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JP1 Version 11 JP1/File Transmission Server -全銀TCP


付録E 使用上の注意事項

JP1/全銀TCPの使用上の注意事項を次に示します。

  1. JP1/全銀TCPでは,ファイル受信中には,書き込むファイル(実ファイル)に対して排他処理をしています。ファイル送信中には,読み込むファイル(実ファイル)に対して排他処理をしていません。

  2. ファイルの受信(開始要求電文から終了回答電文送受信までの間)が完了した時点で,受信ファイルの排他処理は解除します。したがって,伝送完了後のUAP起動時には,受信ファイルは排他されていません。このため,伝送完了後に同じ名称のファイルを受信した場合,ファイルは上書きされます。必要に応じて,システムとして上書きされないような仕組み(運用)が必要です。

  3. 伝送サーバの停止直後に伝送サーバを再起動した場合,「KDJZ00080-E JP1/FTS - 全銀TCPは既に起動されています。」というメッセージが表示されることがあります。この場合,再度伝送サーバを再起動してください。

  4. ファイルのサイズが2ギガバイト以上の場合は,ファイル伝送できません。

  5. JP1/全銀TCPでは,NFSのファイルも単なるUNIXの1ファイルとして扱いますので,UNIXファイルとして正常に扱える環境または操作の範囲内で使用してください。

    なお,伝送処理が正常に終了しても,NFS固有の問題,また,その設定や環境構築上の問題によって,伝送ファイルの内容が正常に書き込まれない場合があります。

  6. クラスタ環境では,JP1/全銀TCPはJP1イベントを物理ホストに発行しています。論理ホストには発行できません。

  7. システム時刻を変更する場合は,伝送サーバ,JP1/全銀TCPのコマンドなどをすべて停止してから変更してください。また,システム時刻を戻す場合は,伝送履歴を初期化する必要があります。

    システム時刻を戻す方法を次に示します。

    1. 伝送サーバ,JP1/全銀TCPのコマンドなどをすべて停止する。

    2. 必要に応じて,履歴情報ファイル(rireki.bin,old_rireki.bin)を任意のディレクトリにバックアップする。

    3. 履歴情報ファイル(rireki.bin,old_rireki.bin)をOSのrmコマンドなどで削除する。

    4. システムの時刻を変更する。

    5. 伝送サーバを起動する。