earstrコマンド − 組み込みデータベースのリストア
トラブル時に状態を回復するために,eabackupコマンドで取得したバックアップファイルから,COBOLソース解析とデータ影響波及分析の環境とデータをWindowsマシンにリストアします。
earstrコマンドは,コマンドを実行するWindowsマシン環境にリストアする目的で使用してください。ほかのWindowsマシンに環境を複製する目的では使用できません。
バックアップファイルには,COBOL2002 Developer Professionalのバージョン/リビジョンで互換性がありません。リストアするときは,バージョン/リビジョンが同じCOBOL2002 Developer Professionalで取得したバックアップファイルを使用してください。
形式
earstr 〔-t {all|cblcsa|cbldia}〕 -b バックアップファイル名〔-p データベース回復情報ファイル名〕 earstr -h
コマンド引数
-
-t {all|cblcsa|cbldia}
リストアする範囲を指定します。
all:組み込みデータベースすべて(デフォルト値)
cblcsa:COBOLソース解析用データベース
cbldia:データ影響波及分析用データベース
eabackupコマンドの-tオプションおよびearstrコマンドの-tオプションの指定とリストア結果の関係を次に示します。
バックアップ取得時のearstrコマンドの-tオプションの指定
リストア時のeabackupコマンドの-tオプションの指定
省略または-t all
-t cblcsa
-t cbldia
省略または-t all
すべてリストア
COBOLソース解析用データベースだけリストア
データ影響波及分析用データベースだけリストア
-t cblcsa
エラー
COBOLソース解析用データベースだけリストア
エラー
-t cbldia
エラー
エラー
データ影響波及分析用データベースだけリストア
リストアでエラーになった場合は,バックアップを取得した処理結果である,データベース退避情報ファイルを参照して,取得したバックアップの範囲を確認してください。
-
-b バックアップファイル名
リストアするバックアップファイル名をローカルドライブの絶対パスで指定します。
-
-p データベース回復情報ファイル名
earstrコマンドの処理結果を格納する,データベース回復情報ファイル名をローカルドライブの絶対パスで指定します。省略すると,次に示す形式でデータベース回復情報ファイルが格納されます。
COBOL2002 Professional Tool Kitのインストール先フォルダ¥logs¥restore_yyyymmddhhmm.log
yyyymmddhhmm:リストアを実行した西暦年,月,日,時刻を示します。
-
-h
コマンドのヘルプを表示するときに指定します。
-hオプションは必ず単独で指定し,ほかのオプションと一緒に指定しないでください。
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了しました。 |
8 |
一部のリストアに失敗,またはスキップしました。 |
12 |
リストアに失敗しました。 |
上記以外 |
エラーが発生しました。エラーの内容はイベントログに出力されます。 エラーメッセージについては,「5.5 DBユティリティのメッセージ」を参照してください。 |
注意
-
バックアップファイル名およびデータベース回復情報ファイル名には,ローカルドライブのパス名を指定してください。ネットワークドライブのパス名を指定すると,エラーになります。
-
バックアップファイル名およびデータベース回復情報ファイル名に,存在しないフォルダのパス名,または書き込みができないフォルダのパス名を指定すると,エラーになります。
実行例
バックアップファイル名:D:¥bkup01.bak
データベース回復情報ファイル名:D:¥rstrlog¥rstrlog01.log
> earstr -b D:\bkup01.bak -p D:\rstrlog\rstrlog01.log 組み込みデータベースのリストア処理実行中です。 組み込みデータベースのリストア処理が終了するまでに数分以上かかることがあります。 コマンドを実行している間は,Ctrl+Cキーなどで外部から停止しないでください。 組み込みデータベースのリストア処理を完了しました。 >