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Hitachi System Information Capture リファレンス 


1.5.1 フレームワーク機能とは

システムテスト支援では、テスト時の一連の流れ、及びテストで共通する部分をフレームワークとして提供します。ユーザは、最低限必要となる通信プロトコル固有処理(電文組立て等)のみ開発しプラグインとして登録することで、ユーザ独自プロトコルのテストを容易に行うことができます。

本機能によるテストは、以下の3フェーズから構成されます。

電文作成フェーズ

テスト準備を行うフェーズです。本番環境の電文を使用してテストする場合、本フェーズにより電文を収集します。電文を直接作成する場合は本フェーズを省略できます。

本番環境の電文をキャプチャし電文ファイルに格納します。電文ファイルはテスト実行フェーズで使用します。

図1‒28 電文作成フェーズの概要

[図データ]

  1. 本番環境からキャプチャしたパケットを組立て、要求電文/応答電文を作成する。

  2. 電文をテスト用に編集し、電文ファイルに格納する。

テスト実行フェーズ

実際にテストを行うフェーズです。

電文ファイル内の要求/応答電文を使用してテスト対象システムのテストを実行します。テスト方法としては、電文ファイル内の電文を格納順に順次テストする逐次実行モードと、電文ファイル内の電文をユーザが任意に選択/増幅してテストするシナリオモードがあります。

図1‒29 テスト実行フェーズの概要

[図データ]

  1. 電文ファイルから要求電文と応答電文(既存)を取得しテスト用電文を選択する。

  2. 取得した要求電文をテスト対象システムへ送信する。非応答型又は送信失敗時は4.を実行する。

  3. テスト対象システムから受信したパケットを組立て、応答電文(テスト)を作成する。

  4. 要求電文と応答電文を基にテスト結果を判定し、テスト結果を結果ファイルに格納する。結果ファイルが蓄積ファイル、かつ、テスト結果が異常だった場合、エラー情報をエラー情報ファイルに出力する。

バッチ実行フェーズ

バッチ処理によるテストを行うフェーズです。

電文ファイル等は使用せず、ユーザが任意の内容でテストを実行します。

図1‒30 バッチ実行フェーズの概要

[図データ]

  1. バッチ実行に必要なプラグインの初期化処理をする。

  2. テストを実行する。

  3. テスト終了時のプラグインの後処理をする。