フレキシブルジョブ

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.1.1(1)(a) 標準ジョブ」

一斉実行使用時のフレキシブルジョブの定義例

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.4.11 一つのジョブを複数の実行エージェントで一斉に実行する(フレキシブルジョブを使ったジョブネットの定義例)」

フレキシブルジョブ使用時の注意事項

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.8 フレキシブルジョブ使用時の注意事項」

一斉実行使用時のシステム構成例

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.10 ジョブの一斉実行について検討する」

設定手順

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 21.3.2 ジョブを一斉実行する場合の設定手順」

画面

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.4.12 [詳細定義−[フレキシブルジョブ]]ダイアログボックス」