1.7.4 hcmds64dbtrans(データベースのバックアップ・リストア)
機能
JP1/AOのデータベースをバックアップ(エクスポート)またはリストア(インポート)します。JP1/AOのデータベースを再編成する場合に使用します。
形式
- JP1/AOのデータベースをバックアップ(エクスポート)する場合:
hcmds64dbtrans /export /workpath 作業用フォルダパス /file アーカイブファイルパス [/auto]
- JP1/AOのデータベースをリストア(インポート)する場合:
hcmds64dbtrans /import /type Automation /workpath 作業用フォルダパス [/file アーカイブファイルパス] [/auto]
引数
- /export
データベースをエクスポートします。
- /workpath 作業用フォルダパス
エクスポートまたはインポートするときに一時的に使用する作業用フォルダを絶対パスで指定します。指定できるのはローカルディスクのフォルダだけです。
エクスポート時や,インポート時にfileオプションを指定する場合,作業用フォルダには空のフォルダを指定してください。
- /file アーカイブファイルパス
エクスポートまたはインポートするアーカイブファイルのパスを絶対パスで指定します。exportオプションを指定する場合は必ず指定します。
出力ファイルサイズが2GBを超える場合や,アーカイブファイルを作成する先のディスク容量が不足している場合,アーカイブファイルは作成されません。
- /auto
JP1/AO,JP1/OAおよびHitachi Command Suite製品のサービスとデータベースの停止・開始を自動で実行します。このオプションを省略した場合は,JP1/AO,JP1/OAおよびHitachi Command Suite製品のサービスとデータベースの停止・開始を自動で実行しません。
- /import
データベースをインポートします。インポート時に既存の認証データはすべて削除されてからインポートされます。
- /type Automation
データベースをインポートする対象の製品名として「Automation」を指定します。
格納先
- Windowsの場合
共通コンポーネントのインストール先フォルダ\bin
- Linuxの場合
/opt/HiCommand/Base64/bin
実行権限
Administrators権限またはroot権限を持つユーザーで実行してください。
注意事項
エクスポート時に,戻り値「3」が出力された場合,データベースの情報はworkpathオプションに指定したディレクトリに残っています。
これらの情報をインポートしたい場合は,workpathオプションに,エクスポート時にworkpathオプションに指定したディレクトリを指定してください。このとき,エクスポート時にworkpathオプションに指定したディレクトリのフォルダ構成を変更しないでください。また,インポートするとき,fileオプションには何も指定しないでください。
次の場合,workpathオプションに指定したディレクトリは空になり,コマンドが終了します。
エクスポート時に,戻り値「1」,「2」,「233」,「234」,「235」,「237」,「238」,「239」,「240」または「255」が出力された場合
インポート時に,戻り値「3」が出力された場合
戻り値
exportオプション指定時のコマンドの戻り値を次の表に示します。
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常に終了しました。 |
1 |
製品のバージョンの取得に失敗しました。 |
2 |
データベースが開始していません。 |
3 |
データベースのアーカイブに失敗しました。 |
4 |
作業用フォルダが空ではありません。 |
233 |
データベースの再起動が中断している状態です。 |
234 |
データベースのサービスが停止しているか,または存在しません。 |
235 |
データベースが初期化されていません。 |
237 |
Hitachi Command Suite製品またはデータベースの開始に失敗しました。 |
238 |
Hitachi Command Suite製品またはデータベースの停止に失敗しました。 |
239 |
データベースの開始に失敗しました。 |
240 |
データベースの停止に失敗しました。 |
255 |
異常終了しました。 |
importオプション指定時のコマンドの戻り値を次の表に示します。
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常に終了しました。 |
1 |
製品のバージョンの取得に失敗しました。 |
2 |
データベースが開始していません。 |
3 |
アーカイブファイルの展開に失敗しました。 |
4 |
作業用フォルダが空ではありません。 |
5 |
指定された製品がアーカイブファイルに存在しません。 |
6 |
指定された製品がインストールされていません。 |
7 |
インポートできないバージョンの製品があります。 |
8 |
作業用フォルダにインポート用のデータがありません。または,インポート用のデータの形式が不正です。 |
9 |
プライマリーサーバに,セカンダリーサーバのデータをインポートしようとしました。 |
10 |
セカンダリーサーバに,プライマリーサーバのデータをインポートしようとしました。 |
11 |
使用中のデータベースにデータをインポートしようとしました。 |
233 |
データベースの再起動が中断している状態です。 |
234 |
データベースのサービスが停止しているか,または存在しません。 |
235 |
データベースが初期化されていません。 |
237 |
Hitachi Command Suite製品またはデータベースの開始に失敗しました。 |
238 |
Hitachi Command Suite製品またはデータベースの停止に失敗しました。 |
239 |
データベースの開始に失敗しました。 |
240 |
データベースの停止に失敗しました。 |
255 |
異常終了しました。 |
使用例
次の場合のコマンドの使用例を示します。
Windowsで,JP1/AOのデータベースをバックアップする場合
hcmds64dbtrans /export /workpath "C:\Users\workfolder" /file "C:\backup\arcfile01" /auto
Windowsで,JP1/AOのデータベースをリストアする場合
hcmds64dbtrans /import /type Automation /workpath "C:\Users\workfolder" /file "C:\backup\arcfile01" /auto