COBOL2002 Javaプログラム呼び出し機能ガイド


4.2.2 Java VM起動オプション

Javaプログラム呼び出し機能を使用する場合,プロセス単位にJava VMを起動する必要があります。ただし,CBLJINITIALIZEサービスルーチンが呼び出される前にJava VMを起動していないとき,Javaプログラム呼び出し機能がJava VMを起動します。ここでは,Javaプログラム呼び出し機能がJava VMを起動する場合の起動オプションについて説明します。

なお,Javaプログラム呼び出し機能がJava VMを起動する場合,Java VM起動オプション情報を収集します。Java VM起動オプション情報については,「5.4 Java VM起動オプション情報の収集」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) プロセス単位の起動オプション

プロセス単位の起動オプションは,環境変数CBLJRTVMOPTIONSまたはCBLJENV集団項目のCBLJVMOPTIONS項目で指定します。プロセス単位の起動オプションは,Javaプログラム呼び出し機能がJava VMを起動するときだけ有効です。

プロセス単位の起動オプションの優先順位を次に示します。

  1. 環境変数CBLJRTVMOPTIONSに指定したファイルに登録した内容

  2. CBLJINITIALIZEサービスルーチンの引数に指定したCBLJENV集団項目のCBLJVMOPTIONS項目の内容

環境変数CBLJRTVMOPTIONSの指定方法については,「6.2.2 実行時環境変数の詳細」の「(6) CBLJRTVMOPTIONS」を参照してください。

CBLJENV集団項目のCBLJVMOPTIONS項目の指定方法については,「6.1.1 サービスルーチンで使用する引数」の「(1) CBLJENV集団項目」を参照してください。

(2) デフォルトの起動オプション

Javaプログラム呼び出し機能がJava VMを起動するとき,プロセス単位の起動オプションに加えて,調査用資料の採取のための起動オプションを指定します。これらのオプションは,主にJava VMでの障害発生時の調査に役立つ資料を採取するために指定します。

デフォルトの起動オプションを次に示します。

調査用の資料採取と出力先を指定する起動オプション
-XX:-HitachiThreadDumpToStdout
-XX:+HitachiOutputMilliTime
-XX:+HitachiVerboseGC
-XX:+HitachiOutOfMemoryStackTrace
-XX:+HitachiJavaClassLibTrace
-XX:+HitachiLocalsInStackTrace
-XX:+HitachiLocalsSimpleFormat
-XX:+HitachiTrueTypeInLocals
 
-XX:HitachiJavaLog:<出力先フォルダ>/CBLJRTJAVALOG
-XX:HitachiJavaLogFileSize=256k
-XX:HitachiJavaLogNumberOfFile=4
<出力先フォルダ>は次の優先順位で決定します。
  1. 環境変数TEMPに指定したフォルダ

  2. 環境変数TMPに指定したフォルダ

  3. カレントフォルダ

その他の目的で指定する起動オプション
-XX:+HitachiOutOfMemoryAbort

このオプションを指定すると,JavaがOutOfMemory例外を検知したときに,ダンプを出力して強制終了します。メモリ不足のままプロセスが動作し続けることを防止します。

デフォルトの起動オプションは,環境変数CBLJRTVMDEFAULTOPTIONSで指定を変更できます。

環境変数CBLJRTVMDEFAULTOPTIONSの指定方法については,「6.2.2 実行時環境変数の詳細」の「(5) CBLJRTVMDEFAULTOPTIONS」を参照してください。

注意事項
  • Javaプログラム呼び出し機能のデフォルトの起動オプションは,Cosminexus製品に含まれる日立製Java VM固有の拡張オプションです。オプションについては,Cosminexus製品のマニュアルを参照してください。

  • 日立製以外のJava VMを使用する場合は,環境変数CBLJRTVMDEFAULTOPTIONSを使用してデフォルトの起動オプションを取り消してください。このとき,障害発生時の調査のために,使用するJava VMが提供する詳細情報取得用のオプションを指定しておくことをお勧めします。

  • Cosminexus環境下のアプリケーションとは別のプロセスで日立製Java VMを使用する場合,環境変数CBLJRTVMDEFAULTOPTIONSを使用して指定を変更するとき,調査用の資料採取と出力先を指定する起動オプションを指定することをお勧めします。この起動オプションを指定しない場合は,Java VMでの障害発生時に調査が困難になるときがあります。