Hitachi

JP1 Version 11 ョブ管理 基本ガイド(スクリプト言語編)


2.1.4 UNIX互換コマンドを使用するための設定をする

〈この項の構成〉

(1) 既存のジョブ定義スクリプトで実行ファイル形式のUNIX互換コマンドを使用するための定義

既存のジョブ定義スクリプトで実行ファイル形式のUNIX互換コマンドを使用する場合は,PATH環境変数にUNIX互換コマンドがインストールされているディレクトリへのパスを設定することで,ジョブ定義スクリプトの修正が不要になります。このとき,環境ファイルのexportパラメーターを使用してPATH環境変数の値の先頭にパスを設定することで,すでにUNIX互換コマンドと同名のコマンドが存在していても,JP1/Advanced Shellのジョブ定義スクリプトでは必ずUNIX互換コマンドを動作させることができます。

ジョブ定義スクリプトを実行する各環境で,正しいパスが設定されていることを確認してからジョブ定義スクリプトを実行してください。

(2) スクリプト形式のUNIX互換コマンドを使うための準備(Windowsの場合)

スクリプト形式のUNIX互換コマンドは,JP1/Advanced Shellが提供するサンプルスクリプトファイルを使用します。

スクリプト形式のUNIX互換コマンド(chmodコマンドとsuコマンドなど)は,JP1/Advanced Shellが提供するサンプルスクリプトファイルを基に,次の手順で実行します。

  1. 次の場所にあるサンプルスクリプトファイルのうち,使用するファイルを任意のフォルダにコピーする。

    インストール先フォルダ\JP1ASE\sample

  2. コピーしたファイルの名称を各コマンド名にリネームする。

    例えば,サンプルスクリプトファイル「script_chmod1」の場合はファイル名を「chmod」へ,サンプルスクリプトファイル「script_su1」の場合はファイル名を「su」へリネームします。何もしないコマンドとしたい場合は,サンプルスクリプトファイル「script_0」をコピーしてリネームします。

  3. サンプルスクリプトを絶対パスや相対パス指定でなく,ファイル名だけ指定して実行したい場合は,次のどちらかを実行する。

    • 環境変数PATHで定義されたフォルダに,実行するサンプルスクリプトを格納する

    • 環境変数PATHに,実行するサンプルスクリプトを格納したフォルダのパスを追加する

  4. 必要に応じて,KNAX6831-Iメッセージの出力抑止を定義する。

    サンプルスクリプトの実行後にKNAX6831-Iメッセージが出力させたくない場合は,ジョブ環境ファイルに次の内容を記述してください。

    #-adsh_conf JOBLOG_SUPPRESS_MSG     KNAX6831-I

    システム内のすべてのジョブ定義スクリプトに対してKNAX6831-Iメッセージの出力を抑止したい場合は,システム環境ファイルに記述してください。

  5. ジョブ定義スクリプトを実行する。

    手順4.で作成したジョブ環境ファイルを使用して,ジョブ定義スクリプトを実行してください。システム環境ファイルに指定した場合は,手順4.で指定した内容は自動的に読み込まれます。