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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.13.9 IPアドレスの設定

機能

この部品は,WindowsまたはUNIXの実行対象サーバにおいて,指定したNICにIPアドレスを設定します。

IPアドレスを設定するNICはNIC名(os.nicNameプロパティ)で指定します。また,Windows,Red Hat Enterprise Linux 6もしくはCentOS 6の場合,MACアドレス(os.nicMacAddressプロパティ)での指定もできます。

NIC名とMACアドレスが両方指定された場合は,NIC名に指定されたNICにIPアドレスを設定します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・実行対象サーバ

 部品を実行し,IPアドレスを設定するサーバです。

NIC名(os.nicNameプロパティ)について次に示します。

・IPアドレスを設定するNICのインターフェース名を指定します。

MACアドレス(os.nicMacAddressプロパティ)について次に示します。

・IPアドレスを指定するNICのMACアドレスを指定します。

・「XX:XX:XX:XX:XX:XX」の形式で指定してください。

実行対象サーバがRed Hat Enterprise LinuxもしくはCentOSの場合の設定対象ファイルおよび設定項目を次に示します。

・IPアドレス,サブネットマスクの設定対象ファイルおよび設定項目

 設定対象ファイル:/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-XXX (XXXはNICのインターフェース名です。)

 設定項目    :①BOOTPROTO=none (すでにstaticが設定されている場合は,staticのまま変更されません。)

          ②IPADDR=<IPアドレス>

          ③NETMASK=<サブネットマスク>

・デフォルトゲートウェイの設定対象ファイルおよび設定項目

 設定対象ファイル:/etc/sysconfig/network

 設定項目    :①GATEWAY=<デフォルトゲートウェイ>

・DNSサーバのIPアドレスの設定対象ファイルおよび設定項目

 設定対象ファイル:/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-XXX (XXXはNICのインターフェース名です。)

 設定項目    :①DNS1=<DNSサーバのIPアドレス>

NIC名の設定例を次に示します。

・実行対象サーバがWindows Server 2008 R2の場合,

 NIC名に「ローカル エリア接続」,「ローカル エリア接続 2」等のインターフェース名を指定します。ipconfigコマンドの"イーサネット アダプター"の名称です。

・実行対象サーバがWindows Server 2012もしくはWindows Server 2012 R2の場合,

 NIC名に「イーサネット」,「イーサネット 2」等のインターフェース名を指定します。ipconfigコマンドの"イーサネット アダプター"の名称です。

・実行対象サーバがRed Hat Enterprise LinuxもしくはCentOSの場合,

 NIC名に「eth0」,「eth1」等のインターフェース名を指定します。ifconfigコマンドのインターフェースの名称です。

利用場面

この部品は,OSの認識しているNICにIPアドレスを設定する場合に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

  ・net-toolsパッケージがインストールされていること。

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

  ・net-toolsパッケージがインストールされていること。

 ・CentOS 6 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 7 (64-bit x86_64)

  ・net-toolsパッケージがインストールされていること。

 ・CentOS 8 (64-bit x86_64)

  ・net-toolsパッケージがインストールされていること。

 ・Oracle Linux 8 (64-bit x86_64)

  ・net-toolsパッケージがインストールされていること。

注意事項

(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。

(2)JP1/AOサーバとの通信に使用しているNICのIPアドレスは変更しないでください。JP1/AOサーバとの通信が切断され,この部品は異常終了します。

(3)OSに設定するIPアドレスについて,IPアドレスとして設定できない値は入力しないでください。例えば,ネットワークアドレスやブロードキャストアドレス,"0.0.0.0"や"255.255.255.255"などの特殊なアドレスは指定できません。

(4)設定するIPアドレスは,他のサーバと重複しないようにしてください。他のサーバとIPアドレスが重複していると,NICが無効状態となり,この部品は異常終了する場合があります。

(5)実行対象サーバがRed Hat Enterprise LinuxもしくはCentOSの場合,機能説明に記載している設定ファイルの設定項目を指定された値に置換します。そのため,同名の設定項目の複数定義や設定項目のコメントアウトをしないでください。この部品が正常終了しますが設定内容が反映されません。

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Configure OS,Windows,Linux

タスクログに表示される部品の名称

osSetIpAddress

戻り値

戻り値

説明

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

os.nicName

NIC名

IPアドレスを設定するNICの名称を指定します。

− 

入力

△ 

os.nicMacAddress

MACアドレス

IPアドレスを設定するNICのMACアドレスを"XX:XX:XX:XX:XX:XX"の形式で指定します。

− 

入力

△ 

os.nicIpAddress

IPアドレス

NICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

os.nicSubnetMask

サブネットマスク

NICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

os.nicDefaultGW

デフォルトゲートウェイ

NICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

os.nicDns

DNSサーバのIPアドレス

NICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△