7.3.10 CMDRC_THRESHOLD_USE_PRESETパラメーター(UNIX互換コマンドの終了コードのしきい値を定義する)
形式
#-adsh_conf CMDRC_THRESHOLD_USE_PRESET {ENABLE|DISABLE}
機能
次に示すすべてのUNIX互換コマンドに対し,正常終了と見なす終了コードのしきい値を一括で定義します。定義できるしきい値は0または1です。
cmpコマンド
diffコマンド
egrepコマンド
exprコマンド
grepコマンド
sortコマンド
コマンドごとに異なるしきい値を設定したい場合は,CMDRC_THRESHOLD_DEFINEパラメーターでしきい値を定義してください。
なお,このパラメーターで定義されたコマンド名は,Windowsでは拡張子付きで登録されます。例えば,cmpコマンドはOSによって次のように登録されます。
Windows版の場合:cmp.exe
UNIX版の場合:cmp
そのため,CMDRC_THRESHOLD_DEFINEパラメーターでしきい値を変更する場合は,拡張子付きでコマンド名を定義してください。
オペランド
- ENABLE
終了コードのしきい値として1を定義します。これによって,終了コードが1のコマンドも正常終了と見なされます。
また,対象となるUNIX互換コマンドと同じ名称を持つコマンドも,しきい値として1が定義されます。
- DISABLE
終了コードのしきい値として0を定義します。
注意事項
このパラメーターは,変数置換やエイリアスの解決後のコマンド名に対して適用されます。
システム環境ファイルとジョブ環境ファイルの両方にこのパラメーターが定義されていた場合,ジョブ環境ファイルでの定義が有効になります。
ENABLEを指定して設定されたコマンドのしきい値,および実行したコマンドの終了コードとの判定によって決定したコマンドの動作は,ジョブ定義スクリプトの#-adsh_rc_ignoreコマンドや,#-adsh_step_startコマンドのsuccessRC属性の設定値が優先します。
CMDRC_THRESHOLD_USE_PRESETパラメーターとCMDRC_THRESHOLD_DEFINEパラメーターは,指定の順番に関係なくCMDRC_THRESHOLD_USE_PRESETパラメーターが先に処理されます。
使用例
対象となるUNIX互換コマンドの終了コードが1でも,正常終了として扱いたいときの例を次に示します。
#-adsh_conf CMDRC_THRESHOLD_USE_PRESET ENABLE