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COBOL2002 Professional Tool Kit COBOLソース解析ガイド


3.4 コメント行の文字列を抽出する

メインフレームで使用していたCOBOLソースファイルは,自動生成の規則に沿ってコーディングされているものがあります。COBOLソース解析では,条件を付けてコメント文を抽出できます。なお,ここで説明する自動生成のコメント規則とは,次のとおりです。

表3‒1 自動生成のコメント規則

機能コメント

種類

概要

T

タイトルコメント

プログラム名を記述します。

D

データ定義コメント

データセグメント名を記述します。また,データセグメントの範囲を記述します。

0

データの意味,および使い方を記述します。

1

2

3

P

プログラムコメント

プログラムの機能の概要を記述します。

G

処理部コメント

セクションの処理概要を記述します。また,処理のまとまりを記述します。

L

S0

制御コメント

プログラムおよびセクション間の制御の流れを記述します。また,プログラム関連図での表示範囲を記述します。

S1

S2

S3

U

ユーザーコメント

自動生成ツールから,ユーザー独自の日本語変換ルーチンへ渡す情報を記述します。

図3‒4 自動生成したタイトルコメントを抽出する

[図データ]

作業の手順

  1. 開発マネージャで,解析用のプロジェクトを作成し,COBOLソースファイルを登録します。

  2. 開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[ソース解析プロジェクトの使用開始]を選択します。

    ソース解析プロジェクト名を設定するダイアログが表示されます。

  3. 任意のプロジェクト名を設定します。

  4. 開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[設定]を選択します。

    [解析生成オプション設定]画面が表示されます。

  5. [解析生成オプション設定]画面で抽出条件にTを指定します。

    [解析生成オプション設定]画面の[プログラムコメント抽出]タブで,[プログラムコメントを抽出する]にチェックします。[抽出位置]−[プログラムコメント行の検索条件]−[抽出キー文字列]が活性化されるので,空欄に半角英字の「T」を入力します。

    [図データ]

  6. コンパイラオプション,解析結果の出力先フォルダなどを設定します。

  7. 開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析の実行]を選択します。

  8. 開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析結果(HTML)の表示]を選択します。

    HTMLファイル形式の解析情報が表示されます。

    [図データ]

    [COBOLプログラム]行の[全体]列の件数をクリックすると,[プログラム一覧]画面が表示されます。Tで始まるコメント欄の内容が表示されます。ただし,Tは表示されません。

    [図データ]

    [プログラム一覧]画面で表示されるプログラム一覧から任意のプログラム名をクリックすると,[プログラム詳細]画面が表示されます。[プログラム詳細]画面の[コメント行の文字列]に,Tで始まるコメント欄の内容が表示されます。ただし,Tは表示されません。

    [図データ]