8.4.1 機能の概略
Unicodeをデータ値として扱うCOBOLプログラムをデバッグするための機能です。
テストデバッガは,データを表示するときに,UnicodeからシフトJISへの変換を行い,代入や比較をするときは,シフトJISからUnicodeへの変換を行います。そのため,ユーザはデータの操作をシフトJISでできます。
この機能は,カバレージ情報の蓄積およびカウント情報の表示は対象にしません。ただし,カバレージ情報の蓄積またはカウント情報の表示を実行した場合は,この機能を使用しないで実行した場合と同じ動作をします。
Unicode機能のその他の機能については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」を参照してください。
(1) 使用するコード変換ライブラリ
Unicode機能を利用するには,コード変換ライブラリをインストールしておく必要があります。次のプログラムプロダクト(以降これらのプログラムプロダクトをコード変換ライブラリと表記します)のどちらかをインストールしてください。
- Windows(x86) COBOL2002の場合
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日立コード変換 - Server Runtime
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日立コード変換 - Client Runtime
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- Windows(x64) COBOL2002の場合
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日立コード変換 - Server Runtime(64)
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日立コード変換 - Client Runtime(64)
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また,COBOLプログラムから直接コード変換ライブラリを呼び出す場合は,上記のプログラムプロダクトに加えて次のプログラムプロダクトのどれかが必要です。
- Windows(x86) COBOL2002の場合
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日立コード変換 - Development Kit
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日立コード変換 - Development Kit(64)
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- Windows(x64) COBOL2002の場合
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日立コード変換 - Development Kit(64)
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コード変換ライブラリが次のどれかの場合で,テストデバッガを起動したときはエラーメッセージを出力してテストデバッガは終了します。
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コード変換ライブラリをインストールしていない。
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正しくインストールされていない。
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前提バージョンより前のバージョンがインストールされている。
「KCCC0202T-U コード変換ライブラリが正しくインストールされていません。」
外字を表示するための外字マッピングファイルは,コード変換ライブラリのインストールディレクトリにあるファイルを使用します。外字マッピングファイル名は,インストール時のファイル名にします。
(2) コンパイラオプションと環境変数について
Unicode機能を利用してデバッグをするときに必要なコンパイラオプションと環境変数を次に示します。
なお,コンパイラオプションおよび環境変数の詳細は,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」を参照してください。
Unicode機能に必要なコンパイラオプションを表8-3に,環境変数を表8-4に示します。
コンパイラオプション |
説明 |
---|---|
-UniObjGen |
デバッグ対象プログラムは,必ずこのコンパイラオプションを指定してコンパイルしなければならない。 |
-UniEndian |
UTF-16のバイトオーダを指定したいときだけ指定する。 |
環境変数 |
説明 |
---|---|
CBLLANG |
必ず設定しなければならない。 設定は,テストデバッガを起動する前に設定しなければならない。 |
CBLUNIENDIAN |
UTF-16のバイトオーダを指定したいときだけ設定する。 設定は,テストデバッガを起動する前に設定しなければならない。 |
Unicode機能に必要なコンパイラオプションの指定と環境変数を設定した場合,テストデバッガは,次の規則に従い動作します。
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すべてのデバッグ対象プログラムに-UniObjGenコンパイラオプションを指定してコンパイルする必要があります。また,環境変数CBLLANGにUNICODEを指定した環境でデバッグをしてください。それ以外の環境での動作は保証しません。
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-UniEndianコンパイラオプションで指定したバイトオーダと環境変数CBLUNIENDIANで指定したバイトオーダを一致させてください。一致しない場合の動作は保証しません。
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環境変数の値は,テストデバッガの起動前に設定してください。テストデバッガを起動中に環境変数の値を設定または変更しても,有効になりません。
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環境変数の設定がテストデバッガ(GUIモード)に有効になる設定個所を表8-5に示します。連動実行時の環境変数の設定の場合も,表8-5のとおりです。
表8‒5 環境変数CBLLANG,CBLUNIENDIANの設定個所 テストデバッガ(GUIモード)起動方法
環境変数設定個所
システム
開発マネージャ[プロジェクト]-[プロジェクトの設定]-[ユーザ設定]タブ
実行支援
開発マネージャから起動
○
○
×
[COBOL2002]下のメニューから起動
○
×
×
(3) デバッグ手順
Unicode機能を利用したデバッグの手順を次に示します。
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デバッグ対象のCOBOLプログラムをコンパイルするときに,-UniObjGenコンパイラオプションを指定します。
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環境変数CBLLANGに値としてUNICODEを設定します。
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テストデバッガを起動してデバッグをします。
用途がNATIONALの項目(UTF-16)に対してバイトオーダを指定する場合は,上記手順に合わせて,次の手順になります。
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デバッグ対象のCOBOLプログラムをコンパイルするときに,-UniEndianコンパイラオプションでUTF-16のバイトオーダを指定します。
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環境変数CBLUNIENDIANに値としてBIGまたはLITTLEを設定して,UTF-16のバイトオーダを指定します。
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テストデバッガを起動して,デバッグをします。
バイトオーダの指定については,「8.4.3 その他の注意事項」の「(1) バイトオーダ」を参照してください。