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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド


4.1.1 実行登録の方法

定義したジョブネットは,実行登録して処理を開始します。実行登録は,ルートジョブネットに対して行う操作です。ルートジョブネットを実行登録すると,その下にあるすべてのユニットが実行登録されます。

ジョブネットの実行登録には,次の三つの方法があります。

これらの実行登録方法の特徴を,次の表に示します。

表4‒1 実行登録方法の特徴

実行登録方法

特徴

即時実行登録

実行契機:

カレンダー情報やジョブネットに設定されているスケジュール情報に関係なく,実行登録と同時にジョブネットを実行する。

カレンダー情報やスケジュールの変更:

カレンダー情報やジョブネットのスケジュール情報は関係ないため,無効。

スケジュールの一時変更(メニューやコマンドからの変更):

実行予定がないため,無効。

その他:

実行回数の制限はできない。ただし,起動条件を設定しているジョブネットの場合は,実行回数または起動条件の監視時間を指定できる。

主な運用例:

コマンドや人手でジョブネットを開始する場合など。

例えば,ユーザーからの要求ですぐにジョブネットを実行するときや,ユーザープログラムから任意のジョブネットを実行するとき,またはファイル転送ソフトなど他製品の処理結果を受けてジョブネットを実行するときなど。

計画実行登録

実行契機:

カレンダー情報やジョブネットに設定されているスケジュール情報に従ってスケジュールを算出し,ジョブネットを実行する。ただし,算出されるスケジュールは擬似予定(シミュレーションによる実行予定)として扱われる。

カレンダー情報やスケジュールの変更:

カレンダー情報やジョブネットのスケジュール情報の定義を変更した場合は,変更後の情報に基づいてスケジュールが再計算される。

スケジュールの一時変更(メニューやコマンドからの変更):

実行登録によって算出されたスケジュールの一時変更は無効(擬似予定のため)。ただし,ジョブネットが実行開始されると次の擬似予定はスケジュールとして確定されるため,次回実行予定に限り一時変更できる。

主な運用例:

カレンダー情報やスケジュール情報が変更になるおそれがある場合や,一時的なスケジュールの変更が発生しない場合など。

例えば,年度が変わって運用日・休業日の再設定が必要になったときや,ジョブネットの運用スケジュールが変更になったときなどに,登録解除をしないでカレンダー情報やスケジュール情報を変更できる。

確定実行登録

実行契機:

期間または回数(未来世代数)を指定してジョブネットを実行させる。指定した期間または回数のスケジュールを,カレンダー情報とジョブネットに設定したスケジュール情報に従って算出し,確定する。

カレンダー情報やスケジュールの変更:

カレンダー情報やジョブネットのスケジュール情報の定義を変更した場合,変更後の情報が有効になるのは,指定した期間または回数の実行を終了したあと。変更内容をスケジュールに反映させる場合は,一度登録解除し,再度実行登録する必要がある。

スケジュールの一時変更(メニューやコマンドからの変更):

確定分のスケジュールについては,一時的な変更ができる。

実行予定日の追加(メニューやコマンドからの追加):

実行予定日の追加ができる。

主な運用例:

特定の期間や回数分だけジョブネットを実行する場合や,確定したスケジュールを一時的に追加・変更したり,中止したりするおそれがある場合など。例えば,日付を指定して実行予定を変更したり,登録解除をしないでジョブネットの実行を中止したりできる。

各登録方法で実行した場合のジョブネットの動作について説明します。それぞれの特徴を踏まえて,運用に合った実行登録方法を選択してください。なお,実行登録は,JP1/AJS3 - View,Web GUI,APIおよびコマンドで行います。実際の実行登録の操作については,次の個所を参照してください。

実行登録後のジョブネットの定義変更やスケジュール変更の方法については,「4.5 実行登録したジョブネットに対する操作」を参照してください。

補足事項
  • 計画実行登録したジョブネットが「未計画」状態になると,次回実行予定として「未計画」状態の実行予定を作成します。一方,即時実行登録および確定実行登録したジョブネットは,「未計画」状態になっても,「未計画」状態の実行予定は作成しません。

  • 実行登録したジョブネットを新たに実行登録した場合,新しく作成される実行予定の実行登録種別は,新たに実行登録した種別になります。ただし,計画実行登録したジョブネットの場合は,「未計画」状態になったときに,新たに実行登録できます。このとき,「未計画」状態の実行予定は削除され,新たに実行登録した種別で実行予定が作成されます。

〈この項の構成〉

(1) 即時実行登録

ジョブネットを即時実行登録すると,スケジュール定義やカレンダー定義に関係なく,実行登録と同時に1回だけジョブネットが実行されます。ジョブネットにスケジュール情報が設定されている場合でも,即時に実行します。

補足事項

JP1/AJS3では,次回実行予定のないジョブネットは,複数実行登録できます。即時実行登録したジョブネットには次回実行予定がないため,すでにジョブネットが即時実行登録済みであっても,再度,即時実行登録できます。

(2) 計画実行登録

計画実行登録は,ジョブネットのスケジュール定義やジョブネットが属するジョブグループのカレンダー情報に基づいて実行予定をスケジュールします。

計画実行登録の場合,実行登録後は初回のジョブネットの実行予定だけが確定されたスケジュールで,それ以降のスケジュールは擬似予定(シミュレーションされたスケジュール)という扱いになります。擬似予定については,「4.4.2(1) スケジュールシミュレーション」を参照してください。次回の実行予定は,前回の実行予定のジョブネットが開始された時点でスケジュール確定します。

計画実行登録時の次回実行予定の生成について,次の図に示します。

図4‒1 計画実行登録時の次回実行予定の生成

[図データ]

また,計画実行登録した場合は,ルートジョブネットの実行予定が「未計画」状態になると再度実行登録できます。

なお,計画実行登録では,ジョブネットのスケジュールルールやジョブネットが属するジョブグループのカレンダー定義が変更されると,その変更内容に従ってすぐにスケジュールが再計算されます。また,スケジュールルールが変更されたジョブネットに排他スケジュールが設定されている場合,そのジョブネットと同じ階層にあるジョブネットの実行予定も,変更後の内容に従ってスケジュールが再計算されます。ただし,スケジュール定義やカレンダー定義の変更が反映されるのは,次回実行予定の世代です。一度実行中となった世代(世代番号が世代1以降の世代)については,スケジュール定義やカレンダー定義の変更が反映されません。ジョブネットの世代番号の詳細については,「4.2.2 ジョブネットの世代番号」を参照してください。

注意事項

実行登録中は基準時刻を変更しないでください。実行登録中に基準時刻を変更すると,変更後のスケジュール計算が複雑になります。また,その変更内容や変更するタイミングによっては,ジョブネットに当日の実行予定が作成され,即時にジョブネットが実行される場合があります。基準時刻を変更したい場合は,登録解除後に変更してください。

補足事項

ジョブネットを計画実行登録して業務運用している場合,その運用中にスケジュール定義を変更すると,すぐにその変更内容に従ってジョブネットの次回実行予定が再計算されます。その変更内容によって,ジョブネットに当日の実行予定が作成され,すぐにジョブネットが実行される場合があります。ジョブネットのスケジュール定義の変更例を,次の図に示します。

図4‒2 スケジュール定義の変更例

[図データ]

スケジュール定義で8:00と設定しているジョブネットの開始時刻をそれぞれ(a)7:00,(b)9:00,(c)11:00と変更したとします。

(a) 開始時刻を7:00に変更

当日の8:00の実行予定がすでに終了していて,当日のジョブネットの実行予定が生成されることはありません。

(b) 開始時刻を9:00に変更

当日の8:00の実行予定は終了していますが,当日の9:00の実行予定は生成されていないため,9:00の実行予定が生成されます。スケジュール定義を変更した時刻が10:00であるため,ジョブネットはすぐに実行されます。

(c) 開始時刻を11:00に変更

(b)と同様に11:00の実行予定が生成されますが,スケジュール定義変更時刻が10:00であるため,11:00になってからジョブネットが実行されます。

このように,スケジュール定義変更の内容によっては,当日の現在時刻よりも前の実行予定が生成され,すぐにジョブネットが実行される場合があります。(b),(c)のように当日に実行させない場合は,スケジュール定義を変更するとき,「開始日」に翌日以降の日付を設定してください。

また,カレンダー定義の変更についてもスケジュール定義変更と同様に計画実行登録のジョブネットの実行予定がスケジュール再計算されます。その変更内容によって,ジョブネットに当日の実行予定が作成され,すぐにジョブネットが実行される場合があります。カレンダー定義の変更例を,次の図に示します。

図4‒3 カレンダー定義の変更例

[図データ]

この例では,カレンダー定義で運用日が8/2と設定されているジョブネットを,休業日の8/1に変更した場合,次のように実行予定が生成されます。

(a) 休業日の8/1を運用日に変更(開始予定時刻が操作時刻よりあと)

8/1分の実行予定が生成されていないため,次回実行予定として実行予定が作成され,スケジュール定義時刻の8:00になってからジョブネットは実行されます。

(b) 休業日の8/1を運用日に変更(開始予定時刻が操作時刻より前)

8/1分の実行予定が生成されていないため,次回実行予定として実行予定が作成されます。しかし,スケジュール定義時刻の8:00をすでに過ぎているため,スケジュール定義を変更するとすぐにジョブネットが実行されます。

(c) 休業日の8/3を運用日に変更(8/2の実行予定が操作時刻よりあと)

8/2分の次回実行予定があるため,8/3の次回予定は擬似予定として生成されます。8/2のジョブネットの実行が開始すると,8/3の擬似予定は次回実行予定となり,8/3の8:00にジョブネットが実行されます。

(3) 確定実行登録

確定実行登録には,期間を指定して実行登録する方法,未来世代数(実行回数)を指定して実行登録する方法,およびジョブネットのスケジュール定義に関係なく日時を指定して予定を追加する方法の3とおりがあります。

確定期間指定

指定した期間内の実行予定を,ジョブネットのスケジュール定義やジョブネットが属するジョブグループのカレンダー定義に基づいて生成し,スケジュール確定します。

指定期間以降のスケジュール情報はありません(擬似予定も生成されません)。ただし,期間指定の確定実行登録は,複数回できます。期間が重複した場合でも登録できます。この場合,同じ日時に重複して実行予定が生成されても,登録された回数分だけ実行されます。

未来世代数指定

指定した世代数分の実行予定を,ジョブネットのスケジュール定義やジョブネットが属するジョブグループのカレンダー定義に基づいて生成し,スケジュール確定します。

指定した世代数以降は,擬似予定(シミュレーションされたスケジュール)が生成されます。擬似予定については,「4.4.2(1) スケジュールシミュレーション」を参照してください。未来世代数指定では,常に指定した世代数分の実行予定を確保しながら運用を続けるため,1回目の世代が実行開始する時点で新たな実行予定が生成され,擬似予定だったスケジュールが確定します。世代についての詳細は,「4.2 ジョブネットの世代管理」を参照してください。

日時指定

指定した日時の実行予定を,ジョブネットのスケジュール定義に関係なく,追加します。詳細については,「4.5.2 ジョブネットに実行予定を追加する」を参照してください。

なお,確定実行登録の場合は計画実行登録と異なり,実行登録後にスケジュールルールやジョブネットが属するジョブグループのカレンダー定義が変更されても,即時にスケジュールが再計算されることはありません。

計画実行登録との違いについて,次の図に示します。

図4‒4 計画実行登録との違い

[図データ]

計画実行登録の場合は,スケジュールルールやカレンダー定義が変更されると即時にスケジュールが再計算されるため,この例の場合,2回目の実行終了時点で変更した内容は,即時に3回目のスケジュールに反映されます。一方,確定実行登録の場合は,指定した期間(確定期間)または世代分(未来世代数)の実行予定をスケジュール確定するため,その範囲内の実行予定は再計算されません。ただし,未来世代数指定の場合は,常に指定した世代数分の実行予定を確保しながら運用を続けるため,1回目の世代が実行開始する時点で新たな実行予定が生成(確定)されます。この例の場合,未来世代数が「2」であるため,1回目が実行されると3回目の実行予定が生成され,2回目が実行されると4回目の実行予定が生成されます。また実行登録後,新たに生成される実行予定は生成される時点のスケジュール情報やカレンダー定義に基づくため,この例の場合,5回目以降の実行予定には変更したスケジュール情報が反映されます。期間指定の場合は,指定期間以降はスケジュールがないため,再度実行登録したときに変更後のスケジュール情報が反映されます。

注意事項
  • 期間と未来世代数を同時に指定して確定実行登録した際,指定した期間内の世代数が未来世代数より多い場合は期間指定分の実行予定が,少ない場合は未来世代数指定分の実行予定が生成されます。また,指定期間または世代数以降は擬似予定が生成され,未来世代数指定の場合の動作に基づいて新たな実行予定をスケジュール確定しながら運用を継続します。

  • 未来世代数を指定して確定実行登録した場合に,ジョブネットを登録解除しないでスケジュール定義を変更すると,スケジュールが確定した実行予定の開始時刻より未来の日時から,変更後のスケジュール定義で擬似予定が生成されます。そのため,開始時刻を変更すると,変更前の開始時刻の実行予定と変更後の開始時刻の実行予定の両方が同日に実行されることがあります。開始時刻を変更する場合は,開始年月および開始日も合わせて指定し,意図したとおりの実行スケジュールになっているか確認してください。実行する必要がない実行予定および擬似予定がある場合は,その実行予定を実行中止してください。

    スケジュール定義の開始時刻の変更例を,次の図に示します。

    図4‒5 スケジュール定義の開始時刻の変更例

    [図データ]

    未来世代数に「2」を指定して確定実行登録し,8/1の9:00と8/2の9:00の実行予定のスケジュールが確定しているジョブネットを例に説明します。

    8/1の9:00より前に,ジョブネットの開始時刻を9:00から10:00に変更したとします。8/1の9:00と8/2の9:00の実行予定は,スケジュールが確定しているため,スケジュールルールの変更内容は反映されません。一方,擬似予定は,スケジュールが確定している実行予定の開始時刻よりあとの8/2の10:00に生成されます。

    8/1の9:00の実行予定が実行されると,未来世代数「2」の設定によって,8/2の10:00の擬似予定はスケジュールが確定します。

    8/2までは9:00に実行し,8/3から10:00に実行するように変更する場合は,スケジュールルールの「開始年月」および「開始日」に8/3を指定して,「開始時刻」に10:00を指定してください。

  • 確定実行登録したあとでも実行予定世代を追加できます。ただし,未来世代数を追加する場合は,一度登録解除したあとに再度未来世代数を指定して確定実行登録し直す必要があります。

  • 未来世代数指定の確定実行登録をしたあと,確定期間指定または日時指定の確定実行登録をする場合は,未来世代数指定の確定実行登録をしたJP1ユーザーと同じJP1ユーザーで実行登録してください。

    未来世代数指定の確定実行登録をしたジョブネットは,ジョブネットの実行開始などを契機に,新たな実行予定が生成されます。新しく生成される実行予定の登録ユーザーは,前回の実行結果の登録ユーザーとなります。このため,未来世代数指定の確定実行登録をした登録ユーザーと確定期間指定または日時指定の確定実行登録をした登録ユーザーが異なる場合,前回の実行結果がどちらの登録ユーザーかによって,次回実行予定の登録ユーザーが異なります。

    登録ユーザーの詳細については,「7.2.3 実行ユーザー種別の設定」を参照してください。

  • 未来世代数指定の確定実行登録をしたジョブネットが「未計画」状態になったあと,確定期間指定または日時指定の確定実行登録をする場合,未来世代数指定は無効になり,確定期間指定または日時指定の確定実行登録をしたジョブネットとして扱われます。

  • 未来世代数指定の確定実行登録をしたジョブネットが「未計画」状態になったあと,スケジュール定義やカレンダー定義を変更しても,新たな実行予定は生成されません。スケジュール定義やカレンダー定義を変更して,新たな実行予定を生成する場合は,再度,実行登録してください。

  • カレンダーを参照するジョブグループや排他スケジュールで不正なユニットを指定した場合(指定したユニットがないなど)は,指定した未来世代数以降のスケジュールは生成されません。

  • ルートジョブネットとネストジョブネットで異なるスケジュールが設定されている場合,ルートジョブネットを日またがりで日時変更したときだけは,ネストジョブネットの実行開始日時もルートジョブネットの実行日時に合わせて変更されます。

  • ajsentryコマンドや,JP1/AJS3 - View,Web GUIおよびAPIでジョブネットを確定実行登録する場合,確定実行登録するジョブネット内の総ユニット数や,確定実行登録する世代数によって,大量のメモリーを必要とする場合があります。ジョブネット内の総ユニット数を減らしたり,確定実行登録する確定期間や未来世代数を減らしたりして,適正な運用をしてください。メモリー所要量の見積もり方法については,リリースノートを参照してください。

実行登録時にエラーになる場合

実行登録時にエラーになる場合は,ルートジョブネットに次のようなスケジュールルールが設定されていることが考えられます。

  • スケジュールルールで,開始日に過去の日付を指定しているが,処理サイクルを設定していない。

  • スケジュールルールで,開始日に不正な日付(例:2/30)を指定している。

  • スケジュールルールで,開始日に[休業日]を指定しているが,使用するカレンダー定義に休業日が設定されていない。

  • スケジュールルールで開始日に[休業日]を指定しているが,休業日の振り替え方法で[実行しない]を指定している。

  • スケジュールルールで休業日の振り替え方法に「実行しない」を指定しているが,使用するカレンダー定義にすべて休業日が設定されている。

  • 排他スケジュールに指定したジョブネットと同じスケジュールルールが設定されている(すべての実行予定が排他スケジュールの対象となる)。

  • 上位のジョブネットのスケジュールルール番号と対応するスケジュールルール番号から同一実行日が算出できない定義がされている。

  • カレンダーを参照するジョブグループや排他スケジュールで不正なユニット(指定したユニットがないなど)が指定されている。

    この場合,ジョブネットは「閉塞」状態になります。

  • 実行予定が近接している。

    このようなスケジュールの場合,計画実行登録では,そのときの状態や時刻によって動的にスケジュールを変更します。そのために,スケジュールどおり実行予定が生成されないことがあります。

なお,ネストジョブネットに上記のようなスケジュールが設定されている場合は「未計画」となり,一時変更しないかぎり実行されません。

(4) 起動条件が設定されているジョブネットの実行登録

起動条件が設定されているジョブネットを実行登録する場合,計画実行登録・確定実行登録を指定したときはスケジュールルールで指定した開始日時になると起動条件の監視が開始されます。即時実行登録の場合は,登録するとすぐに起動条件の監視が開始されます。

なお,起動条件を設定したジョブネットの実行登録後の動作については,「3.4 起動条件の定義」を参照してください。

(5) 実行登録時の保留の設定

実行登録時にルートジョブネットを保留にするかどうかを設定できます。実行登録時に保留を設定すると,実行登録するルートジョブネットの詳細定義に保留を設定していなくても,ルートジョブネットの実行を保留できます。

実行登録時に保留を設定した場合,実行登録時に作成される世代のうち,最初の実行世代に保留属性が設定されます。計画実行登録時および確定実行登録時の保留属性設定の対象について,次の図に示します。

図4‒6 計画実行登録時および確定実行登録時の保留属性設定の対象

[図データ]

また,期間指定の確定実行登録で,複数回実行登録をする場合,実行登録ごとに作成される世代のうち,最初の実行世代に保留属性が設定されます。期間指定の確定実行登録を例に,実行登録を複数回実行した場合の保留属性設定の対象について,次の図に示します。

図4‒7 期間指定の確定実行登録で,複数回実行登録する場合の保留属性設定の対象

[図データ]