9.4.2 adshappexecコマンド(GUIアプリケーション実行コマンド)【Windows開発環境限定】
形式
adshappexec [-m] [-d ワークフォルダ] [-v 表示名] {-w 実行アプリケーション名 | -n 実行アプリケーション名} [-- 引数1 引数2...]
機能
開発環境でのデバッグのために,アプリケーション実行エージェントを経由しないで実行アプリケーションを起動します。
実行アプリケーションが返す戻り値は標準出力に出力します。ジョブの戻り値として後続ジョブで使用する場合はコマンド置換で変数に格納します。
引数
- -m
-
標準エラー出力へのメッセージの出力を抑止します。標準入出力を使用できない環境で使用します。
コマンドの引数指定エラー,およびライセンスチェックエラーは,-mオプションを指定しても出力されます。
- -d ワークフォルダ 〜<パス名>((1〜247バイト))
-
実行アプリケーション実行時のワークフォルダを指定します。
ワークフォルダを指定しなかった場合は,adshappexecコマンド実行時のカレントパスで動作します。
ワークフォルダはスペースを含む場合,ジョブ定義スクリプトからの実行であれば「"」で囲むなどして,スペースを含めて指定してください。
- -v 表示名 〜<パス名>((1〜247バイト))
-
アプリケーション実行エージェントアイコンを左クリックした時に表示される表示名を指定します。
表示名はスペースを含む場合,ジョブ定義スクリプトからの実行であれば「"」で囲むなどして,スペースを含めて指定してください。
表示名を省略した場合には,実行アプリケーション名を出力します。
Windows開発環境の場合,メッセージ出力にだけ使用します。
複数の実行アプリケーションを動作させたときにアプリケーションを区別するためにこの引数を指定することを推奨します。
- -w 実行アプリケーション名 〜<パス名>((1〜247バイト))
-
実行アプリケーションの終了まで実行を終了しません。
実行アプリケーション名は,実行アプリケーションのファイル名を指定します。
実行アプリケーション名はスペースを含む場合,ジョブ定義スクリプトからの実行であれば「"」で囲むなどして,スペースを含めて指定してください。
- -n 実行アプリケーション名 〜<パス名>((1〜247バイト))
-
実行アプリケーションの終了を待たずに終了します。
実行アプリケーション名は,実行アプリケーションのファイル名を指定します。
実行アプリケーション名はスペースを含む場合,ジョブ定義スクリプトからの実行であれば「"」で囲むなどして,スペースを含めて指定してください。
- -- 引数1 引数2... 〜<引数>((1〜1,023バイト))
-
「--」のあとに実行アプリケーションの実行時に指定するパラメーターを指定します。
関連付けを行った実行アプリケーションを指定した場合には引数を指定しないでください。
引数は,合計の引数長が1,023バイト以内であれば,いくつでも指定できます。
終了コード
終了コード |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
0以外 |
異常終了 |
adshappexecコマンドでは,次の2つのプロセスでの終了コードがあります。プロセスごとの終了コードの扱いは次のようになります。
エラー発生個所での戻り値の出力は次のとおりです
- (a) adshappexecコマンド処理でのエラー
-
コマンドの戻り値として出力します。
また,標準エラー出力にメッセージを出力します。
- (b) 実行アプリケーションの戻り値
-
標準出力に出力します。
また,標準エラー出力には,実行アプリケーションの戻り値を出力します。
実行アプリケーションの戻り値で0以外の戻り値を返しても,adshappexecコマンドは異常終了しません。
実行アプリケーションの戻り値を確認するにはメッセージを確認するか,標準出力の内容を確認してください。
注意事項
-
adshappexecコマンドの-w引数と-n引数は必ず指定してください。
次の場合,最後に指定したものが有効になります。
・-wオプションと-rオプションを同時に指定した場合
・-wオプションを複数指定した場合
・-rオプションを複数指定した場合
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実行アプリケーションは実行ユーザーの環境変数を使用します。
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同じオプションを複数指定した場合,最後の指定が有効になります。
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次の仕様のアプリケーションを-w引数で実行した場合,指定したファイルを閉じてもadshappexecコマンドが終了しないことがあります。
-
実行アプリケーションに指定したファイルを閉じても,アプリケーション自体が終了しない
このような場合は,アプリケーション自体が終了すれば,adshappexecコマンドも終了します。
例:実行アプリケーションとして指定したExcelファイルだけ閉じて,Excel自体は終了させていない場合
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実行アプリケーションのプロセス起動に関する仕様によっては,-w引数を指定しても,アプリケーションの終了を待たずにadshappexecコマンドが終了することがあります。
次に示す場合があります。
- (1)KNAX7259-Wが出力される場合
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例:Excelファイルを実行アプリケーションとして実行する前から,すでにExcel自体が動作していた場合
この場合は,Excelが起動していない状態で運用するか,-w引数を使用しない運用としてください。
- (2)KNAX7259-Wが出力されない場合
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例:explorer.exeを実行アプリケーションとして実行した場合
この場合は,-w引数を使用しない運用としてください。
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強制終了時は次のことに注意してください。
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実行アプリケーション動作中にエディタを使用してデバッグの中止,もしくは「×」ボタンでエディタを終了することはできません。
実行アプリケーションの終了待ちとなります。
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TRAP_ACTION_SIGTERMパラメーターでTERMを指定した場合,trapコマンドによる動作定義にadshappexecコマンドを指定しないでください。
また,対話操作をする実行アプリケーションを指定した場合,応答待ちになり,ジョブ定義スクリプトが終了しない可能性があります。
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