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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)


2.4.5 先行ジョブの終了や事象の発生を契機にJP1イベントを送信する(JP1イベント送信ジョブを使ったジョブネットの定義例)

先行ジョブの終了や事象の発生を契機にJP1イベントを送信するというようなジョブネットの定義には,JP1イベント送信ジョブを使用します。

なお,JP1イベント送信ジョブを実行する際には,事前に送信元ホストと送信先ホストの双方で,JP1/Baseイベントサービスを起動しておく必要があります。

「hostAで,あるジョブ(ジョブA)が異常終了したときにhostBにJP1イベントを送信する。hostBでは,hostAから送信されたJP1イベントを受信すると,異常終了発生時のためのジョブネット(ジョブネットA)を実行する」というジョブネットを定義する例を次の図に示します。

図2‒90 JP1イベント送信ジョブを使ったジョブネットの定義例

[図データ]

hostAには,ジョブAの後続ジョブにJP1イベント送信ジョブを定義します。JP1イベント送信ジョブは,ジョブAが異常終了したときに実行するジョブであるため,ジョブの[種別]を[リカバリ]と設定します。詳細については,「2.4.6 ジョブが異常終了したときに特定の処理を実行する(リカバリーユニットを使ったジョブネットの定義例)」を参照してください。また,ジョブAが異常終了したときにJP1イベントをhostBに送信するため,[イベント送信先ホスト名]を「hostB」と設定します。hostBに送信するJP1イベントIDは,「0000100B」です。このJP1イベントIDは任意に設定できます。

一方,hostBには,ジョブネットAを実行させる起動条件にhostAからのJP1イベントを受信するためのJP1イベント受信監視ジョブを定義します。起動条件については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4 起動条件の定義」を参照してください。JP1イベント受信監視ジョブには,[イベント発行元ホスト]に「hostA」,[イベントID]に「0000100B」を設定します。

イベントの到達確認

JP1イベント送信ジョブによって指定した送信先ホストにJP1イベントが実際に送信されたかどうか確認できます。送信先ホストへのJP1イベントの到達確認をする際,確認間隔(単位:秒)または確認回数を設定できます。