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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.13.8 ICMPエコー要求メッセージの送信

機能

指定されたWindowsまたはUNIXのサーバで,指定されたIPアドレスに対してICMPエコー要求を送信し,応答があるかどうかを戻り値で返します。

この部品では,次のサーバを前提とします。

・実行対象サーバ

 部品を実行し,ICMPエコー要求の送信を行うサーバです。

・送信対象サーバ

 ICMPエコー要求の送信対象のサーバです。

プロパティcommon.icmpSendAddressに送信対象サーバのIPアドレスまたはホスト名を指定して実行します。

複数のIPアドレス(ホスト名)が指定された場合,指定されたすべてのIPアドレス(ホスト名)に対してICMPエコー要求を送信します。

1つ以上のIPアドレス(ホスト名)からICMPエコーに対する応答があれば,戻り値「0」を返します。

どのIPアドレス(ホスト名)からもICMPエコーに対する応答がなければ,戻り値「0」以外を返します。

この部品が出力する「CommandExitCode:」の値を次に示します。

 Windowsの場合:Win32_PingStatus class(MSDN)のStatusCode(ICMPエコーの結果)です。

 UNIXの場合:pingコマンドの戻り値です。

利用場面

仮想サーバを起動したあとなどに,送信対象サーバと通信可能な状態であることを確認するため,ICMPエコー要求を送信する場合に利用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバの稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

なし。

【実行対象サーバの稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) CentOS 6 (64-bit x86_64)

(9) CentOS 7 (64-bit x86_64)

(10) CentOS 8 (64-bit x86_64)

(11) Oracle Linux 8 (64-bit x86_64)

【実行対象サーバの使用条件】

なし。

注意事項

(1)ICMPエコーのタイムアウト時間(common.icmpEchoTimeoutプロパティ)は利用している環境に応じて調整してください。

(2)送信対象サーバがWindowsの場合,送信対象サーバのファイアーウォールがICMP(ECHO)応答を許可している必要があります。

(3)この部品には,リミテッド・ブロードキャスト・アドレス(255.255.255.255)を使用しないでください。

(4)実行対象サーバがWindowsで,エージェントレス接続先設定の認証情報に設定したユーザーがビルトインAdministratorではない場合,以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

・WindowsのUAC機能が完全に無効化されている。

・エージェントレス接続先の機器にて,エージェントレス接続先設定の認証情報に設定されたユーザーに対するRDPセッションが確立されている。

実行権限

Administrators 権限

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Control OS,Windows,Linux

タスクログに表示される部品の名称

osSendIcmp

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

25

異常(環境不正) 通信エラー

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.icmpSendAddress

ICMPエコーの送信先

ICMPエコーを送信するIPアドレスまたはホスト名を指定します。複数のIPアドレス(ホスト名)に送信する場合には,コンマ区切りで指定します。

− 

入力

○ 

common.icmpEchoTimeout

ICMPエコー要求のタイムアウト時間

ICMPエコー要求に対する応答を待つ時間をミリ秒単位で指定します。

4000

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

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