COBOL2002 操作ガイド


8.4.3 その他の注意事項

〈この項の構成〉

(1) バイトオーダ

テストデバッガは,文字コードの変換だけではなく,UTF-16のバイトオーダの変換をします。

UTF-16のバイトオーダの変換の規則を次に示します。

  1. シフトJISからUTF-16,またはUTF-16からシフトJISに変換するときのUTF-16のバイトオーダは,環境変数CBLUNIENDIANの値に従います。環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダの関係を表8-8に示します。

  2. データ名への代入,および比較条件式を設定するときの16進日本語文字定数はUTF-16BEを指定してください。16進日本語文字定数に指定されたUTF-16BEのコード値は,環境変数CBLUNIENDIANの指定に従い,テストデバッガが自動的にバイトオーダの変換をします。

  3. 用途がNATIONALの項目を16進数で表示する場合,およびデータ属性表示で表示エラーが発生した場合に表示する16進数の値は,UTF-16BEの16進数で表示します。

  4. データ名に値を代入する場合,拡張16進定数を使用してコード値を直接指定したときは,バイトオーダの変換はしません。

  5. 比較条件式を設定する場合,拡張16進定数を使用してコード値を直接指定したときは,バイトオーダの変換はしません。

    表8‒8 環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダ

    データ項目

    環境変数CBLUNIENDIANの値

    LITTLE

    BIG

    LITTLE,BIG以外

    (指定なしも含む)

    用途がNATIONAL

    UTF-16LE※1

    仮定する

    UTF-16BE※2

    仮定する

    UTF-16LE※1を仮定する

    注※1

    UTF-16LE: UTF-16をリトルエンディアンで表現します。

    注※2

    UTF-16BE: UTF-16をビッグエンディアンで表現します。

(2) テストデバッガとカバレージが入出力するファイル

TDコマンド格納ファイルはシフトJISで作成してください。ただし,外字を指定する場合など文字のコード値を直接指定したい場合は,16進英数字定数,16進日本語文字定数を使用して,指定したいコード値をUnicodeで指定します。

テストデバッガまたはカバレージが出力するエラーメッセージおよび次に示すファイルはシフトJISで出力します。

(3) 表意定数の扱い

空白文字,表意定数SPACEの文字コードは次のようになります。