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JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


7.3.34 PATH_CONV_RULEパラメーター(パス変換ルールを定義する)【Windows限定】

形式

#-adsh_conf PATH_CONV_RULE {1|2}

機能

パス変換ルールを選択します。指定を省略した場合はパス変換ルール1が設定されます。

また,PATH_CONV_ENABLEパラメーターでパス区切り文字が定義されている場合,区切られた範囲が変換対象となります。PATH_CONV_ENABLEパラメーターで定義された区切り文字は,ジョブ定義スクリプトを実行したOSで使用される区切り文字へ変換されます。

オペランド

1

パス変換ルール1を選択します。

「"(ダブルクォーテーション)」で囲まれた範囲だけが変換対象となります。

2

パス変換ルール2を選択します。

項目「パス変換ルール2で使用する区切り文字」に示す区切り文字で区切られた文字列が変換対象となります。ここで区切られた文字列は,パス区切り文字(PATH_CONV_ENABLEパラメーターで定義)でさらに区切られてから変換されます。ただし,' '内と${ }内の文字は変換されません。

変換個所が「"(ダブルクォーテーション)」で囲まれていない場合,変換結果が「"(ダブルクォーテーション)」で囲まれます。それに加えて次に示す範囲も「"(ダブルクォーテーション)」で囲まれます。

  • パス区切り文字

    「";"」に変換されます。

  • 「$シェル変数名

    #-adsh_path_varコマンドまたはPATH_CONV_VARパラメーターで指定していないシェル変数も含みます。PATH_CONV_NOVARパラメーターで指定したシェル変数も含みます。

    「$」の後ろから,英数字(先頭文字の場合は英字)と「_(アンダースコア)」のどちらでもない文字が現れるまでの範囲をシェル変数名と見なします。シェル変数名がない場合は「$」だけを「"(ダブルクォーテーション)」で囲むことはしません。

  • 「${」から「}」までの範囲

    #-adsh_path_varコマンドまたはPATH_CONV_VARパラメーターで指定していないシェル変数も含みます。PATH_CONV_NOVARパラメーターで指定したシェル変数も含みます。

パス変換ルール2で使用する区切り文字

パス変換ルール2で使用する区切り文字と,区切り文字が有効/無効となる位置を次に示します。

区切り文字

区切り文字の位置

' '内

" "内※1

` `内※1

\直後の1文字

$( )内※1

${ }内※1

その他

|

×

×

×

※2

&

×

×

×

※2

;

×

×

×

※2

<

×

×

×

※2

>

×

×

×

※2

(

×

※3

×

※2

)

×

×

×

※2

`

×

×

※2

'

×

×

※2

"

×

×

※2

#

×

×

×

※2

=

×

×

×

※2

スペース(タブ記号を含む)

×

×

×

※2

改行コード

×

×

×

※2

(凡例)

○:区切り文字が有効となります。

×:区切り文字が無効となります。

注※1

囲んだ範囲内に別の範囲を入れ子にできます。入れ子にできる組み合わせを次に示します。

範囲

入れ子とする範囲

' '

" "

` `

\直後の1文字

$( )

${ }

" "内

×

×

` `内

×

$( )内

${ }内

(凡例)

○:入れ子にできます。

×:入れ子にできません。

範囲の終わりを示す文字が入れ子とする範囲にある場合は,範囲の終わりとは見なしません。例えば,「"\""」と指定した場合,2つ目の「"」は「\直後」の範囲に含まれるため,1つ目の「"」から始まる「"内」の範囲の終わりとは見なしません。

また,行末までに範囲の終わりを示す文字がない場合は,行末までを範囲内と見なします。

注※2

「${ }」を入れ子にしている範囲と同じです。

例えば,「` `内」なら「|」は有効となり,「" "内」なら無効となります。

注※3

「$(」の「(」だけ有効です。それ以外の「(」は無効となります。

注意事項

使用例

パラメーターの設定例を次に示します。ジョブ定義スクリプトの変換例は,「2.6.2 パス名を変換する」を参照してください。