1.8.1 COBOL連携機能とは
COBOL連携機能は、システム検証支援基盤を使用してCOBOLのテストプログラムを実施した際に、実施したテストのカバレージ情報(ソフトウェアテストで実行された命令の割合)をテスト支援GUIに表示する機能です。これによって、システム検証支援基盤を使用して実施したシステムテストの網羅性を判断できます。COBOL連携機能で確認できるソースコードに対するカバレージ情報を次に示します。
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カバレージ統計情報
ソースファイル単位およびプログラム全体の次の情報を表示します。
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C0メジャー
カバレージ情報の1つです。実行した文の割合を表します。
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C1メジャー
カバレージ情報の1つです。実行した分岐する文の数の割合を表します。
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S1メジャー
カバレージ情報の1つです。実行した呼び出し文の数の割合を表します。
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ソースカバレージ情報
ソースの全行に対してC0/C1が実行済みかどうかを表示します。
COBOL連携機能でカバレージ情報を確認するまでの全体の流れを次に示します。
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ユーザは、テスト支援GUIを使用してテスト対象システムに電文を送信し、テストを実行します。※
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テスト完了後、ユーザはテスト支援GUIからリモートでテスト対象プログラムのプロセスを停止します。
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システム検証支援基盤によって、カバレージ情報表示コマンドで出力したカバレージ情報ファイルがテスト対象システムから収集されます。
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システム検証支援基盤によって、カバレージ情報ファイル内の情報がテスト支援GUIの画面に表示されます。
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ユーザは、GUI画面でカバレージ情報を確認します。
- 注※
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カバレージ情報を表示するためには、テストを実行する前に次の2点を行う必要があります。
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カバレージ情報表示対象のCOBOLプログラムを、-CVInfコンパイラオプションを指定してコンパイルする
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テスト対象システムで環境変数CBLTDEXECに「CV」を指定する
詳細は、マニュアルCOBOL2002 操作ガイドを参照してください。
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COBOL連携機能でカバレージ情報を確認するまでの全体の流れの詳細を次の表に示します。
項目 |
内容 |
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テスト実行 |
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テスト支援GUIでテストを実行します。 |
プロセス停止 |
COBOLプロセスの停止 |
ネットワーク経由でカバレージ情報表示対象プログラムに対してプロセス停止命令を送信することで、カバレージ情報表示対象プログラムのプロセスを停止します。これによって、COBOL2002側がカバレージ情報を表示するために必要とする入力ファイル(プログラム情報ファイル)が出力されます。 |
カバレージ情報取得 |
カバレージ情報表示コマンドの実行 |
リモートコマンド実行によって、テスト対象システムでCOBOL2002のカバレージ情報表示コマンドを実行します。 |
カバレージ情報ファイルの取得 |
COBOL2002のカバレージ情報表示コマンドによって出力されたカバレージ情報ファイル(カバレージ統計情報CSVファイルおよびソースカバレージ情報CSVファイル)をテスト対象システムから取得します。 |
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カバレージ情報表示 |
カバレージ統計情報の表示 |
カバレージ統計情報(対象テストでの全ソースのC0/C1カバレージ率一覧)を表示します。 |
ソースカバレージ情報の表示 |
ソースカバレージ情報を表示します。 |
(凡例)-:該当しません。