13.2.1 Webトランザクションの計測について
Webトランザクションの計測に関するトラブルの対処方法を次に示します。
なお，「(13) 計測テストのコマンド実行時にオプション指定エラーが発生する」および「(14) 計測テストのコマンド実行時にコマンド二重起動エラーが発生する」については，計測テストのコマンド実行時にだけ発生する可能性があります。それ以外は，Webトランザクションの計測時と，計測テストのコマンド実行時とで発生する可能性があります。
- 〈この項の構成〉
-
(1) Webトランザクションファイルがない
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08324-E ファイルのオープンに失敗しました。FILE="C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\agtv\probe\webtrans\wt3.xml",INFO="no such file" |
インストール先フォルダ\agtv\probe\webtrans\にWebトランザクションファイルがあるか確認してください。また，ファイルのアクセス権限を確認してください。
(2) Webトランザクションファイルにアクセス権がない
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08324-E ファイルのオープンに失敗しました。FILE="C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\agtv\probe\webtrans\wt3.xml",INFO="アクセスが拒否されました。" |
ファイルのアクセス権限を確認してください。
(3) Webトランザクションファイルのフォーマットに誤りがある
(a) Webトランザクションファイルの書式に誤りがある
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08025-E ファイルの書式に誤りがあります。FILE="C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\agtv\probe\webtrans\wt2.xml",INFO="終了タグ 'TAITLE' が開始タグ 'TITLE' と一致していません。 : line : 11 char : 44" |
メッセージで示されたタグの記載個所を参照して，フォーマットの誤りを修正してください。
(b) Webトランザクションファイルのencoding宣言と実際に使われている文字が一致しない
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08025-E ファイルの書式に誤りがあります。FILE="C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\agtv\probe\webtrans\wt.xml",INFO=xxxxx※ |
注※ xxxxxには，エラーの詳細情報がOSの設定に従った言語で出力されます。
「FILE=」に示されるWebトランザクションファイルで記載している，XML宣言(<?XML .... ?>)に記載したencoding宣言(encoding=)と，ファイルで実際に使われている文字に不一致がないかを確認してください。
WebレコーダでWebトランザクションファイルを作成した場合は，URLやタイトルなどのページ情報はShift_JISで記録されます。
そのため，Webトランザクションの作成画面でWebトランザクションファイルのエンコードをShift_JIS以外に指定すると，ファイルで実際に使われている文字とエンコードが一致しない場合があります。
このような場合には，WebレコーダでWebトランザクションファイルを開き，［Web Recorder］（メイン）画面から［トランザクション］−［名前を付けて保存］を選択し，［Webトランザクションファイルのエンコード］をShift-JISに変更して，Webトランザクションファイルを保存後に再度実行してください。
(4) Webトランザクションファイルの定義内容に誤りがある
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08173-E Webトランザクションファイルの定義内容に誤りがあります。ファイル名=wt2.xml, TAG=STEP_ID |
「TAG=」に示されるタグの記載個所を参照して，定義内容の誤りを修正してください。
(5) Webトランザクションファイルに指定したトランザクションがない
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08171-E Webトランザクションが定義されていません。ID=0, ファイル名=wt.xml, Webトランザクション名=wtz |
「ファイル名=」に示されるWebトランザクションが正しいか確認してください。また，指定したWebトランザクションが定義されているか確認してください。
(6) 監視対象マシンが動いてない（または通信が到達しない）
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08340-E ソケットAPIでエラーが発生しました。SOCKET_ERRNO=10060,OPERATION=select KAVK08211-E 計測処理でTCP接続に失敗しました。ID=0,サービスタイプ=WEBTRANS |
SOCKET_ERRNO=10060（Winsock2APIの詳細コードWSAETIMEDOUT）は，TCP接続処理で行われる3ウェイハンドシェイクでの，接続先からの正しい応答がないことを意味しています。次の点を確認してください。
-
接続先ホスト（WebサーバまたはHTTPプロキシサーバ）が起動していること
-
ファイアウォールなどでTCP通信が遮断されていないか
-
IPルーティングが正しいか
-
URLに記載されたホスト名もしくはIPアドレスが正しいか
-
ホスト名のアドレス解決を行う場合，アドレス解決によって得られるIPアドレスが正しいか（アドレス解決結果は-vオプションで確認可能）
(7) Webサービス（Apache HTTP Serverなど）が動いていない
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08340-E ソケットAPIでエラーが発生しました。SOCKET_ERRNO=10061,OPERATION=select KAVK08211-E 計測処理でTCP接続に失敗しました。ID=0,サービスタイプ=WEBTRANS |
SOCKET_ERRNO=10061（Winsock2APIの詳細コードWSAECONNREFUSED）は，WebサーバまたはHTTPプロキシサーバとの接続で，接続先ホストが接続を拒否していることを意味しています。次の点を確認してください。
-
Webサーバプログラム，またはHTTPプロキシサーバプログラムが正しく起動しているか
-
URLに記載したポート番号が正しいか
(8) URLで示したリソースがない（HTTP Status 404発生）
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08261-E 指定されたリソースがサーバ上にありません。ID=0,サービスタイプ=WEBTRANS,URL=172.16.233.12/~example/ KAVK08341-E HTTPリクエストが失敗しました。ID=0,ERRNO=404 |
Webサーバで，リクエストしたリソースがないことが検知されています。次の点を確認してください。
-
Webサーバ側にリクエストしたリソースがあるか
-
Webサーバ側でエラーが発生していないか
-
PFM - Agent for Service Responseからのリクエスト電文（-vオプションでリクエストを確認可能）に対して，Webサーバがリソースを返せるか
-
URLが正しいか
(9) 証明書に不備がある（自己証明）
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08253-E 自分自身で署名した証明書があります。ID=0,サービスタイプ=WEBTRANS,URL=172.16.233.12/~example/ |
HTTPサーバのサーバ証明書を確認してください。
(10) Basic認証エラー（パスワード未設定）が発生する
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08174-Eパスワードが未設定です。ファイル名=wt.xml, TAG=WEB_AUTH |
Webトランザクションファイルにパスワードを定義するか，パスワードユーティリティを使用してパスワードを登録し，再度実行してください。
(11) Basic認証エラー（パスワード誤り）が発生する
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08257-E 指定されたリソースへの認証が必要です。ID=0,サービスタイプ=WEBTRANS,URL=www.xxx.co.jp/~example/basicauth/ KAVK08341-E HTTPリクエストが失敗しました。ID=0,ERRNO=401 |
Webサーバで認証エラーが発生したことが検知されています。次の点を確認してください。
-
Web認証ユーザー名とWeb認証パスワードが正しいか
-
Webサーバのログに問題がないか
(12) レスポンス判定エラーが発生する
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08310-E レスポンス判定情報に一致していませんでした。 ID=0, URL=www.xxx.co.jp/~example/basicauth/ |
HTTPサーバまたはネットワークの状態を確認してください。
(13) 計測テストのコマンド実行時にオプション指定エラーが発生する
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK08332-Eオプションの指定に誤りがあります。 INFO="-wtfile" |
オプションの書式を確認し再度実行してください。
(14) 計測テストのコマンド実行時にコマンド二重起動エラーが発生する
次のようなメッセージが出力される場合があります。
|
KAVK42007-E コマンドはすでに起動しています。 |
先に起動しているコマンドが終了してから再度実行してください。