1.3.1 JP1/AJS3を運用する上で見積もりや設定が必要な項目
JP1/AJS3を運用する上で見積もりや設定が必要な項目とそのポイントについて説明します。
項目 |
ポイント |
対応 |
詳細 |
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ジョブ |
一日の総ジョブ量 |
処理できるかどうかを見積もる必要があります。 上限の目安は日に10,000件までです。 よく見積もられたシステムでも日に50,000〜100,000件程度が限度です。 |
処理件数を減らしてください。1日に10,000件以下を推奨します。 なお,運用時,ジョブの実行がエラーとなってリカバリーを行うことを考慮し,余裕を持った値にしてください。 |
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ピーク時の1時間当たりのジョブ量 |
ピーク時に処理できるかどうかを見積もります。5,000件が限度です。 |
処理件数を減らしてください。1時間当たり500〜1,000件以下を推奨します。 なお,運用時,ジョブの実行がエラーとなってリカバリーを行うことを考慮し,余裕を持った値にしてください。 |
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ジョブの自動リトライを設定する場合のジョブ量 |
リトライ実行によるジョブの実行分も考慮して見積もる必要があります。 例えば,最大リトライ回数を5回に設定したジョブの場合,ジョブ量は6件(初回の実行1回 + リトライ実行5回分)として見積もってください。 |
最大リトライ回数を考慮して,1時間当たり500〜1,000件以下,1日に10,000件以下になるように,余裕を持った値で見積もってください。 |
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標準出力ファイル・標準エラー出力ファイル・転送ファイルの有無 |
CPU負荷・メモリー使用量・ジョブの実行性能に関わります。 |
標準出力ファイル・標準エラー出力ファイル・転送ファイルを小さくするようにしてください。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.10.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」 |
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標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルのジョブごとの追加書き |
追加書きを行うと日々の運用でサイズが大きくなるため,ファイルの転送時にCPU負荷などが発生します。 |
追加書きを行う場合には定期的にファイルをクリアするなどの運用を推奨します。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.10.1 標準出力ファイル・標準エラー出力ファイルの注意事項」 |
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ジョブ実行多重度 |
Windowsの場合,長時間掛かるジョブを実行する場合に注意してください。 |
Windowsでデスクトップヒープ領域が不足するおそれがあるため,ジョブの実行多重度は大きくは増加できません。ジョブの実行時間が長くてジョブ実行多重度の上限に達している場合にはジョブの実行エージェントを分散させるなどの対処が必要です。 |
「2.5.4 ジョブ実行多重度の検討」,および「4.2.3 JP1/AJS3のサービスの設定を変更する必要がある場合(Windows限定)」 |
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ジョブネット |
ルートジョブネットの実行登録数 |
4,000個程度の登録を目安としてください。 |
4,000個を超える場合には,ルートジョブネットを分割してスケジューラーサービスを多重起動してください。 |
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ジョブネットの定義量 |
ルートジョブネット数の削減 |
配下にあるユニットの数が少ないルートジョブネットが多数ある場合は,できるだけ一つのルートジョブネットにまとめるようにしてください。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.1 ルートジョブネットの実行登録数に関する注意事項」 |
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ジョブグループの階層化 |
一つのジョブグループの下にあるルートジョブネット数は,500個以下を目安にしてください。 |
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ジョブネットの階層化 |
階層が増えると視認性が低下するため,ルートジョブネットから数えた最大階層数は,2〜3階層程度にしてください。 |
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ジョブネットの構成に関する考慮 |
一つのルートジョブネット,またはネストジョブネットの直下に定義するネストジョブネットおよびジョブの数は,最大で50〜80程度にしてください。また,一つのルートジョブネット配下のネストジョブネットおよびジョブの数は最大で500程度にしてください。 |
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保存世代数の考慮 |
保存世代数を超えた世代は,ルートジョブネットの実行時に削除されるため,ルートジョブネットの起動性能に影響があります。 |
保存世代を超え,世代が削除された場合を考慮して,ルートジョブネットの登録数を減らしてください。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.2 保存世代数と性能との関係」 |
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DBのサイズ,レスポンス,リソースに影響があります。 |
保存世代数は運用に問題がないかぎり,少なくしてください。 |
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ジョブネット・ジョブの操作 |
連続操作 |
スケジューラーサービスへの負荷が高い操作を連続的に行うと,負荷がさらに高くなり,運用に影響を与えるおそれがあります。 |
ジョブネット・ジョブの実行に関する操作は連続して操作しないで,2〜3秒の間隔を空けて実行してください。 |
「1.3.2 JP1/AJS3の運用に影響を与えるおそれがある操作一覧」,およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 1.2 コマンド使用時の注意事項」 |
配下のユニット数 |
配下のユニット数に比例して処理対象となる情報数が多くなり,運用に影響を与えるおそれがあります。 |
配下のユニット数が500個を超える場合は,業務量が少ない時間帯に実行してください。 |
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コマンドの総称名指定 |
コマンドの総称名指定でコマンドを実行すると,処理対象となる情報数が多くなり,運用に影響を与えるおそれがあります。 |
コマンドの総称名指定の対象となるユニットを直接指定するなど,操作対象のユニットを絞り込んでからコマンドを実行してください。 |
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保存世代数 |
世代数の多いジョブネットの操作を行うと,処理対象となる情報数が多くなり,運用に影響を与えるおそれがあります。 |
世代数の多いジョブネットの操作は,業務量が少ない時間帯に実行してください。また,オプションの指定によって,操作の対象となる期間や世代を絞り込んでください。 登録解除では,指定方法によっては実行結果を1世代ずつ削除することもできます。 |
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起動条件 |
起動条件の使用有無 |
トランザクション処理的に使用されるため,ジョブの実行量に大きく影響します。 |
イベントの発生量・ピーク時のトラフィックを正確に見積もってください。 |
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イベントジョブ |
JP1イベント受信監視ジョブの監視タイミング |
JP1イベント受信監視ジョブが監視状態になっていないとJP1イベントは受信できません。 |
JP1イベントでジョブネット間の連携を行う場合には,JP1イベントを送信する一定時間前に,JP1イベント受信監視ジョブを実行登録してください。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.6.1 JP1イベント受信監視ジョブの注意事項」 |
ファイル監視ジョブの数 |
CPU性能,ファイル監視の検知までのレスポンスに大きく影響します。 |
「3.1.6 ファイル監視ジョブ使用時に設定する監視間隔」に記載されている算出式を基にファイルの監視間隔を求め,監視間隔の延長で対応してください。 |
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ファイル監視の頻度 |
CPU負荷・ファイル監視の検知までのレスポンスに大きく影響します。 |
ファイルの監視間隔の延長で対応してください。 |
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ファイル監視ジョブの監視対象ファイル数 |
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ファイル監視ジョブ監視対象ファイルの更新タイミング |
ファイルをオープン・クローズしながらデータ追加する更新については対応していません。 |
最終更新時にデータを更新したファイルとは別のファイルを作成し,そのファイルを更新するなどの運用をしてください。 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.6.2 ファイル監視ジョブの注意事項」 |
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JP1/AJS3 - View |
自動更新 |
デフォルトでは表示内容の自動更新が設定されています。自動更新されるたびにマネージャー上でDBアクセスが発生します。 |
デフォルトでは[JP1/AJS3 - View]ウィンドウと[デイリースケジュール]ウィンドウが300秒,[ジョブネットモニタ]ウィンドウが30秒です。性能を要求されるシステムでは,更新間隔に大きな値を設定するか,または自動更新をしないように設定してください。 |
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[マンスリースケジュール]ウィンドウ/[デイリースケジュール]ウィンドウ |
[マンスリースケジュール]ウィンドウ/[デイリースケジュール]ウィンドウは,監視対象のジョブネット数や,スケジュール数によって,転送するデータ量や表示する項目数が増大します。 |
あらかじめ性能見積もりをしておく必要があります。 |
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接続台数 |
64台以上のJP1/AJS3 - Viewを接続すると,JP1/AJS3 - Manager,およびネットワークに対する負荷が大きくなります。 |
更新間隔に大きな値を設定するか,または自動更新をしないように設定してください。 |