4.2.1 比較エラー情報ファイルを参照してテスト結果を確認する
システム検証支援基盤を使ったリプレイ形式のテストが正常に終了すると、比較エラー情報ファイルが生成されます。比較エラー情報ファイルには、問題があった処理の情報だけがまとめられているため、このファイルを参照することによって、迅速にテスト結果を確認できます。
前提条件
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リプレイ形式のテストを実行済みである
- 参考
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比較エラー情報ファイルは、テストを実行するたびに生成されます。比較エラー情報ファイルは、新しくテストを実行するときに自動的に前回のファイルに上書きされるため、手動での削除は不要です。
操作手順
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次に示すディレクトリーを参照します。
システム検証支援基盤のインストールディレクトリー/job/HSIC00(テスト識別子)/spool/dceeinf/cmp
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ディレクトリー内にある比較エラー情報ファイルHSIC00err001(テスト識別子+err+通し番号)(CSV形式)を開きます。
ファイルを開くためのツールは任意です。テキストエディターを使って比較エラー情報ファイルを開いた例を、次に示します。
P-9W65-3111 02-01 2015/02/05 15:44:22 980.387 HSIC00 TIME PROTOCOL TYPE KEY REQUEST RECEIVE TIME REPLY RECEIVE TIME REQUEST SEND TIME(TEST) REPLY RECEIVE TIME(TEST) ERROR TYPE SRV-GROUP SRV-SERVICE RETURN CODE RETURN CODE(TEST) RETURN CODE(UOC) DETAIL INFORMATION 2015/02/05 15:44:23 642.460 RPC 5f52504300009b930e11d354a45e0d00660010ac5ba200000000000000000000 2015/02/05 15:44:23 584.245 2015/02/05 15:44:23 584.264 2015/02/05 15:44:23 622.676 2015/02/05 15:44:23 631.665 USER sbdemo srv01 0 0 29 zaiko-info(在庫情報)
上記は、テスト識別子がHSIC00、テストで使用したプロトコルがRPCの場合の出力例です。ERROR TYPEがUSERであることから、既存システムのレスポンスデータ(応答電文)とテストの対象システムのレスポンスデータの内容が不一致だったということがわかります。日時は、それぞれリクエストデータ(要求電文)またはレスポンスデータを受信したタイミングを示しています。
不一致の原因の調査方法の例
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比較エラー情報ファイルのRETURN CODE(UOC)の値(上記の例では29)を参考にして、レスポンスデータのどの部分が不一致と判定されたのかを特定する。
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比較エラー情報ファイルのKEYの値(上記の例では5f52504300009b930e11d354a45e0d00660010ac5ba200000000000000000000)を参考にして、どのリクエストデータまたはどのレスポンスデータに問題があったのかを特定する。
リクエストデータまたはレスポンスデータを特定できたら、リクエストデータと業務ロジックを突き合わせたり、レスポンスデータを比較したりする。
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