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JP1 Version 11 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


15.2.22 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作の設定

JP1/AJS3では,ジョブプロセスの終了後に,ジョブの結果ファイル(標準出力ファイル・標準エラー出力ファイル)をエージェントホストからマネージャーホストに転送します。

結果ファイルの転送に失敗した場合,マネージャーホスト上でジョブの結果ファイルの内容が確認できないため,ジョブの状態を「異常検出終了」としています。このため,ジョブプロセスが正常終了していても,結果ファイル転送に失敗するとジョブの状態が「異常検出終了」となります。ただし,ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を変更することで,ジョブプロセスが正常終了したときに結果ファイル転送に失敗しても,ジョブの状態を「正常終了」とすることができます。

設定方法について次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS3のサービスを停止する。

    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    • ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合

      # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop

      # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status

      注※ 自動停止の設定がされていることを確認します。

    • ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合

      # /opt/jp1ajs2/bin/ajsqlstop

      # /opt/jp1ajs2/bin/ajsqlftpstop

      # /opt/jp1ajs2/bin/ajsqlstatus

      注※ JP1/AJS3 - Managerだけ実行する必要があります。

  2. 次の方法で「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    • 定義キー[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Job]にある環境設定パラメーターの場合

      次のコマンドを実行する。

      jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容

    • 定義キー[JP1_DEFAULT\JP1QLAGENT]にある環境設定パラメーターの場合

      viなどのエディターで,環境設定パラメーターを記述した設定ファイルを作成して保存し,次のコマンドを実行する。

      jbssetcnf 設定ファイル名

      jbssetcnfコマンドのパスは,「/opt/jp1base/bin/jbssetcnf」です。

      jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

  3. JP1/AJS3を再起動する。

    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表15‒40 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を設定するための環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Job]※1

"IgnoreResultFileError"=

ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作

[JP1_DEFAULT\JP1QLAGENT]※2

"IgnoreResultFileError"=

ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作

注※1

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

注※2

この設定は,物理ホストと論理ホストの両方に有効です。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。

(3) 注意事項