COBOL2002 言語 拡張仕様編


25.1.5 特殊レジスタ

〈この項の構成〉

(1) プログラム間連絡用特殊レジスタ

(a) RETURN-CODE

システムまたは呼び出し元プログラムへ復帰情報を返したいときには,プログラムの終了の実行に先立って特殊レジスタのRETURN-CODE(復帰コード)に情報を設定しておく。

RETURN-CODEはPICTURE句でS9(9)と記述されている特殊レジスタの名前で,その用途(USAGE)は2進(BINARY)である。

このシステムは,RETURN-CODEに初期値ゼロを設定する。ゼロは,正常終了時の復帰コードを意味する。

(2) 整列併合用特殊レジスタ

(a) SORT-RETURN

SORT-RETURN(整列併合終了情報)は,PICTURE句でS9(4)と述されている特殊レジスタの名前で,その用途(USAGE)は2進(BINARY)である。

SORT-RETURNレジスタは,利用者が強制的に整列併合操作を終了させるときに使用できる。入力手続きまたは出力手続き中でこのレジスタに値16を設定すると,次のRELEASE文またはRETURN文の実行の後,整列併合操作は終了する。

(b) SORT-CORE-SIZE

SORT-CORE-SIZE(整列併合用記憶領域のサイズ)は,PICTURE句でS9(8)と記述されている特殊レジスタの名前で,その用途(USAGE)は2進(BINARY)である。

SORT-CORE-SIZEレジスタは,利用者が作業用メモリのサイズを指定する場合に使用できる。整列処理実行前にこのレジスタに値を設定すると,整列処理開始時にこの値を用いて作業用メモリの確保をする。

(3) LABEL-RETURN特殊レジスタ

LABEL-RETURN特殊レジスタは,PICTURE句でX(1)と記述されている特殊レジスタの名前であり,最外側のプログラムおよび利用者定義関数に対して一つ必ず作成される。

LABEL-RETURN特殊レジスタは大域属性を持つ静的データである。

LABEL-RETURN特殊レジスタは本来ユーザラベルを処理するために使用するが,このシステムでは覚え書きとみなす。