付録A.5 調査対象関連一覧ファイル
調査対象関連一覧ファイルの形式の説明です。
調査対象関連一覧ファイルとは,cbldiaコマンドの-Dataオプションで指定した条件に一致する調査対象データ項目と調査対象データ項目の別名,調査対象データ項目の使用個所を一覧として出力したファイルです。
データ影響波及分析では,調査したいデータ項目の名前を指定して,影響範囲を解析します。しかし,数値型や連絡節のデータ項目を調査する場合などは,データ項目の名前だけでは調査したいデータ項目を特定できません。
この場合,調査対象関連一覧ファイルを使用して条件を絞り込むことで,調査対象のデータ項目を選択できるようになります。
調査対象関連一覧ファイルの種類を次に示します。
調査対象関連一覧ファイルの種類 |
説明 |
---|---|
調査対象一覧 |
調査対象データ項目の情報を一覧として出力したものです。 |
調査対象別名一覧 |
調査対象データ項目と別名関係にあるデータ項目を一覧として出力したものです。 |
調査対象使用個所一覧 |
COBOLソースファイル上での調査対象データ項目の使用個所情報を一覧として出力したものです。ただし,ユーザ資産項目の使用個所情報は出力されません。 |
調査対象関連一覧ファイルのファイル形式を次に示します。
-
ファイルのエンコード形式はシフトJISです。
-
各表示部分の間は,1行改行されます。
-
各セルには,引用符(")で囲まれた文字列が出力されます。ただし,セルが空文字("")である場合,引用符は出力されません。
バージョン情報の形式
次の形式でバージョン情報を表示します。
"COBOL2002 Professional Tool Kit <バージョン>" "データ影響波及分析" "<タイトル>" "<作成日>"
<バージョン>:COBOL2002 Professional Tool Kitのバージョン情報
<タイトル>:調査対象関連一覧ファイルの種類を示す次のどれかのタイトル
-
調査対象一覧
-
調査対象別名一覧
-
調査対象使用個所一覧
<作成日>:CSVファイルを作成した日時(「yyyy-MM-dd HH:mm:ss」の形式)
調査対象関連一覧の形式
-
調査対象一覧ファイルの形式
列名
内容
#
通し番号です。
データ項目名
調査対象データ項目の完全修飾の名前(OF修飾子付きの名前)です。
PICTURE文字列
調査対象データ項目のPICTURE文字列です。
データ型
調査対象データ項目のデータ型です。
けた数
調査対象データ項目のけた数です。
プログラム名
調査対象データ項目が属するプログラムの名前です。
ソースファイル名
調査対象データ項目が属するプログラムが記述されているソースファイルの絶対パスです。
登録集原文ファイル名
宣言文の記述個所が登録集原文ファイルの場合はその絶対パスです。記述個所が登録集原文ファイルでない場合は何も表示されません。
行番号
宣言文の記述があるファイルの行番号です。
明示的に宣言文が記述されていない場合は-1が表示されます。
定義場所
宣言文の記述がある次の節名です。
-
作業場所節
-
局所場所節
-
ファイル節
-
連絡節
-
その他
再定義項目フラグ
調査対象データ項目が再定義項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
被再定義項目フラグ
調査対象データ項目が被再定義項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
再命名項目フラグ
調査対象データ項目が再命名項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
被再命名項目フラグ
調査対象データ項目が被再命名項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
被再命名項目が集団項目のときは,その従属項目もtrueが表示されます。THROUGHを指定したときは,THROUGHに指定されたデータ項目,およびRENAMES句に指定されたデータ項目から,THROUGHに指定されたデータ項目の間にあるデータ項目も被再命名項目とし,trueが表示されます。
SYNCHRONIZED句有無フラグ
SYNCHRONIZED句またはSYNC句のあるデータ項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
親集団項目の領域共有有無フラグ
親集団項目で次のどれかのフラグがtrueの場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
-
再定義項目フラグ
-
被再定義項目フラグ
-
再命名項目フラグ
-
被再命名項目フラグ
直前の親集団項目だけでなく,最上位の親集団項目までさかのぼって,1つでもtrueがあれば,trueが表示されます。
外部データ項目フラグ
調査対象データ項目が外部データ項目の場合,trueが表示されます。それ以外の場合,何も表示されません。
-
-
調査対象別名一覧ファイルの形式
列名
内容
#
通し番号です。
調査対象データ項目名
別名と対応する調査対象データ項目のデータ項目名(of修飾子付きの名前)です。
調査対象データ項目のプログラム名
別名と対応する調査対象データ項目のプログラム名です。このプログラム名は,別名のデータ項目のプログラム名と共通です。
調査対象データ項目のソースファイル名
別名と対応する調査対象データ項目のソースファイル名です。このソースファイル名は,別名のソースファイル名と共通です。
調査対象データ項目の登録集原文ファイル名
別名と対応する調査対象データ項目の登録集原文ファイル名です。
それ以外の場合,何も表示されません。
調査対象データ項目の行番号
別名と対応する調査対象データ項目の行番号です。
明示的に宣言文が記述されていない場合,-1が表示されます。
別名のデータ項目名
調査対象データ項目の別名のデータ項目名(of修飾子付きの名前)です。
別名のPICTURE文字列
別名のデータ項目名のPICTURE文字列です。
別名のデータ型
別名のデータ項目名のデータ型です。
別名のけた数
別名のデータ項目名のけた数です。
別名の登録集原文ファイル名
宣言文の記述個所が登録集原文ファイルの場合はその絶対パスです。記述個所が登録集原文ファイルでない場合は何も表示されません。
別名の行番号
調査対象データ項目の別名に,宣言文の記述があるファイルの行番号です。
明示的に宣言文が記述されていない場合は-1が表示されます。
別名の定義場所
宣言文の記述がある次の節名です。
-
作業場所節
-
局所場所節
-
ファイル節
-
連絡節
-
その他
調査対象データ項目との関係
調査対象データ項目と別名関係にある次のデータ項目です。
-
再定義項目
-
被再定義項目
-
再命名項目
-
被再命名項目
-
親集団項目
-
従属項目
-
間接的な別名
調査対象データ項目の場合は何も表示されません。
-
-
調査対象使用個所一覧ファイルの形式
列名
内容
#
通し番号です。
データ項目名
調査対象データ項目の完全修飾の名前(of修飾子付きの名前)です。
プログラム名
調査対象データ項目が属するプログラムの名前です。
ソースファイル名
所属するプログラムが記述されているソースファイルの絶対パスです。
登録集原文ファイル名
宣言文の記述個所が登録集原文ファイルの場合はその絶対パスです。記述個所が登録集原文ファイルでない場合は何も表示されません。
行番号
調査対象データ項目の宣言文の記述があるファイルの行番号です。
明示的に宣言文が記述されていない場合は-1が表示されます。
処理コード
調査対象データ項目が属する文です。
この文が複数行で記述されている場合は,文全体が表示されます。ただし,この文が複数のファイルに分かれているときは,対象のデータ項目が記述されている1行だけが表示されます。
処理コード登録集原文ファイル名
処理コードの記述個所が登録集原文ファイルの場合はその絶対パスです。
処理コード行番号
処理コードの行番号です。
登録集原文ファイルの場合は,その中での行番号が表示されます。
実行文種別
処理コードで使われている手続き文です。表示される値については,「付録A.3 解析結果CSVファイル」の「表A-1 実行文種別と影響波及コードおよび影響波及フローコードの種類の対応関係」を参照してください。
使用種別
処理コード中での値の使用種別です。
-
宣言
-
参照
-
更新
-
参照・更新
-
出力例
-
調査対象一覧ファイルの出力例
"COBOL2002 Professional Tool Kit 04-30" "データ影響波及分析" "タイトル","調査対象一覧" "作成日","2021-05-22 14:07:53" "#","データ項目名","PICTURE文字列","データ型","けた数","プログラム名","ソースファイル名","登録集原文ファイル名","行番号","定義場所","再定義項目フラグ","被再定義項目フラグ","再命名項目フラグ","被再命名項目フラグ","SYNCHRONIZED句有無フラグ","親集団項目の領域共有有無フラグ","外部データ項目フラグ" "1","ELEMENT OF P-ARRAY",,"英数字集団",,"CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","連絡節",,,,,,, "2","I","S9(9)","2進","9","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"95","作業場所節",,,,,,, "3","OUT-REC OF OUT-FILE",,"英数字集団",,"CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"91","ファイル節",,,,,,, "4","P-ARRAY",,"英数字集団",,"CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"99","連絡節",,,,,,, "5","P-FILENAME","X(100)","英数字","100","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"98","連絡節",,,,,,,
-
調査対象別名一覧ファイルの出力例
"COBOL2002 Professional Tool Kit 04-30" "データ影響波及分析" "タイトル","調査対象別名一覧" "作成日","2021-05-22 14:07:53" "#","調査対象データ項目名","調査対象データ項目のプログラム名","調査対象データ項目のソースファイル名","調査対象データ項目の登録集原文ファイル名","調査対象データ項目の行番号","別名のデータ項目名","別名のPICTURE文字列","別名のデータ型","別名のけた数","別名の登録集原文ファイル名","別名の行番号","別名の定義場所","調査対象データ項目との関係" "1","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","EMPLOYEE-NAME OF ELEMENT OF P-ARRAY","N(5)","日本語","5","X:\Source\copy\EMPLOYEE.CBL","8","連絡節","従属項目" "2","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","EMPLOYEE-SEX OF ELEMENT OF P-ARRAY","X","英数字","1","X:\Source\copy\EMPLOYEE.CBL","9","連絡節","従属項目" "3","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","EMPLOYEE-AGE OF ELEMENT OF P-ARRAY","9(2)","外部10進","2","X:\Source\copy\EMPLOYEE.CBL","10","連絡節","従属項目" "4","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","EMPLOYEE-ID OF ELEMENT OF P-ARRAY","9(8)","外部10進","8","X:\Source\copy\EMPLOYEE.CBL","11","連絡節","従属項目" "5","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100","P-ARRAY",,"英数字集団",,,"99","連絡節","親集団項目"
-
調査対象使用個所一覧ファイルの出力例
"COBOL2002 Professional Tool Kit 04-30" "データ影響波及分析" "タイトル","調査対象使用個所一覧" "作成日","2021-05-22 14:07:53" "#","データ項目名","プログラム名","ソースファイル名","登録集原文ファイル名","行番号","処理コード","処理コード登録集原文ファイル名","処理コード行番号","実行文種別","使用種別" "1","ELEMENT OF P-ARRAY","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"100"," WRITE OUT-REC FROM ELEMENT(I)",,"108","WRITE","参照" "2","I","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"95"," PERFORM VARYING I FROM 1 BY 1 UNTIL I > P-NUM",,"107","PERFORM","参照・更新" "3","I","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"95"," PERFORM VARYING I FROM 1 BY 1 UNTIL I > P-NUM",,"107","PERFORM","参照" "4","I","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"95"," WRITE OUT-REC FROM ELEMENT(I)",,"108","WRITE","参照" "5","OUT-REC OF OUT-FILE","CSV出力","X:\Source\csv.CBL",,"91"," WRITE OUT-REC FROM ELEMENT(I)",,"108","WRITE","参照"