3.6 プログラム呼び出しの実引数と仮引数の整合性をチェックする
プログラム呼び出しの実引数と仮引数の不整合は,反復データ項目の添字の範囲外参照と並んで,運用時のプログラム異常終了の主要要因となっています。引数整合性チェックの機能では,プロジェクト中のすべてのCALL文の実引数と呼出先プログラムの仮引数の組み合わせに対して,次の項目の整合性をチェックします。
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実引数と仮引数の個数
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実引数と仮引数の受渡方法(BY REFERENCE,BY CONTENT,BY VALUE,BY ATTRIBUTE)
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実引数と仮引数のデータ型の適合性
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実引数と仮引数のサイズ
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実引数と仮引数の集団項目の構造
この機能を使うことで,マイグレーションや障害発生を契機とした引数整合性の見直し作業を短期間で効率良く,かつ効果的に実施できます。
作業の手順
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開発マネージャで,解析用のプロジェクトを作成し,COBOLソースファイルを登録します。
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開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[ソース解析プロジェクトの使用開始]を選択します。
ソース解析プロジェクト名を設定するダイアログが表示されます。
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任意のプロジェクト名を設定します。
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開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[設定]を選択します。
[解析生成オプション設定]画面が表示されます。
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[解析生成オプション設定]画面で引数整合性チェックを有効にします。
[解析生成オプション設定]画面の[引数整合性チェック]タブで,実施する引数整合性チェックを選択します。また,[生成ドキュメント]タブで,[不整合引数一覧]をチェックします。
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コンパイラオプション,解析結果の出力先フォルダなどを設定します。
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開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析の実行]を選択します。
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開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析結果(CSV/TAG)の表示]を選択します。
CSVファイル形式のソース解析情報が格納されたフォルダが表示されます。
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不整合引数一覧を参照して,不整合のある引数を確認します。
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不整合引数の警告メッセージを確認する
不整合引数一覧タグファイル(不整合引数一覧.tag)を選択すると,COBOLエディタが起動します。
警告メッセージをダブルクリックすると,COBOLソースファイルが表示され,該当行にカーソルが移動します。引数不整合のあるCALL文,実引数または仮引数のソースコードをCOBOLエディタで修正します。
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不整合引数の組み合わせを確認する
CSVファイルが編集できるソフトウェア(CSV編集ソフト,表計算ソフト,テキストエディタ)で不整合引数一覧CSVファイル(不整合引数一覧.csv)を開いて,引数不整合のある実引数と仮引数の組み合わせを確認します。
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関連項目