20.11.2 JP1/AJS3共通情報の環境設定パラメーターの詳細
JP1/AJS3共通情報の環境設定パラメーターの詳細について説明します。
なお,「デフォルト値」とは,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。
- 〈この項の構成〉
(1) LARGEFILEUSE
ファイル監視ジョブでラージファイルを監視するかどうかを指定します。
詳細については,「6.3.17 ラージファイルを監視するための設定」を参照してください。
- 形式
-
"LARGEFILEUSE"="{yes|no}"
- 指定できる値
-
- yes
-
ファイル監視ジョブでサイズが2ギガバイト以上のファイルを監視できます。
- no
-
ファイル監視ジョブで,サイズが2ギガバイト以上のファイルは監視できません。「no」を指定して,2ギガバイト以上のファイルを監視対象に指定した場合,ファイル監視ジョブの実行時にエラーメッセージが統合トレースログに出力され,ジョブは異常終了します。このため,監視対象ファイルには2ギガバイト以上のファイルを指定しないでください。
- デフォルト値
-
no
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
- 注意事項
-
バージョン11-10以降のJP1/AJS3を利用している場合で,OSがUNIXのときは,この環境設定パラメーターは設定不要です。この環境設定パラメーターの設定に関係なく,yesを仮定して動作します。
(2) SYSLOGJOBMSG
ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogにも出力するかどうかを指定します。
詳細については,「15.6.1 ジョブ実行時のエラーメッセージをsyslogに出力するための設定」を参照してください。
- 形式
-
"SYSLOGJOBMSG" ="{none|error}"
- 指定できる値
-
- none
-
ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力しません。JP1/AJS3の状態は,統合トレースログで監視します。
- error
-
ジョブ実行時に発生するエラーメッセージをsyslogに出力します。JP1/AJS3のエラー状態は,syslogで監視します。なお,このオプションを指定しても,統合トレースログプロセスは停止しないでください。
このパラメーターに「error」を指定した場合は,スケジューラーサービスの設定で環境設定パラメーターJOBSYSLOG(ジョブ実行開始・終了に関するメッセージのsyslogへの出力)の指定に関係なくジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)がsyslogへ出力されます。
環境設定パラメーターSYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージを次の表に示します。
表20‒11 SYSLOGJOBMSGとJOBSYSLOGの指定値によって出力されるメッセージ SYSLOGJOBMSGの指定値
JOBSYSLOGの指定値
none
abend
warning
hold
enddelay
all
none
−
KAVS0265-E
KAVS0269-W
KAVS0271-I
KAVS0248-I
KAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0266-I
KAVS0269-W
KAVS0271-I
error
KAVS0265-E
KAVS0265-E
KAVS0265-E
KAVS0269-W
KAVS0265-E
KAVS0271-I
KAVS0265-E
KAVS0248-I
KAVS0263-I
KAVS0264-I
KAVS0265-E
KAVS0266-I
KAVS0269-W
KAVS0271-I
- (凡例)
-
−:該当なし
- デフォルト値
-
none
- 推奨値
-
デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
(3) MACROCHANGEFAIL
ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にするかどうかを指定します。
詳細については,「6.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(Windowsの場合)または「15.2.10 マクロ変数の展開失敗時の動作の設定」(UNIXの場合)を参照してください。
- 形式
-
"MACROCHANGEFAIL"="{yes|no}"
- 指定できる値
-
- yes
-
ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗した場合に,状態を「起動失敗」にし,展開に失敗したマクロ変数が確認できるエラーメッセージを統合トレースログおよび実行結果詳細に出力します。
- no
-
ジョブ実行時,マクロ変数の引き継ぎ情報の展開に失敗しても,マクロ変数に定義した情報をそのまま文字列として扱い,処理を続行します。
- デフォルト値
-
no
- 推奨値
-
デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
(4) ADMACLIMIT
スーパーユーザー権限またはAdministrators権限を持つOSユーザーにマッピングされたJP1ユーザーに対する,ユニット操作の権限を設定します。
- 形式
-
"ADMACLIMIT"="{yes|no}"
- 指定できる値
-
- yes
-
マッピングするOSユーザーに関係なく,JP1ユーザーに設定されたJP1権限レベルに従ってアクセス制限を行います。
- no
-
スーパーユーザー権限またはAdministrators権限を持つOSユーザーにマッピングされたJP1ユーザーは,JP1権限レベルに関係なく,すべての操作を実行できます。
- デフォルト値
-
no
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
(5) CONNECTIONRESTRICTION
JP1/AJS3への接続を制限するための,接続元制限を有効にするかどうかを指定します。
JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,この環境設定パラメーターの設定は無視されます。
- 形式
-
"CONNECTIONRESTRICTION"="{none|manager|agent|all}"
- 指定できる値
-
- none
-
マネージャー用接続許可設定ファイルおよびエージェント用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。
- manager
-
マネージャー用接続許可設定ファイルの設定を有効にして,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。
JP1/AJS3 - Agentでは指定できません。
- agent
-
JP1/AJS3 - Managerの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にして,マネージャー用接続許可設定ファイルの設定を無効にします。
JP1/AJS3 - Agentの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。
- all
-
JP1/AJS3 - Managerの場合は,マネージャー用接続許可設定ファイルおよびエージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。
JP1/AJS3 - Agentの場合は,エージェント用接続許可設定ファイルの設定を有効にします。
- デフォルト値
-
none
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3サービスおよびJP1/AJS3 Queueless Agentサービスの両方が停止した状態から,どちらかのサービスを再起動したとき
- 注意事項
-
-
この環境設定パラメーターは,JP1/AJS3サービスおよびJP1/AJS3 Queueless Agentサービスの両方を停止した状態で変更し,変更後に各サービスを起動してください。
JP1/AJS3サービスまたはJP1/AJS3 Queueless Agentサービスのどちらかが起動している状態でこの環境設定パラメーターを変更した場合は,両方のサービスを停止してから,各サービスを起動してください。
-
この環境設定パラメーターに「none」以外を指定していて,指定した値に対応する接続許可設定ファイルが環境設定ファイル格納フォルダにない場合,または接続許可設定ファイルの読み込みに失敗した場合,JP1/AJS3サービスまたはJP1/AJS3 Queueless Agentサービスが異常終了します。
-
(6) AJS3SSL
JP1/AJS3の通信を暗号化する範囲を指定します。
- 形式
-
"AJS3SSL"="{ALL|INETD}"
- 指定できる値
-
- ALL
-
JP1/AJS3のすべての通信を暗号化します。
- INETD
-
JP1/AJS3の通信のうち,次のものだけを暗号化します。
-
JP1/AJS3 - ViewとJP1/AJS3 - Managerの通信
-
JP1/AJS3 - Web ConsoleとJP1/AJS3 - Managerの通信
-
JP1/AJS3 - Definition AssistantとJP1/AJS3 - Managerの通信
-
コマンドのリモート実行時の通信
-
- デフォルト値
-
ALL
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
(7) AJSI18N
JP1/AJS3で中国語を使用するかどうかを指定します。
- 形式
-
"AJSI18N"="{yes|no}"
- 指定できる値
-
- yes
-
中国語を使用します。
- no
-
中国語を使用しません。
- デフォルト値
-
no
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後
(8) LOGIPV6INFOALL
統合トレースログ,イベントログ,syslog,実行結果詳細などの各種ログに出力するメッセージに,IPv6アドレスを追加で出力するかどうかを指定します。
追加でIPv6アドレスが出力されるメッセージを次に示します。メッセージの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 メッセージ」を参照してください。
KAVT0009-E,KAVT0145-E,KAVT0268-W,KAVT0293-W,KAVT0559-E,KAVT0606-W,KAVT0612-W,KAVT0613-W,KAVT8343-W
- 形式
-
"LOGIPV6INFOALL"="{yes|no}"
- 指定できる値
-
- yes
-
メッセージにIPv6アドレスを追加で出力します。
- no
-
メッセージにIPv6アドレスを追加で出力しません。
- デフォルト値
-
no
- 推奨値
-
デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
-
JP1/AJS3の再起動後