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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


付録L.2 JP1/Base管理者で運用するための設定

JP1/Base管理者で運用する場合,JP1/Baseのシステム管理者はあらかじめ,次に示す設定が必要です。

〈この項の構成〉

(1) 特定の機能を使用するための設定

JP1/Base管理者での運用時に,次に示す機能を使用する場合は,事前に設定が必要です。なお,この設定は,JP1/Baseのシステム管理者がしてください。

(a) 論理ホストの共有ディレクトリ,操作ログの出力先ディレクトリ,またはイベントサービスが使用するディレクトリの設定

論理ホストの共有ディレクトリ,操作ログの出力先ディレクトリ,またはイベントサービスが使用するディレクトリをJP1/Base管理者が使用するために,該当するディレクトリのすべての上位ディレクトリに,JP1/Base管理者がアクセスできる必要があります。次に示すディレクトリのすべての上位ディレクトリに,othersでの参照および実行権限を与えてください。

  • 各論理ホストの共有ディレクトリ

  • 操作ログの出力先ディレクトリ(初期設定以外の場合)

  • イベントサーバインデックスファイル(index)で指定した,default以外のディレクトリ

(b) ISAMファイル関連のユーティリティコマンドを実行するための設定

ISAMファイル関連のユーティリティコマンドを実行する場合は,事前にumask値を「002」に変更してください。

(2) JP1/Base管理者での運用を無効にするための設定

JP1/Base管理者での運用を無効にする手順を次に示します。

  1. 設定情報およびイベントDBをバックアップする。

    設定情報およびイベントDBのバックアップ手順については,「3.5.3(1) 設定情報のバックアップ」および「3.5.3(2) イベントDBのバックアップ」を参照してください。

  2. JP1/Baseをアンインストールする。

    JP1/Baseのアンインストール手順については,「3.3.3 アンインストール」を参照してください。なお,アンインストール後,インストールフォルダにJP1/Baseのファイルが残っている場合は,完全に削除してください。

  3. JP1/Baseを新規インストールする。

  4. 設定情報をリカバリーする。

    設定情報のリカバリー手順については,「3.5.3(3) 設定情報のリカバリー」を参照してください。

    ただし,JP1/Base管理者での運用を無効にする場合の設定情報のリカバリーでは,バックアップした定義ファイルの権限,所有者,およびグループが復元されない手順でリカバリーする必要があります。手順3で新規インストールした定義ファイルの権限,所有者,およびグループが引き継がれるようにしてください。

  5. イベントDBをリカバリーする。

    イベントDBのリカバリー手順については,「3.5.3(4) イベントDBのリカバリー」を参照してください。

    また,リカバリー後,イベントDBファイルの所有者,アクセス権限,および所有グループを次に示す操作で変更してください。

    cd /var/opt/jp1base/sys/event/servers/default,またはcd 共有ディレクトリ/event
    chmod 644 ./IMEvent*.*
    HP-UXの場合:chown root:sys ./IMEvent*.*
    SolarisまたはLinuxの場合:chown root:root ./IMEvent*.*
    AIXの場合:chown root:system ./IMEvent*.*

    注※ イベントサーバインデックスファイル(index)で,イベントサーバが使用するディレクトリに別のパスを指定している場合は,指定したパスの配下に配置してください。

(3) JP1/Base管理者での運用が有効な環境でのバックアップとリカバリー

JP1/Base管理者での運用が有効な環境でのバックアップとリカバリーの手順を次に示します。

  1. 設定情報およびイベントDBをバックアップする。

    設定情報およびイベントDBのバックアップ手順については,「3.5.3(1) 設定情報のバックアップ」および「3.5.3(2) イベントDBのバックアップ」を参照してください。

  2. 設定情報およびイベントDBをリカバリーする。

    設定情報およびイベントDBのリカバリー手順については,「3.5.3(3) 設定情報のリカバリー」および「3.5.3(4) イベントDBのリカバリー」を参照してください。

  3. JP1/Base管理者での運用を有効にする。

    jbssetadmingrpコマンドを実行して,JP1/Base管理者での運用を有効にしてください。なお,JP1管理者グループの名称および「gid」は,バックアップしたホストと一致させてください。