1.7.5 hcmds64getlogs(ログ情報の採取)
機能
JP1/AOの運用中に出力されるログ情報を採取してアーカイブファイルに出力します。
形式
hcmds64getlogs /dir 出力フォルダパス [/types Automation] [/arc アーカイブファイル名] [/logtypes {log | db | csv}]
引数
- /dir 出力フォルダパス
アーカイブファイルを出力するフォルダパスを指定します。指定できるのはローカルディスクのフォルダだけです。
出力フォルダパスには空のフォルダを絶対パスまたは相対パスで指定してください。指定したフォルダパスが存在しない場合はフォルダが作成されます。
指定できるパスの最大長は100文字です。なお,このオプションで指定したフォルダには書き込み許可が設定されます。
- /types Automation
ログ情報を収集する対象の製品名として「Automation」を指定します。JP1/AOサーバのOSがWindowsの場合,大文字と小文字は区別しません。JP1/AOサーバのOSがLinuxの場合,大文字と小文字を区別します。このオプションを省略した場合,JP1/AOおよびインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品が対象となります。なお,この場合,ログの収集に時間がかかることがあります。
- /arc アーカイブファイル名
共通コンポーネントの資料採取ツールの実行結果として作成するアーカイブファイルの名称を指定します。このオプションを指定しない場合,アーカイブファイル名は「HiCommand_log」になります。
アーカイブファイルは,dirオプションで指定したフォルダの下に出力されます。
アーカイブファイル名として指定できる文字は,ASCII印字可能文字コード(0x20~0x7E)の中で,一部の特殊文字(「\」,「/」,「:」,「,」,「;」,「*」,「?」,「"」,「<」,「>」,「|」,「$」,「%」,「&」,「'」,「`」)を除いたものです。なお,拡張子の指定は不要です。
- /logtypes {log | db | csv}
取得したい共通コンポーネントのログファイルの種別を指定します。ログファイル種別と取得できるログファイルの対応を次の表に示します。
表1‒15 ログファイル種別と取得できるログファイル ログファイル種別
取得できるログファイル(Windowsの場合)
取得できるログファイル(Linuxの場合)
log
arcオプションで指定したアーカイブファイル名.jar
arcオプションで指定したアーカイブファイル名.hdb.jar
/arc オプションで指定したアーカイブファイル名_64.jar
arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.hdb.jar
db
arcオプションで指定したアーカイブファイル名.db.jar
arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.db.jar
csv
arcオプションで指定したアーカイブファイル名.csv.jar
arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.csv.jar
このオプションを省略した場合は,共通コンポーネントのすべてのログファイルが取得されます。そのため,オプションを省略して,実行することをお勧めします。
複数のログファイル種別を指定する場合は,「logtypes log db csv」のように半角空白で区切ってください。なお,typesオプションとlogtypesオプションを同時に使用する場合は,logtypesオプションの値に必ず「log」を指定してください。
出力形式
コマンドを実行した結果,採取する資料の一覧を次に示します。
なお,ファイルの内容および出力形式については公開していません。
アーカイブファイル |
出力結果 |
---|---|
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\Automation_1st_log.jar |
|
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\Automation_log.jar |
|
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\/arcオプションで指定したアーカイブファイル名.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs,hcmds64ras)の実行結果 |
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\/arcオプションで指定したアーカイブファイル名.hdb.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\/arcオプションで指定したアーカイブファイル名.db.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
/dirオプションで指定した出力先フォルダ\/arcオプションで指定したアーカイブファイル名.csv.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
- 注※1
Windowsフォルダは,デフォルトの場合はC:\WINDOWSとなります。
- 注※2
Program Filesフォルダは,デフォルトの場合はC:\Program Filesとなります。
アーカイブファイル |
出力結果 |
---|---|
dirオプションで指定した出力先フォルダ/arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.jar |
|
dirオプションで指定した出力先フォルダ/arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.hdb.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
dirオプションで指定した出力先フォルダ/arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.db.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
dirオプションで指定した出力先フォルダ/arcオプションで指定したアーカイブファイル名_64.csv.jar |
共通コンポーネントの資料採取ツール(hcmds64getlogs)の実行結果 |
格納先
- Windowsの場合
共通コンポーネントのインストール先フォルダ\bin
- Linuxの場合
/opt/HiCommand/Base64/bin
実行権限
Administrators権限またはroot権限を持つユーザーで実行してください。
注意事項
このコマンドは実行中に中断しないでください。
このコマンドの実行が中断した場合,dirオプションで指定するフォルダに十分な空き容量がないためhcmds64getlogsコマンドが途中で終了しています。dirオプションで指定するフォルダに十分な空き容量を確保したあとで,再度このコマンドを実行してください。
このコマンドは同時に複数実行しないでください。
JP1/AOをクラスタ構成で運用している場合は,実行系ホストと待機系ホストそれぞれでこのコマンドを実行してください。
JP1/AOサーバが停止していてもこのコマンドは実行できます。そのため,クラスタ構成で障害が起きた場合も,系切り替えを行わないでログ情報を採取できます。ただし,データベースが停止している場合,データベースの情報は取得できません。
同じオプションを2回以上指定した場合,最初に指定したオプションが有効となります。
戻り値
コマンドの戻り値を次の表に示します。
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常に終了しました。 |
1 |
引数が不正です。 |
2 |
異常終了しました。 |
使用例
Windowsで,指定したフォルダ(C:\Users\folder01)にログ情報を収集する場合のコマンドの使用例を示します。
hcmds64getlogs /dir "C:\Users\folder01" /types Automation /arc AO_log