3.6 クライアント関連定義(client_definition)
形式
[client_definition [-p "[thread_create_rate=クライアント毎処理スレッド作成数] [max_thread=最大スレッド数] [thread_max_telegram=スレッド当たり電文先読み数]"] [-q "schedule_type=実行処理タイプ"]]
機能
電文を処理するスレッド数に関する定義です。
クライアント数に対して作成するスレッド数や、システムテスト支援内で作成する最大スレッド数を指定します。
指定数
0〜1
オプション:-p
- thread_create_rate
-
- 設定値と省略値
-
〈符号なし整数〉((1〜100))《5》(単位:クライアント数)
- 説明
-
電文を処理するスレッドを生成するクライアントの数を指定します。クライアント数が本定義値を超過する度に、スレッドを1つ作成します。
(定義値が5の場合、クライアント数が6になった時(定義値5を超過した時)にスレッドを作成します)。
- ほかのオペランドとの関連
-
スレッド数がmax_thread定義値に達した場合は、以後スレッドを作成しません。
schedule_typeがserialの場合、本定義値に関わらず、スレッドを作成しません。
- 指定値の目安
-
各クライアントで平均的に電文を受信し、かつその電文数が多い場合は、1クライアントあたりに割り当たるスレッドの頻度を増やすため、本定義値に小さい値を指定してください。
- 利点
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指定値の目安に従って本定義を指定した場合、製品全体のスループットが上がることがあります。
- 見積もり式への影響
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メモリ使用量の見積もりに影響します。本定義に小さい値を指定した場合はメモリ使用量が増加します。
- max_thread
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- 設定値と省略値
-
〈符号なし整数〉((1〜1000))《10》(単位:スレッド数)
- 説明
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システムテスト支援で電文処理に使用するスレッドの最大数を指定します。
スレッド数が本定義値に達した場合、以後スレッドを生成しません。
- ほかのオペランドとの関連
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クライアント数がthread_create_rate定義で指定した値を超過するたびに電文を処理するスレッドを生成しますが、本指定値に達した場合は以降スレッドの生成は行われません。
- 利点
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生成するスレッドの最大数を制限することが出来ます。
- 指定値の目安
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接続クライアント数とthread_create_rate定義値を考慮して指定してください。
- 備考
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システムテスト支援の稼働マシンのCPUコア数が少ない場合、本定義値に大きい値を指定してもスループットは上がりません。
- thread_max_telegram
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- 設定値と省略値
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〈符号なし整数〉((5~1000))《5》(単位:スレッド当たり電文先読み数)
- 説明
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システム検証支援基盤は、リプレイ実行時およびpcap実行時に、蓄積ファイル内またはpcapファイル内の複数の電文を先読みした上で送信します。
その際に先読みする電文数の上限を指定します。
先読みする電文数は、max_threadオペランド指定値×本オペランド指定値となります。
- ほかのオペランドとの関連
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メモリ上に同時に展開される電文数の上限は、max_threadオペランド指定値×本オペランド指定値となります。
- 利点
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蓄積実行時またはpcap実行時に、システム検証支援基盤のスループットが要求する値に達しない場合、この定義に元の指定値の2倍以上の値を指定することで、スループットが改善する可能性があります。
- 指定値の目安
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リプレイ実行時またはpcap実行時に、システム検証支援基盤のスループットが要求する値に達しない場合は、この定義に元の指定値の2倍以上の値を指定してください。その際、使用できるメモリ容量を考慮して指定してください。
- 備考
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大きな値を設定すると、蓄積ファイルまたはpcapファイル内の電文のサイズによってはメモリ所要量が大幅に増大します。必要なとき以外は、この定義を変更しないようにしてください。
オプション:-q
- schedule_type
-
- 設定値と省略値
-
parallel|serial 《parallel》
- 説明
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システムテスト支援で電文をパラレルに実行するか、シリアルに実行するかを指定します。
特に、全電文を受信順にシリアライズしてテスト対象システムへ送信したい場合、本定義でserialを指定してださい。なお、RAP電文を受信する場合、本定義を使用しないでください。使用した場合、システムテスト支援の動作は保証できません。
- ほかのオペランドとの関連
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本定義でserialを指定した場合、クライアント数が増えてもthread_create_rateの定義値でスレッドを作成しません。
- 注意事項
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本定義でserialを指定した場合、シリアルの処理となるため、システムテスト支援でのスループットが低下します。そのため、全電文を受信順にシリアライズする目的以外で本定義を使用しないでください。