COBOL2002 ユーザーズガイド


8.6.2 プリンタへの出力と割り当て方法

〈この項の構成〉

(1) 印刷サービス名称の指定

印刷サービス名称とは,XMAP3で使用する端末やプリンタの識別名称です。

COBOLプログラム実行時,印刷サービス名称は,SELECT句で指定したファイルのASSIGN句で指定した外部装置名に割り当てられます。印刷サービス名称は,環境変数CBLX_外部装置名で指定します。印刷サービス名称の指定方法を次に示します。

形式
SELECT ファイル名 ASSIGN TO 外部装置名
環境変数
CBLX_外部装置名=印刷サービス名称
注意事項
  • GUIモードの場合,環境変数で印刷サービス名称が割り当てられていなければ,OPEN文の実行時に表示される,物理ファイルの割り当て画面で印刷サービス名称を割り当てることもできます。物理ファイルの割り当て画面については,「6.2.4 実行時の動的割り当て(GUIモードの場合だけ)」を参照してください。

  • ASSIGN句で定数指定またはデータ名指定をした場合,または外部装置名を環境変数CBL_外部装置名で指定した場合,指定した文字列は,印刷サービス名称ではなく物理ファイル名として扱われるので注意してください。

  • ASSIGN句で指定した外部装置名に対して,印刷サービス名称の指定(CBLX_外部装置名)と物理ファイル名の指定(CBL_外部装置名)を同時に指定した場合,印刷サービス名称の指定(CBLX_外部装置名)が有効となります。これらの環境変数を同時に指定するときには,注意が必要です。

  • 環境変数CBLX_外部装置名は,OPEN文を実行するごとに環境変数の値が参照されます。

(2) プリンタ出力の識別

COBOLプログラムの記述,-XMAP,LinePrintオプションの指定の有無と,プリンタ,通常ファイルへの出力の識別を次に示します。

表8‒4 プリンタ,通常ファイルへの出力の識別

-XMAP,LinePrint

オプションの指定

COBOLプログラムでの

APPLY FORMS-OVERLAY句の指定

外部装置名(環境変数)

ASSIGN定数

または

ASSIGNデータ名

CBLX_xxx

(印刷サービス名)

CBL_xxx

(物理ファイル名)

プリンタ

ファイル

ファイル

あり

あり

※1

×※2

×※3

なし

※1

なし

×

(凡例)

○:出力できる

×:出力できない

−:指定しても意味を持たない(覚え書きとなる)

注※1

OUTPUT指定以外でOPEN文を実行すると,実行時エラーとなります。

注※2

実行時にエラーメッセージが出力されます。

注※3

コンパイル時にエラーメッセージが出力されます。

出力先がファイルの場合でも,物理ファイル名に'PRINTER'を指定すると,CHARACTER TYPE句を有効としてプリンタに出力できます。この場合,XMAP3を使用しないで,GDIモード印刷となります。「8.1 プリンタアクセスの種類と概要」を参照してください。

また,出力先がプリンタの場合,コンパイルリスト(情報リスト)のファイル情報の個所には,プリンタ出力であることが表示されます。情報リストについては,「付録E コンパイルリスト」を参照してください。