Hitachi

COBOL2002 Professional Tool Kit COBOLソース解析ガイド


2.1 COBOLソースファイルをすべて解析する

COBOLソース解析を使って,COBOLソースファイルを新規で解析する手順です。

作業の前に確認すること

各手順について説明します。手順の番号は図中の番号と対応しています。

作業の手順

  1. 開発マネージャを起動します。

    Windowsのプログラム一覧から[COBOL2002]−[開発マネージャ for COBOL2002]を選択します。開発マネージャのウィンドウが表示されます。

    [図データ]

  2. 開発マネージャのプロジェクトを定義します。

    プロジェクトマスタの作成からコンパイルまでを実施します。設定したコンパイラオプションは,COBOLソース解析の解析生成オプションに引き継がれます。

    開発マネージャの使用方法については,マニュアル「COBOL2002 操作ガイド」を参照してください。

    [図データ]

    ポイント

    COBOLソース解析の対象は,プロジェクトマスタで管理するすべてのプロジェクトのCOBOLソースファイルです。

  3. ソース解析プロジェクトの使用を開始します。

    [ツール]−[COBOLソース解析]−[ソース解析プロジェクトの使用開始]を選択します。

    ソース解析プロジェクト名を設定するダイアログが表示されます。

    [図データ]

    任意のソース解析プロジェクト名を設定し,[OK]ボタンをクリックします。

  4. 解析生成オプションを設定します。

    [ツール]−[COBOLソース解析]−[設定]を選択します。

    [解析生成オプション設定]画面が表示されます。

    [図データ]

    • 主プログラムを指定する

      [解析生成オプション設定]画面の[主プログラム指定]タブを選択します。

      [図データ]

      ここでは,解析するCOBOLソースファイルの主プログラムを指定します。主プログラムを指定する方法には次の2つがあり,2つの方法は併用できます。

       ・主プログラムの自動検出を使用する

       ・主プログラムのプログラム名を指定する

      主プログラムの自動検出を使用する場合は,[主プログラムをCOBOLソースファイル先頭の最外側プログラムの中から検出する]のチェックボックスをオンにして,USING検索条件とRETURNING検出条件を選択します。

      主プログラムのプログラム名を指定する場合は,[主プログラム名の指定]テキストボックスに指定します。複数の主プログラム名を指定する場合は,コンマまたは改行で区切って指定します。

      注意事項

      主プログラムは過不足なく指定してください。解析時に自動検出で検出された主プログラム,および[主プログラム名の指定]テキストボックスに指定した主プログラムをルートとして,プログラムの呼び出し関係が解析され,プログラムの使用/未使用の情報が抽出されます。主プログラムの指定に過不足があると,プログラムの使用/未使用が正しく判定できません。

    • 生成ドキュメント,出力先を指定する

      [解析生成オプション設定]画面の[生成ドキュメント]タブを選びます。

      [図データ]

      ここでは,出力するソース解析情報と出力先を指定します。

      ・出力するソース解析情報(HTMLファイル形式,CSVファイル形式)を指定する

      ソース解析情報(HTMLファイル形式,CSVファイル形式)に出力する情報を選択できます。チェックボックスを選択して指定してください。

      CSVファイルは,デフォルトではチェックボックスはすべてオフになっています。

      ・ソース解析情報の出力先を指定する

      [参照]ボタンをクリックして,出力先フォルダを設定します。ここに設定した場所に,ソース解析情報(HTMLファイル形式,CSVファイル形式)が出力されます。

      注意事項

      出力先フォルダを指定しない場合,「Windowsの環境変数USERPROFILEで定義されているフォルダ¥COBOL Analyzer」の下に,解析対象プロジェクト名のフォルダが作成され,そこにソース解析情報が出力されます。出力先を変更したい場合は,出力先フォルダを指定してください。

    [解析生成オプション設定]画面では,上記のほかに,ソース解析時のコンパイラオプション,節コメント行およびプログラムコメント行を抽出するときの条件を設定できます。詳細については,「5.2 [解析生成オプション設定]画面」を参照してください。

  5. COBOLソース解析を実行します。

    [ツール]−[COBOLソース解析]−[解析の実行]を選択します。

  6. 実行結果を確認します。

    COBOLソース解析の実行結果は,開発マネージャのメッセージウィンドウに表示されます。

    [図データ]

    解析に失敗した場合,ソース解析情報が正しく生成されないため,メッセージウィンドウにエラーメッセージが表示されていないかを確認してください。エラーがある場合,エラー原因を調査し,対策後,COBOLソース解析を再実行してください。

  7. 解析結果を参照します。

    HTML形式の解析結果を参照する場合は,開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析結果(HTML)の表示]を選択すると,プロジェクトサマリ画面(index.html)が表示されます。

    [図データ]

    CSV形式の解析結果を参照する場合は,開発マネージャの[ツール]−[COBOLソース解析]−[解析結果(CSV/TAG)の表示]を選択すると,CSVファイルおよびタグファイルを格納したフォルダが表示されます。

    [図データ]

    ポイント

    解析結果は,エクスプローラーなどで出力先フォルダを表示することで,ソース解析プロジェクトの使用を終了したあとでも参照できます。

  8. ソース解析プロジェクトの使用を終了します。

    [ツール]−[COBOLソース解析]−[ソース解析プロジェクトの使用終了]を選択します。

  9. ログを参照します。

    開発マネージャのメッセージウィンドウで解析状態および生成状態に,エラーまたは未生成が表示されている場合,ソース解析情報が正しく生成されていないことが考えられます。解析ログまたは操作ログを確認して,解析に失敗した原因を調査してください。

    • 解析ログ

      解析または生成でエラーになった場合に,コンパイルエラーを確認するときに参照します。次に示すファイルに格納されます。

      Windowsの環境変数TEMPで定義されているフォルダ¥COBOLAnalyzeLog.tag

    • 操作ログ

      [解析生成オプション設定]画面に設定した内容および操作の誤りを確認するときに参照します。次に示すファイルに格納されます。

      Windowsの環境変数TEMPで定義されているフォルダ¥COBOLControlLog.txt

    参照方法は,ログの種類によって異なります。

    • 解析ログを参照する

      解析ログ(COBOLAnalyzeLog.tag)を選択すると,COBOLエディタが起動します。

      [図データ]

      エラーメッセージをダブルクリックすると,COBOLソースファイルが表示され,該当行にカーソルが移動します。エラーの個所をCOBOLエディタで修正します。

      [図データ]

      この例では,手続き部に「DIVISION.」がないことが警告の原因なので,「DIVISION.」を入力します。上書き保存して,COBOLソースファイルを閉じます。

    • 操作ログを参照する

      操作ログ(COBOLControlLog.txt)を選択すると,テキストエディタが起動します。

      操作ログのエラーを調査し,操作内容を確認してください。

      [図データ]

    問題を解決したあとで,COBOLソース解析を再実行します。エラーについては,「9. エラー時の対処」を参照してください。