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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)


2.3.2 業務の自動化を実現するJP1/AJS3の機能

JP1/AJS3で業務を自動化するに当たって,どのような機能を使用すればよいかについて紹介します。

JP1/AJS3で実現したいことと,それを実現するJP1/AJS3の機能の対応を次の表に示します。

表2‒19 業務の自動化を実現するJP1/AJS3の機能

項番

JP1/AJS3で実現したいこと

実現するJP1/AJS3の機能

参照先

1

前の処理の結果に応じて次の処理を複数パターン用意したい。

判定ジョブ

2.4.3 先行ジョブの結果でそのあとの処理を動的に変える(判定ジョブを使ったジョブネットの定義例)

2

任意のホストからのJP1イベントを受信したい。

JP1イベント受信監視ジョブ

2.4.4 事象の発生を契機に処理を実行する(イベントジョブを使ったジョブネットの定義例)

3

ファイルの作成,削除,および更新を検知したい。

ファイル監視ジョブ

4

ユーザーのログファイルやsyslogに出力される特定のデータを監視したい。

ログファイル監視ジョブ,またはJP1/Baseのログファイルトラップ機能とJP1イベント受信監視ジョブの組み合わせ

5

Windowsイベントログに出力されるメッセージを監視したい。

Windowsイベントログ監視ジョブ,またはJP1/Baseのイベントログトラップ機能とJP1イベント受信監視ジョブの組み合わせ

6

ジョブとジョブの間隔を一定時間空けて実行したい。または,一定間隔でジョブネットを実行したい。

実行間隔制御ジョブ

7

一定時間ごとにジョブネットを実行したい。

起動条件を設定した実行間隔制御ジョブ

8

先行するイベントジョブの情報を使用して,後続の処理(ジョブ,ジョブネット)を実行したい。

イベントジョブの受信情報の引き継ぎ

9

特定のフォルダに転送されてくる,ファイル名が不特定なファイルを使用して処理(ジョブ,ジョブネット)を実行したい。

  • 起動条件

  • ファイル監視ジョブ

  • イベントジョブの受信情報の引き継ぎ

10

任意のホストにJP1イベントを送信したい。

JP1イベント送信ジョブ

2.4.5 先行ジョブの終了や事象の発生を契機にJP1イベントを送信する(JP1イベント送信ジョブを使ったジョブネットの定義例)

11

ジョブ実行時エラーが発生したときに,回復させるジョブ・ジョブネットを実行したい。

  • リカバリージョブ

  • リカバリージョブネット

2.4.6 ジョブが異常終了したときに特定の処理を実行する(リカバリーユニットを使ったジョブネットの定義例)

12

異なるルートジョブネットの実行順序を制御したい。

ジョブネットコネクタ

2.4.7 ルートジョブネットの実行順序を制御する(ジョブネットコネクタを使ったジョブネットの定義例)

13

異なるジョブネットにあるユニット同士の実行順序を制御したい。

待ち合わせ条件

2.4.8 異なるジョブネットにあるユニット同士の実行順序を制御する(待ち合わせ条件を使ったジョブネットの定義例)

14

先行ジョブの標準出力ファイルから必要な情報を切り出して,後続の処理(ジョブ,ジョブネット)を実行したい。

引き継ぎ情報設定ジョブ

2.4.9 動的に変わる情報を後続ユニットに引き継ぐ(引き継ぎ情報設定ジョブを使ったジョブネットの定義例)

15

ジョブに定義した実行ファイルが異常終了した場合に,ジョブを自動的にリトライして業務を続行したい。

異常終了時の自動リトライ

2.4.13 ジョブの異常終了時に自動でリトライする

16

異常があったら次のジョブネット実行時に該当のジョブネットの実行を保留したい。

ジョブネットの保留方法の設定

  • 前回異常時だけ保留

  • 前回異常警告時だけ保留

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.3.8 [詳細定義−[ジョブネット]]ダイアログボックス(ルートジョブネット用)」

17

運用の途中からジョブネットの定義内容を切り替えたい。

ジョブネットリリース

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.3 実行登録中にジョブネットの定義を切り替える」

18

スケジュールが異なる複数のルートジョブネットをグループとしてまとめて一つのジョブネットのようにして業務を実行したい。

プランニンググループ

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 10.1 プランニンググループを使用したルートジョブネットの計画切り替え」

19

特定の差出人からのメールや,特定の件名のメールを契機として処理(ジョブ,ジョブネット)を実行したい。

  • メールシステム連携

  • メール受信監視ジョブ

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 2. メールシステムとの連携」

20

ジョブやジョブネットが終了した場合,またはシステムに異常が発生したときに,メールで通知して欲しい。

  • メールシステム連携

  • メール送信ジョブ

21

先行のジョブやジョブネットが終了したら,自動的に電源をオフにしたい。または,再起動したい。

  • JP1/Power Monitor連携

  • ローカル電源制御ジョブ

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 3. JP1/Power Monitorとの連携」

22

エージェントホストでジョブやジョブネットを実行する前に,そのエージェントホストの電源を自動的にオンにしたい。

  • JP1/Power Monitor連携

  • リモート電源制御ジョブ

23

JP1/Cm2/NNMやHP NNMを使用して,JP1/AJS3の運用状態やジョブの実行状態を監視したい。

  • JP1/Cm2/NNMまたはHP NNM連携

  • JP1/Cm2状態通知ジョブ

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 付録A JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMを使った監視」

24

毎回パラメーター値が変動する処理を含んだ業務を,ジョブネットの定義を変更しないで自動化したい。

マクロ変数名と引き継ぎ情報

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.1.3 マクロ変数を使用した業務」