Hitachi

Hitachi IT System Configuration Manager 解説


2.6.5 ISCMのトラブルシュート

〈この項の構成〉

(1) ISCMが出力するログ・トレースの概要

ISCMが出力するログ・トレースとその目的と出力先を次の表に示します。

表2‒37 ISCMが出力するログ・トレース一覧

項番

ログ・トレース名称

目的

出力先

1

セットアップログ

ISCMセットアップ時の情報を出力します。

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdsetup.log

2

アンセットアップログ

ISCMアンセットアップ時の情報を出力します。

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdunsetup.log

3

イベントログ

WindowsにインストールされたすべてのPPで共用するトレース情報出力ファイルです。問題発生個所の特定,回復のための情報提供などのために使用します。

Windows イベントログのアプリケーションログ

4

メッセージログ

ISCM固有のトレース情報出力ファイルです。サービスやコマンドの実行状況の確認,問題発生個所の特定,回復のための詳細な情報提供などのために使用します。

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdmessageXX.log

および

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdprocessmessageXX.log※1

5

アクセスログ

ユーザが運用コマンドを実行し,アクセスした記録を残します。不正アクセス検出,および,ISCMに不具合が起きた場合などのデバッグ情報として活用します。

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdaccessXX.log※1

6

コマンドトレースログ

ユーザが実行した運用コマンドをトレースするために活用します。

<ISCMインストールディレクトリ>\

mgr\log\csdcmdtrcXX.log※1

7

統合トレースログ

日立ミドルPPで共用するトレース情報出力ファイルです。重要度が高い問題発生個所の特定,回復のための情報提供などのために使用します。

<HNTRLib2(64bit版)インストールディレクトリ>\spool

および

HNTRLib2(32bit版)インストールディレクトリ>\spool※2

注※1 XXは,世代管理番号を示します。

注※2 そのほか,日立ミドルPPによって統合トレースログがすでに組み込み済みである場合,出力先は既存ディレクトリの指定が優先されます。ISCMによって,新規に組み込まれる場合,<HNTRLib2インストールディレクトリ>は,<システムドライブ:\Program Files\HITACHI\HNTRLib2\spool>になります。

(2) ISCMが出力するログ・トレースの運用

ISCMが出力するログ・トレースの運用を決めるために必要な情報を次の表に示します。各ログ・トレースに出力されるメッセージIDの詳細については,マニュアル「Hitachi IT System Configuration Manager メッセージ」を参照してください。

表2‒38 ISCMが出力するログ・トレースの運用

項番

ログ・トレース名称

面数

サイズ

管理形式

1

セットアップログ

1(固定)

最大1KB

セットアップ実行時に上書き

2

アンセットアップログ

1(固定)

最大1KB

アンセットアップ実行時に上書き

3

イベントログ

OSのイベントログ(アプリケーション)の設定

OSのイベントログ(アプリケーション)の設定

ラップアラウンド

4

メッセージログ

システム定義ファイルのlog.message.numoffiles

およびprocess.log.message.numoffilesプロパティで指定

システム定義ファイルのlog.message.filesize

およびprocess.log.message.filesizeプロパティで指定

ラップアラウンド

5

アクセスログ

システム定義ファイルのlog.access.numoffilesプロパティで指定

システム定義ファイルのlog.access.filesizeプロパティで指定

ラップアラウンド

6

コマンドトレースログ

システム定義ファイルのlog.cmdtrc.numoffilesプロパティで指定

システム定義ファイルのlog.cmdtrc.filesizeプロパティで指定

ラップアラウンド

7

統合トレースログ

統合トレースの設定値

統合トレースの設定値

ラップアラウンド

注※

設定を変更しない運用を推奨します。

(3) 障害発生時に採取する資料一覧

障害発生時には,次の資料を採取してください。

また,マスターイメージのデプロイ・アンデプロイコマンドがエラーとなった場合は次の情報も採取してください。